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【知恵袋から】ベクトル
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【問題3】 1) 内積 $(\vec{i}+2\vec{j}+3\vec{k}) \cdot (2\vec{i}-3\vec{j}+\vec{k})$ を求めよ。
【問題6】 図1に示すように頂点のひとつが原点に一致するように置かれた立方体があります。3つの頂点を結んだ正三角形PQRに対して、頂点Sと原点を結んだ線分OSが、この正三角形の垂線となっていることを、
【問題9】 $\vec{a}=(2,1,1),\vec{b}=(1,2,-1)$のとき、$|\vec{a}+t\vec{b}|$の最小値とそのときの$t$の値を求めよ。($t$は実数とする。)---
【問題11】 $\bigtriangleup ABC$の外心$O$から直線$BC、CA、AB$に引いた垂線の足をそれぞれ$P、Q、R$とする。$0<t<1$の範囲で関係式
【問題12】 $xyz$空間内に2点$A(1,0,0),B(2,1,2)$ があるとき以下に答えよ。
【問題13】 $\mathbb{R^2}$において、$\vec{a_{1}}=(1,2), \vec{a_{2}}=(3,4)$が基底であることを証明せよ。---
【問題15】 三角形OABにおいて、次の式を満たす点Pの存在範囲を求めよ。---
【問題17】 △ABCの辺BCを3等分した点のうちBに近い方の点Dをとする。このとき、等式$2AB^2+AC^2=3(AD^2+2BD^2)$が成り立つことを証明せよ。---
【問題19】 $O(0,0),A(2,0),B(1,2)$ に対して点 $P$ が次の条件を満たしながら動くとき、点 $P$ の動く範囲を求めよ。---
「YAHOO! 知恵袋」で筆者が回答したものの中から抜粋しました。
【問題1】 平面上に点Oと三角形ABCがある。$\vec{OA} = \vec{a}, \vec{OB} = \vec{b}, \vec{OC} = -\vec{a}-3\vec{b}$とする。$\vec{OP}
= u\vec{a} + v\vec{b}$ という点Pが三角形ABCの内部とその境界線上を動くとき、点$(u,v)$の動く領域をuv平面上で図示せよ。---
【解】 極端な例を考えると答が分かります。
ベクトル $\vec{a},\vec{ b}$ の成分をそれぞれ (1, 0), (0, 1) とします。すなわち
$\vec{a}=(1, 0), \vec{b}=(0, 1)$
です。するとベクトル $-\vec{a}-3\vec{b}$ の成分は
$-\vec{a}-3\vec{b}=-(1, 0)-3(0, 1)=(-1, -3)$
です。uv平面上に3点 A'(1, 0), B'(0, 1), C'(-1, -3) を打点し、△A'B'C'の内部とその境界線を塗り絵しましょう。それが答です。
でもなぜ?---証明しましょう。
(1) 点 C は
$-\vec{a} -3\vec{b}$
ですから、a,bの係数の組 (-1, -3) は uv平面上の点 C'(-1,-3)を意味します。
(2) 線分AB上の点 Q は
$u_{0}\vec{ a} + v_{0} \vec{b}$ ただし $u_{0} + v_{0} =1, 0 \leq u_{0}\leq
1,0 \leq u_{0} \leq 1$
ですから、a,bの係数の組 $(u_{0}, v_{0})$ は uv平面内の線分 A'B'上の点Q'を意味します。
(3) △ABCの内部および境界線上の点 P は
$s \vec{OQ} + t\vec{ OC}$ ただし $s + t =1, 0 \leq s \leq 1, 0 \leq t \leq 1$
ですが
$s \vec{OQ} + t \vec{OC} = s (u_{0}\vec{ a} + v_{0} \vec{b}) + t (-\vec{a}-3\vec{b})$
$=(s \cdot u_{0} + t \cdot (-1))a + (s \cdot v_{0} +t \cdot (-3))\vec{b}$
でこれが
$\vec{OP} = u\vec{a} + v\vec{b}$
に等しいのだから、
$u=s \cdot u_{0} + t \cdot (-1), v= s \cdot v_{0} +t \cdot (-3)$ ただし$s
+ t =1, 0 \leq s \leq 1, 0 \leq t \leq 1$
ですから、在処を求めるべき uv平面上の点 $(u, v)$は 点$Q'(u_{0}, v_{0})$と点$C'(-1,-3)$を結ぶ線分 Q'C'上の点P'です。■
