[婆茶留高校数学科☆HP] Top pageに戻る このページを閉じる 探したい言葉はここへ→

【知恵袋から】幾何・計量
Copyright (C) virtual_high_school, 2016-19

目 次

【問題1】 空間内の異なる3つの直線$l,m,n$と平面$\alpha$について、次の記述は常に正しいか。

【問題2】 メネラウスの定理: $(BP/PC)\cdot( CQ/QA )\cdot(AR/RB)=1$ を証明せよ。---

【問題3】 各辺の長さが1である正四面体の4つの頂点を通る球面の半径を求めよ。---

【問題4】 $AB=\sqrt{3},BC=1,CA=2$ の直角三角形 ABC の内部に点 $P$ があり、$\angle BPC=2\pi/3$ を満たして動く。$AP$ の長さの最小値を求めよ。---

【問題5】 四面体 ABCD の辺 AB, BC, CD, DA 上にそれぞれ点 P, Q, R, S をとる。この4点 P, Q, R, Sが同一平面上にあるとき、$\frac{AP}{PB} \cdot \frac{BQ}{QC} \cdot \frac{CR}{RD} \cdot \frac{DS}{SA}=1$ が成り立つこと

【問題6】 トレミーの定理:円に内接する四角形 $ABCD$ について、$AB \cdot CD+BC \cdot AD=AC \cdot BD$ を証明せよ。---

【問題7】 正三角形 $ABC$ の内部の点 $P$ について、$AP=3,BP=4,CP=5$ のとき、%\triangle ABC$ の面積を求めよ。---

【問題8】 1辺の長さが1の正五角形 $P$ の外接円の面積を $S_{1}$, 内接円の面積を $S_{2}$ とするとき、$S_{2}/S_{1}$ を求めよ。---


「YAHOO! 知恵袋」で筆者が回答したものの中から抜粋しました。

【問題1】 空間内の異なる3つの直線$l,m,n$と平面$\alpha$について、次の記述は常に正しいか。
「$l,m$が$\alpha$に含まれ、$l⊥n,m⊥n$ならば、$n⊥\alpha$である。」---

    

【答】 $\alpha$に含まれる直線$l$と$m$が交わるときは、$l⊥n,m⊥n$とすると、$n$は$\alpha$上の2直線$l,m$と垂直であるから、$n$は$\alpha$と垂直であるが、$l//m$のとき$l⊥n,m⊥n$であっても、$n⊥\alpha$とならない場合があるので、『正しくない』が正解。■
【解説】 「$l//m$のときに$l⊥n$だったとしたら$m$と$n$はねじれの位置にあるので、$m⊥n$が成り立つことはありえないのではないでしょうか。」という人がいたが、その
考えは間違いです。「$m⊥n$」とは、ねじれの位置にある直線$m,n$を平行移動させて、同じ平面上にあるようにしてできた2直線$m,n$のなす角が直角であるということですから。

 PageTopへ

【問題2】 メネラウスの定理: $(BP/PC)\cdot( CQ/QA )\cdot(AR/RB)=1$ を証明せよ。---

【証明】 補助線として、直線 $l$ に平行で点 C を通る直線を引き、直線 AB との交点を D とする。
   
平行線の定理を使って
   $\frac{BP}{PC} \cdot \frac{CQ}{QA} \cdot \frac{AR}{RB} = \frac{BR}{RD} \cdot \frac{DR}{RA} \cdot \frac{AR}{RB} =1$ ■
 PageTopへ


【問題3】 各辺の長さが1である正四面体の4つの頂点を通る球面の半径を求めよ。---

【解】 半径を $R$ としよう。球の中心は底面(正三角形 ABC)の重心 G の真上(線分 DG 上)にある。
   

そして、AG の長さは $1/\sqrt{3}$ である。なぜなら、
   $AM=AB \sin 60^\circ=\frac{\sqrt{3}}{2}$
であり、重心は中線を2:1に内分するから、
   $AG=\frac{2}{3} \times \frac{\sqrt{3}}{2}=\frac{1}{\sqrt{3}}$
となるからである。

   

中心 O は DG 上にあるのだが、どこにあるかと言うと DG を(2:1ではなく) 3:1 に内分する点である。ということを知らなくても、次のようにすれば点 O の在処が分かる。
まず
   $DG =\sqrt{1^2-(\frac{1}{\sqrt{3}})^2}=\sqrt{\frac{2}{3}}$
(3:1を知っていれば $R=\frac{3}{4}\times \sqrt{\frac{2}{3}}=\frac{\sqrt{6}}{4}$と分かる)に注意して、$\triangle ADG$ と $\triangle ODM'$ は相似な直角三角形であることから
   $AD:DG=OD:DM' \Rightarrow 1:\sqrt{\frac{2}{3}}=R:\frac{1}{2} \Rightarrow R=\frac{\sqrt{6}}{4}$
【答】 $\frac{\sqrt{6}} {4}$
【別解】 四面体(「正」四面体でなくてよい)の重心は、頂点と底面の重心を結ぶ線分を $3:1$ に内分する点 $G_{0}$ である。同じことであるが、4頂点 A,B,C,D の位置ベクトルをそれぞれ $\vec{a},\vec{b},\vec{c},\vec{d}$ とすれば重心の位置ベクトルは
   $\vec{g_{0}}=\frac{ \vec{a}+\vec{b}+\vec{c}+\vec{d}}{4}$
である。これを証明しておこう。

【証明】 四面体は均質な物質で充填されているものとする。
   

次ページ