【問題4.1】 下の図の点PからQまで最短距離で行く道順は何通りあるか。---
【解】和の法則を使います。
ある交差点(例えば6)にたどり着く方法は、その一つ下の(2)と左の(4)を足して
2+4=6
でいいのです。なぜなら、下の交差点まで2通りの方法、左の交差点まで4通りの方法で、6の交差点には6通りの方法があると分かります。
【答】 43通り。
【問題4.2】 下図のような街路がある。 AからBまで行く経路のうち、右(東)および上(北)移動以外に左(西)の移動が1区画分含まれている。ただし同じ点を二度通ってはいけない。この場合の道数は何通りか。---
【解】 赤線で示された例を書き下すと
東北東東北西北北東北東
となる。これを見て気づくのは「同じ点を二度通ってはいけない」といことから
北西北
のように、西はその両隣を北でブロックしなければならない、といことだ。
あとは、
「北西北」「東」「東」「東」「東」「東」「北」「北」「北」
の同じものを含む 9枚のカードの順列かと思いきや、少し違う。問題の図のように A より西、B より東には路がないから
「北西北」
のカードは、先頭(左端)と終末(右端)に持ってこれないのみならず、より正確に言えば、「北西北」のカードの左にも右にも「東」のカードを少なくとも
1枚置かねばならない。
したがって
(ア) (1)「北」(2)「北」(3)「北」(4)「北西北」(5)
において、(1)(2)(3)(4)(5)の5箇所に「東」を重複を許して5個入れるのだが「北西北」の左右に「東」を必ず置くから、重複組合せ $_{n}H_{r}$ を使って
$_{5}H_{5}-_{4}H_{5}-_{1}H_{5}=_{9}C_{5}-_{8}C_{5}-_{5}C_{5}=126-56-1=69(通り)$
(イ) (1)「北」(2)「北」(3)「北西北」(4)「北」(5)
において、(1)(2)(3)(4)(5)の5箇所に「東」を重複を許して5個入れるのだが「北西北」の左右に「東」を必ず置くから、
$_{5}H_{5}-_{3}H_{5}-_{2}H_{5}=_{9}C_{5}-_{7}C_{5}-_{6}C_{5}=126-21-6=99(通り)$
(ア)と(イ)の場合を合わせれば
$69+99=168(通り)$
だが、これ以外にこれらを左右反転させた順列があるから、2倍して
$168 \times 2 =336(通り)$ ……(答)
【問題5.1】 200?500までの整数のうち、9で割り切れる数は何個あるか。---
【解】 九去法というのがあります。各位の数を足して9で割り切れれば、元の数も9で割り切れるのです。
200?500までの整数のうち、9で割り切れる数の最小は
2+0+7 =9 で 207 = 9×23
最大は
4+9+5 = 18で 495 = 9×55
それで、
55-23+1=33 個 ……(答)
です。植木算で '+1' です。
【問題6.1】 5人の客がホテルのフロントにそれぞれコートを預け、帰りに、2人だけがそれぞれ自分のコートを受け取り3人がそれぞれ自分と異なるコートを渡される場合の数は何通りか?また、すべての5人がそれぞれ自分のコートと異なるコートを渡される場合の数は何通りか?---
【解】 $n$人すべてがそれぞれ自分のコートと異なるコートを渡される場合の数を$D(n)$通りとする。
$D(1) = 0$
$D(2) = 1$
$D(3) = 2$
$D(4) = 9$
ここまでは、地道に考えてできる。このあとは漸化式を作らないと無理だろう。
上の図から、次の漸化式が出てくる。
$D(n) = (n-1) \{ D(n-1) + D(n-2)\}$
したがって、$D(5) = 44$通りが後半の答。
前半の答は
$_{5}C_{3} \times D(3) = 20$通り。
詳しくは「モンモール数」で検索してください。本HPでは『乱列またはモンモールの問題』で解説してます。歴史上有名な問題です。
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