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パラパラまんが

別解2 下のやり方は、ある高校生が発明したやり方。
  

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No.010 $(b+c)a^{2}+(c+a)b^{2}+(a+b)c^{2}+2abc$を因数分解して下さい。
【例題1】
教科書では、最低次数の文字(この場合はどれでも同じ)に着目して整理して
$(b+c)a^{2} +(b^{2} +c^{2}+2bc)a +b^{2}c + bc^{2} =(b+c)a^{2} +(b+c)^{2}a +bc(b + c)$
$=(b+c) \{ a^{2} +(b+c)a +bc \} $
$ =(b+c) (a+b )(a+c) $
とやるところだが、下記のように田の字でもできる。
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このとき
$ (a+b)(ab+bc+ca+c^{2}) = (a+b)(c+a)(c+b) $
と続けて因数分解できる。

ついでに、類題を2-3問やってみよう。
【例題2】
$ abc+ab+bc+ca+a+b+c+1 =(bc+b+c+1)a +(bc+b+c+1)=(b+1)(c+1)(a+1)$
を田の字でやると
      ←パラパラまんが
【例題3】
$ a^{2}(b-c) +b^{2}(c-a) +c^{2}(a-b) = (b-c)a^{2} -(b^{2} -c^{2})a +(b^{2}c-bc^{2}) = (b-c)(a-b)(a-c) $
を田の字でやると
     パラパラまんが

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No.200 因数定理の注意点を教えて下さい。

たとえば $6x^{2}+x-2$ を因数分解してみましょう。$x$に(定数項の約数)/(最高次数の係数の約数) を代入して、ゼロになるようにします。そこで $x=1/2,-1/3,2/3,\cdots$等々を代入します。
   
組立除法(ホーナー法)で、$x-1/2$ で割ると、商が$6x+4$ で余り(=代入計算して求まる値)が $ 0$ と分かります。よって
   $6x^{2}+x-2=(x-\frac{1}{2})(6x+4) = 6(x-\frac{1}{2})(x+\frac{2}{3})$
と有理数係数で因数分解できます。(括弧内はmonicにしました。)

ところが、ここで「整数係数の多項式が有理数係数で因数分解できたのなら、整数係数でも因数分解できる」という定理があります。その証明は存外難しいです。
(証明は例えば、ファン・デル・ヴェルデン『現代代数学』邦訳第1巻p.96 や、松坂和夫『代数系入門』岩波,1976のpp.160-161にあります。)
本サイトにも証明を用意しました。→「有理係数で因数分解できたら整係数でもできる」
そこで、上の等式は別の形に変形して
   $6x^{2}+x-2=(x-\frac{1}{2})(6x+4)=(2x-1)(3x+2)$
が正解となります。(括弧内は原始多項式なのでこれ以外の因数分解はありません。$(-2x+1)(-3x-2)$とは同一視。)

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