[婆茶留高校数学科☆HP] Top pageに戻る このページを閉じる 探したい言葉はここへ→

和と積の法則

Copyright (C) virtual_high_school, 2017-2022

【ダイアル錠の問題】
積の法則を使う問題を考えてみる。

(例題1) 数字合わせ式の鍵がある。数字の列は3段あり、各段は0から9までの数字で構成されている。何通りの数字の組合せが考えられるか。---
   
(解) 最大の数字は、999 だから999通りである、とウッカリ答えてしまいそう。
正解は $ _{10}\Pi_{3} = 10 \times 10 \times 10 = 10^{3} = 1000$ 通り■

誤答の原因は000を数え落とすことにある。
上の例題で、なぜ $10 \times 10 \times 10$ なのだろうか。その説明方法を3つ考えてみる。

  1. この説明を直積表でやろうとすると、3次元だから難しい。縦・横・高さ各10列の立体的な表を作らねばならない。
  2. でなければ、樹形図だ。10本の枝がそれぞれ10本に枝分かれし、その先がまた10本に分かれている樹形図を考えればよい。でも枝分かれが多すぎて、必ずしも樹形図は分かりやすいものではない。
  3. 鍵の問題は鍵そのもの、あるいはスロットマシンをイメージすると分かりやすい。

【スロットマシン】
そこで、スロットマシンを説明しよう。

(例題2) あるスロットマシンには、3つの窓が開いており、それぞれから「ハート」「オレンジ」「チューリップ」「魚」の4種類の絵の中のどれかが出るようになっている。何通りの絵の出方があるか。---
   下図がスロットマシン。カジノでは定番のギャンブル機。
   
   模式化したものが下図。
   
(解) 答はもちろん $ 4 \times 4 \times 4 = 4^{3} = 64 $ だ。■

このようにスロットマシンのイメージで場合の数の問題が解けることが多い。よく直積表や樹形図が使われるが、それはあくまで説明用。積の法則の適用問題ではスロットマシン(またはそれに代わるもの)が便利だ。

【和と積の法則、どっちが便利?】
積の法則でも和の法則でも解ける問題がある。どっちで解くのが便利だろうか。

(例題3) 1,2,3,4のうち異なる数字を使ってできる3桁の偶数は、何個か。---
(解1) 百の位、十の位、一の位の順に、枝分かれしていく樹形図を書くと、下図のようになる。
   

次ページ