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(図2)

点が (3, 4) → (0, 4) の同一視をした時点で、あぶらが3升減って「戻し」1回目が行なわれた。黄色の矢印で示した。
このあと、(0, 4) → (3, 1) のマス間移動を行なう。

(図3)

(3, 1) を (0, 1) と同一視して、「戻し」2回目。
(1, 0 ) を (7, 1) を同一視して「汲み出し」2回目。
(3, 5) を (0, 5) を同一視して「戻し」3回目。
これで、5升が測り取れた。

x = -3 が x 軸方向の左向き黄矢印の本数, y = 2 が y 軸方向の上向き青矢印の本数を表していることが分かる。
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§5.別解

(解2) さて、塵劫記の解答(注[2])では(3)においてk = 2 としたものになっている。すなわち
x = 4, y = -1 …… (5)
である。(4)でも(5)でも
   |x| + |y| = 5
だから、手間は本質的には同じだ。

塵劫記の解答の具体的方略を図示しながら述べておこう。
(図4)
(1) 貯蔵庫から3升マスへ汲み出す。だから (A, B) = (3, 0) これが「汲み出し」1回目(青矢印)。
(図5)
(2) 3升マスのあぶらを7升マスへ移動(赤矢印)し、 (A, B) = (0, 3)
(3) 貯蔵庫から3升マスへ汲み出す。だから (A, B) = (3, 3) これが「汲み出し」2回目。
(4) 3升マスのあぶらを7升マスへ移動し、 (A, B) = (0, 6)

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