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【問題19】 $O(0,0),A(2,0),B(1,2)$ に対して点 $P$ が次の条件を満たしながら動くとき、点 $P$ の動く範囲を求めよ。---
$\vec{OP}=s\vec{OA}+t\vec{OB},0 \leq s \leq 1、1 \leq t \leq 3$


【解】 もし
   $O=(0,0),A=(1,0),B=(0,1)$
だったらとすると、
   $P=(x,y),x = s (0\leq s\leq 1),y = t (1\leq t \leq 3)$
これは下図の水色の長方形の周および内部です。
   
これをひしゃげれば(【問題15】参照)、答はピンク色の平行四辺形の周および内部と分かります。
【別解】 $s,t$ についての方程式
   $s(2,0)+t(1,2)=(x,y)$
を解いて、
   $s=(2x-y)/4, t=y/2$
これを $0 \leq s \leq 1,1 \leq t \leq 3$ に代入。
   $0 \leq 2x-y \leq 4,2 \leq y \leq 6$
これを図示すればよい。
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【問題20】 3点 $A(2,0,0),B(0,2,0),C(0,0,3)$ が定める平面に原点 $O$ から垂線 $OH$ を下ろす。$\vec{OH}$ を $\vec{OA},\vec{OB},\vec{OC}$ で表すとどうなるか。---

【解】平面の方程式は
   $\frac{x}{2} + \frac{y}{2} + \frac{z}{3} = 1$
(これをヘッセの標準形という)である。法線ベクトルは
   $t (\frac{1}{2}, \frac{1}{2}, \frac{1}{3})$
で、このベクトルの終点が平面上にあることから式を立てると
   $\frac{1}{4}t+ \frac{1}{4}t + \frac{1}{9}t = 1$
   $\frac{11}{18}t=1 \rightarrow t=\frac{18}{11}$
と分かる。よって
   $\vec{OH} = \frac{18}{11}(\frac{1}{2}, \frac{1}{2}, \frac{1}{3}) $
だが、これが
   $a\vec{OA} + b\vec{OB} +c\vec{OC} =a(2,0,0)+b(0,2,0)+c(0,0,3)=(2a, 2b, 3c)$
と等しいから、
   $2a=\frac{9}{11}, 2b=\frac{9}{11}, 3c=\frac{6}{11}$
したがって
   $\vec{OH}=\frac{9}{22} \vec{OA} +\frac{9}{22}\vec{OB}+\frac{2}{11}\vec{OC}$ ……(答)
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【問題21】 $1$ 辺の長さが $1$の正四面体 $OABC$ において、辺 $OA$ を $3:1$ に内分する点を $D$, 辺 $OB$ を $2:1$ に内分する点を $E$, 辺 $AC$ を $2:1$ に内分する点を $F$ とする。$3$ 点 $D,E,F$ が定める平面を $\alpha$ とし、平面 $\alpha$ と辺 $BC$ との交点を $G$ とする。このとき、$\vec{OG}$ を $\vec{OB}$ と $\vec{OC}$ を用いて表わせ。---

【解】 $OA,OB,OC$ がそれぞれ $x$ 軸, $y$ 軸, $z$軸となるように斜交座標系を導入。
   $D(3/4, 0, 0)$
   $E( 0, 2/3, 0)$
   $F(1/3, 0, 2/3)$
となる。
   
平面 $\alpha$ の方程式は、ヘッセの標準形により $x/(3/4) +y/(2/3)+z/k=1$ となるはずだが $F$ の座標を代入して、$k=
6/5$ と分かるので、
   $\frac{4}{3}x +\frac{3}{2}y +\frac{5}{6}z = 1$
直線 $BC$ の方程式は
   $\left\{ \begin{array}{ccl} x & = & 0 \\ y & =& t \\ z & =& 1-t \end{array} \right.$
これを $\alpha$ の式に代入して $t = 1/4$ となることから、交点 $G$ は
   $(x,y,z) = (0,1/4,3/4)$
よって
   $\vec{OG} = 0 \vec{OA} + (1/4) \vec{OB} +(3/4) \vec{OC}$
   $= \frac{1}{4} \vec{OB} +\frac{3}{4} \vec{OC}$ ……(答)
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【問題22】 空間内に四面体 OABC があり、辺 BC を 1:2 に内分する点を D, 線分 OD の中点を M, 線分 AM の中点を N とする。直線 BN と平面 OAC の交点を P とするとき、$\vec{OP}$ を $\vec{OA}$ と $\vec{OC}$ で表せ。---
   

【解】N の位置ベクトルを求めよう。
   $\vec{OD}=\frac{2 \vec{OB}+\vec{OC}}{3}$
   $\vec{OM}=\frac{1}{2} \vec{OD}= \frac{1}{3}\vec{OB} +\frac{1}{6}\vec{OC}$
   $\vec{ON}=\frac{\vec{OA}+\vec{OM}}{2}= \frac{1}{2}\vec{OA}+\frac{1}{6}\vec{OB} +\frac{1}{12}\vec{OC}$
次に、P の位置ベクトルを2通りの方法で表わし、それを等しいとおけばよい。まず
   $\vec{OP}=\vec{ON}+x \vec{BN}=\vec{ON}+x (\vec{ON}-\vec{OB})$
   $=(1+x)\vec{ON}-x \vec{OB}=(1+x)(\frac{1}{2}\vec{OA}+\frac{1}{6}\vec{OB} +\frac{1}{12}\vec{OC})-x \vec{OB}$
であり、平面 OAC 上にあることから
   $\vec{OP}=y \vec{OA}+z \vec{OC}$
これら2つのベクトルが等しいから
   $(1+x)(\frac{1}{2}\vec{OA}+\frac{1}{6}\vec{OB} +\frac{1}{12}\vec{OC})-x \vec{OB}=y \vec{OA}+z \vec{OC}$
よって
   $\frac{1+x}{2}=y,\frac{1+x}{6}-x=0,\frac{1+x}{12}=z$
だから
   $x=\frac{1}{5},y=\frac{3}{5},z=\frac{1}{10}$
したがって
   $\vec{OP}=\frac{3}{5} \vec{OA} +\frac{1}{10}\vec{OC}$ ……(答)
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【問題23】 空間内に $O(0,0,0),A(1,2,0),B(0,1,1),C(2,0,2)$ があり、$\vec{OP}=\vec{ OA}+m \vec{OB}+n \vec{OC}$ で $0 \leq m \leq1, 0 \leq n \leq 2$ を動くとき点 $P$ の描く図形の面積を求めよ。---

【解】 点 $P$ の描く図形は、平行四辺形である。パラメータをいろいろ動かしてみよう。具体的に言うと、$(m,n)=(0,0), (1,0), (0,2), (1,2)$ を代入すれば
   $\vec{OP_{1}}=\vec{OA}$
   $\vec{OP_{2}}=\vec{OA}+(0,1,1)$
   $\vec{OP_{3}}=\vec{OA}+ (4,0,4)$
   $\vec{OP_{4}}=\vec{OA}+(0,1,1)+ (4,0,4)$
である。
   

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