【問題2】 平行四辺形ABCDを底面とする四角錐O-ABCDがあり、辺OAを1:2に内分する点をP、辺OBの中点をQ、辺ODを3:1に内分する点をRとし、3点P,Q,Rを通る平面を$\alpha$とする。
(1) 2点O, Cを通る直線と$\alpha$の交点をTとするとき、OT:TCを求めよ。
(2) O-ABCDの体積は$\alpha$によってどのような比に分けられるか 。---
【解】
§1. 四角錐の底面が平行四辺形なので
$\vec{OC}=\vec{OB}+\vec{OD}-\vec{OA}$
で、仮定より
$\vec{OP}=(1/3)\vec{OA}$
$\vec{OQ}=(1/2)\vec{OB}$
$\vec{OR}=(3/4)\vec{OD}$
です。
§2. ベクトル$\vec{OT}$を2つの方法で表現します。すなわち
$\vec{OT} = k\vec{ OC} = k(\vec{OB}+\vec{OD}-\vec{OA})$
$ = -k\vec{OA} +k\vec{OB} + k\vec{OD}$
であり、かつ
$\vec{OT} = \vec{OP} + l(\vec{OQ}-\vec{OP}) +m(\vec{OR}-\vec{OP})$
$= (1/3)\vec{OA} + l \{ (1/2)\vec{OB} - (1/3)\vec{OA} \} + m \{ (3/4)\vec{OD} - (1/3)\vec{OA} \}$
$= \{ (1/3)- (1/3)l -(1/3)m \} \vec{OA} + (1/2)l \vec{OB} + (3/4)m\vec{OD}$
この2つの表現が一致するので、
$-k = (1/3)- (1/3)l -(1/3)m$
$k = (1/2)l$
$k = (3/4)m$
もちろんここでベクトルの1次独立性(3点A,B,Dが一直線上にないこと)を使っています。
上の3元連立方程式を解くと、
$k = 3, l = 6, m = 4$
ですので
$\vec{OT} = 3\vec{ OC}$
となります。ですから
$OT : TC = 3 : -2$
で外分になります。平面$\alpha$ が底面を突き破って地下側に頂点T ができます。
(1)の答は OT : TC = 3 : 2
§3. さて問(2)ですが、次の定理を使います。
(あ)△ABC において、AB'=a AB, AC'=b AC となるように新たな頂点B', C'をとったとき、面積は
△AB'C' = ab △ABC
とab倍になります。
これを発展させて、次の定理ができます。
(い)三角錐(=四面体)O-ABC において、OA'=a OA, OB'=b OB, OC'=c OC となるように新たな頂点A', B', C'をとったとき、三角錐O-A'B'C' の体積V はもとのO-ABC の体積と比べると
V[O-A'B'C'] = abc V[O-ABC]
とabc倍になります。
§4. 平面$\alpha$ と辺BC との交点S の位置ベクトルを求めましょう。
S は BC を s : 1-s に内分する点だとすると、ベクトル$\vec{OS}$を2つの方法で表現します。すなわち
$\vec{OS} = (1-s)\vec{OB} + s\vec{OC} $
$= -s\vec{OA} + \vec{OB} + s\vec{OD}$
であり、かつ
$\vec{OS} = \{ (1/3)- (1/3)l -(1/3)m \} \vec{OA} + (1/2)l \vec{OB} +
(3/4)m \vec{OD}$
この2つの表現が一致するので、
$-s = (1/3)- (1/3)l -(1/3)m$
$1 = (1/2)l$
$s = (3/4)m$
上の3元連立方程式を解くと、
$s = 3/5, l = 2, m = 4/5$
ですので、S は BC を 3 : 2 に内分する点だと分かります。
§5. 平面$\alpha$ と辺DC との交点S' の位置ベクトルを求めましょう。
S' は DC を s : 1-s に内分する点だとすると、ベクトルOS'を2つの方法で表現します。すなわち
$\vec{OS'} = (1-s)\vec{OD} + s\vec{OC} $
$= -s\vec{OA} + s\vec{OB} + \vec{OD}$
であり、かつ
$\vec{OS'} = \{ (1/3)- (1/3)l -(1/3)m \} \vec{OA} + (1/2)l \vec{OB}
+ (3/4)m \vec{OD}$
この2つの表現が一致するので、
$-s = (1/3)- (1/3)l -(1/3)m$
$s = (1/2)l$
$1 = (3/4)m$
上の3元連立方程式を解くと、
$s = 1/3, l = 2/3, m = 4/3$
