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$a+bi$ の形にせよ
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「複素数 $\frac{1+2i}{2+i}$ を $a+bi$ ($a,b$ は実数)の形に直せ」
という問題がよくある。共役を使って
$z=\frac{(1+2i)(2-i)}{(2+i)(2-i)}=\frac{4+3i}{5}$ ……(*)
を答にするとマチガイである。正解は
$z=\frac{4}{5}+\frac{3}{5}i$
である。でも 出題法を変えて
「$\frac{1+2i}{2+i}$ を計算せよ」
だったら、(*) で正解だ。なぜ答をたがえるのだろうか。
複素数に四則演算を施した結果(もちろん 0 割りは除く)は$a+bi$ ($a,b$ は実数)の形になるという事実がある。この形の数は四則について閉じているわけだ。しかも $a+bi$ というように、$1,i$ を基底としてその1次結合で表される。つまりベクトル空間なのだ。ベクトル空間は和とスカラー倍について閉じていいるのは当然だから、
$z=\frac{4+3i}{5}$
すなわち
$z=\frac{1}{5}(4+3i)$
(和のスカラー倍) と書いておけばいいでしょ、というノリだ。
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