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1533年発行の原論の表紙。

同、三平方の定理のページ。

第11巻の冒頭に定義がいくつか出てくる。それを参考にして、以下に定義を列挙しよう。

【定義】 $l$ が平面 $\alpha$ 上にある任意の直線 $l'$ と垂直のとき、直線 $l$ は平面 $\alpha$ に垂直である ($l \bot \alpha$) と言う。

【定義】 2平面 $\alpha, \beta$ のなす角 $\theta$ とは、2平面の交線を $l$ とし、$\alpha$ 上にあって $l$ と垂直な直線 $l_{\alpha}$ と $\beta$ 上にあって $l$ と垂直な直線 $l_{\beta}$ のなす角のことである。ただし、角は $\theta$ とその補角 $180^{\circ}-\theta$ の2つできるので、ふつうは鋭角(または直角)の方を採用する。

【定義】 直線 $l$ と平面 $\alpha$ のなす角とは、2者の交点を $A$ とは異なる $l$ 上の点を $B$, $B$ から平面 $\alpha$ に下した垂線の足を $H$ をするときの $\angle BAH$ またはその補角のことである。

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