ですので、S' は DC を 1 : 2 に内分する点だと分かります。
§6. もとの四角錐O-ABCD の体積を$V_{0}$ とし、O が頂点で、5角形PQSS'R を底面とする5角錐の体積を$V_{1}$とし、$V_{1}$
を求めます。
$V_{0}$ の底面は平行四辺形なので対角線BD は底面を2等分することになります。よって、三角錐O-ABD も三角錐O-BCD もともに体積は$
V_{0}/2$ です。
@ 三角錐O-PQR の体積は
$\vec{OP}=(1/3)\vec{OA}$
$\vec{OQ}=(1/2)\vec{OB}$
$\vec{OR}=(3/4)\vec{OD}$
だから定理(い)により
$V[O-PQR] = (1/3)×(1/2)×(3/4)×V_{0}/2 =(1/16)V_{0}$
A 三角錐O-QTR の体積は
$\vec{OQ}=(1/2)\vec{OB}$
$\vec{OT}= 3 \vec{OC}$
$\vec{OR}=(3/4)\vec{OD}$
だから定理(い)により
$V[O-QTR] = (1/2)×3 ×(3/4)×V_{0}/2 =(9/16)V_{0}$
B @とAを足した後、地下に潜った部分を引かねばならない。「地下に潜った部分」というのは、三角錐T-SS'C の体積である。この三角錐T-SS'C
は見方を変えると、三角錐C-SS'T である。
三角錐C-SS'T の体積は
$\vec{CS} =(2/5)\vec{CB}$
$\vec{CS'}=(2/3)\vec{CD}$
$\vec{CT}= 2 \vec{CO}$
だから定理(い)により
$V[T-SS'C] = (2/5)×(2/3)×2×V_{0}/2 =(4/15)V_{0}$
C @〜Bより、
$V_{1} = (1/16)V0 + (9/16)V_{0} - (4/15)V_{0}$
$= (43/120)V_{0}$
【結論】
$V_{1} : V_{0}-V_{1} =\frac{43}{120}V_{0} : V_{0}-\frac{43}{120}V_{0}
= 43 : 77$
(43の方が頂点O を含む側です。)■
【解】 $\vec{i}, \vec{j}, \vec{k}$ は空間内の互いに直交する単位ベクトル(基本ベクトルという)です。成分表示すれば
$\vec{i }= (1, 0, 0)$
$\vec{j }= (0, 1, 0)$
$\vec{k }= (0, 0, 1)$
【公式】 $(x_{1}, y_{1}, z_{1})$ と $(x_{2}, y_{2}, z_{2})$ の内積は
$(x_{1}, y_{1}, z_{1}) \cdot (x_{2}, y_{2}, z_{2}) = x_{1} \times x_{2}
+ y_{1} \times y_{2} +z_{1} \times z_{2} $
また、2つのベクトルが直交 ⇔ 内積=0
1) の答 2-6+3 = -1
2) の答 6+0+0 = 6
4) の答 8-2a-2 = 0 より a = 3
【公式】 $\vec{a}・\vec{b} = |\vec{a}||\vec{b}|cosθ より、cosθ = (\vec{a}・\vec{b})/(|\vec{a}||\vec{b}|)$
【公式】 $\vec{ a}・\vec{a} = |\vec{a}||\vec{a}|cos0 = |\vec{a}|^{2}$ より、$|\vec{a}|
= \sqrt{(\vec{a}・\vec{a})}$
3) の答 cosθ = $\frac{12-6-2}{\sqrt{4+4+1} \sqrt{36+9+4}} = \frac{4}{3 \times
7} = \frac{4}{21}$■
【問題4】 $\vec{A}=\vec{i}-2\vec{j}-3\vec{k},\vec{B}=2\vec{i}+\vec{j}-\vec{k},\vec{C}=\vec{i}+3\vec{j}-2\vec{k}$のとき、
1) $(\vec{A} \times \vec{B}) \times \vec{C}$
2) $\vec{A} \times (\vec{B} \times \vec{C})$
を求めよ。---
【解】 これは外積の問題です。
【公式】 $(x_{1}, y_{1}, z_{1})$ と $(x_{2}, y_{2}, z_{2})$ の外積は
$ \left| \begin{array}{ccc} \vec{i} & x_{1} & x_{2} \\ \vec{j}
& y_{1} & y_{2} \\ \vec{k} & z_{1} & z_{2} \end{array}
\right|$ という行列式で計算できます。
1) の答 ( -5, 15, 20 )
2) の答 ( -1, -8, 5 )
1) と 2) のベクトル3重積は一致しないという問題です。■
【問題5】 △OABがあり、$\vec{OA}=\vec{a},\vec{OB}=\vec{b}$ とすると、$\vec{a}$の大きさは4、$\vec{b}$の大きさは5である。また、$\vec{a},\vec{b}$
のなす角を$\theta$ とすると、$\cos \theta=\frac{7}{20}$ である。
(1) 辺ABを3:2に内分する点をCとすると、
$\vec{OC}=\frac{(エ)}{(オ)}\vec{a} +\frac{(カ)}{(キ)}\vec{b}$
である。
(2) 点Bを通り直線OAに平行な直線と直線OCの交点をDとすると、$\vec{BD}=k\vec{OA}, \vec{OD}=l \vec{OC}$である。このとき、
$k=(ク)/(ケ)、l=(コ)/(サ)$
である。
(3) さらに、辺AB上に点EをOE⊥ABとなるようにとると、
$\vec{OE}=(シ)/(ス) \vec{a} + (セ)/(ソ) \vec{b}$
$\vec{DE}$の大きさは(タチ)/(ツ)
である。---
【解】 $| \vec{a}|^2 = 16, | \vec{b}|^2 = 25, \vec{a} \cdot \vec{b} = 7$ がすぐに分かります。
(1) ABを3:2に内分する点をCとすると、
$ \vec{OC} = \frac{2 \vec{OA}+3 \vec{OB}}{3+2} = \frac{2}{5} \vec{a}
+ \frac{3}{5} \vec{b}$
(2)
$ \vec{BD} = k \vec{OA }= k \vec{a},$
$ \vec{OD} = l \vec{OC} = \frac{2}{5}l \vec{a} + \frac{3}{5}l \vec{b}$
より、
$ \vec{OD} = \vec{OB} + \vec{BD}$
から
$\frac{2}{5}l \vec{a} + \frac{3}{5}l \vec{b}= k \vec{a} + \vec{b}$
よって
$k = \frac{2}{3}, l = \frac{5}{3}$
となって、
$\vec{BD} = \frac{2}{3} \vec{a}, $
$\vec{OD} = \frac{2}{3} \vec{a} + \vec{b}$
(3) OE⊥AB より
$\vec{OE} = t \vec{a} + (1-t) \vec{b}$
とおけば
$(t \vec{a} + (1-t) \vec{b})\cdot ( \vec{b}- \vec{a}) = 0$
から
$-t| \vec{a}|^2 +(t-(1-t)) \vec{a}・ \vec{b} +(1-t)| \vec{b}|^2 = 0$
$-16t +7(2t-1) +25(1-t) = 0$
すなわち
$-27t +18 = 0 $
$t = \frac{2}{3}$
よって
$\vec{OE} = \frac{2}{3} \vec{a} + \frac{1}{3} \vec{b}$
$ \vec{DE} = \vec{OE} - \vec{OD} = ( \frac{2}{3} \vec{a} + \frac{1}{3}
\vec{b} ) - (\frac{2}{3} \vec{a} + \vec{b} )= -\frac{2}{3} \vec{b}$
$| \vec{DE}|^2 = \frac{4}{9}| \vec{b}|^2 = \frac{100}{9}$
$| \vec{DE}| = \frac{10}{3}$
【答】 (エ)=2,(オ)=5,(カ)=3,(キ)=5,(ク)=2,(ケ)=3,(コ)=5,(サ)=3,(シ)=2,(ス)=3,(セ)=1,(ソ)=3,(タチ)=10,(ツ)=3
【問題6】 図1に示すように頂点のひとつが原点に一致するように置かれた立方体があります。3つの頂点を結んだ正三角形PQRに対して、頂点Sと原点を結んだ線分OSが、この正三角形の垂線となっていることを、ベクトルの内積を利用して示しなさい。---
【証明】 OS ⊥ PQ, OS ⊥ PR の2つを言えばよい。1辺の長さを1 として、一般性を失わない。
S=(1, 1, 1), P=(1, 1, 0), Q=(0, 1, 1), R=(1, 0, 1)
より次のベクトルの成分を計算。
$\vec{OS} = ( 1, 1, 1),$
$\vec{PQ} = (-1, 0, 1),$
$\vec{PR} = ( 0, -1, 1)$
内積を計算。
$\vec{OS}・\vec{PQ} = -1 + 0 + 1 = 0,$
$\vec{OS}・\vec{PR} = 0 - 1 + 1 = 0$■