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整除法【Q&A】
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小学校で習った割り算には2種類って、
(1) $7 \div 3 = \frac{7}{3}$ (除法)
(2) $7 \div 3 = 2 \cdots 1$ (整除法)
である。
整式の割り算は、後者の整除法(商と余りを求める)に相当するものである。
例題 ( 2x3 - x2 -3x + 5 ) ÷ ( x - 1) を行なえ。---
解 田の字でやると、
除数が田んぼの縦の長さ、
被除数が田んぼの面積である。
商は、田んぼの横の長さであり、
"はみ出し田んぼ"の面積が余りである。
←
パラパラまんが
はみ出し田んぼについては、面積だけを考え、縦・横の長さは考えない。はみ出し田んぼはどこに描いてもよいのだが、同類項が斜めにそろうという原則を通すため、私は図のような場所に描いている。田の字を使うと、
( 2x3 - x2 -3x + 5 ) ÷ ( x - 1 ) = 2x2 + x - 2 … 3
と分かり、しかも
被除数 = 除数 ×商 + 余り,
2x3 -x2 -3x + 5 = (x - 1) ( 2x2 +x - 2 ) + 3が見やすい。
割り算の筆算は小学校で習いました。そのアルゴリズムは
の繰り返しになります。
←
パラパラまんが
$\div (x - \alpha)$ の割り算にだけ、組立除法が使えます。そのアルゴリズムは
の繰り返しになります。
←
パラパラまんが
(注意) $\div (x + \alpha)$ のときは、左端が$\alpha$ でなく $- \alpha$ になります。
例えば
$(2x^{2} +4x +2) \div (2x+3) $ は、
より、
$ 2x^{2} +4x +2 = (x+\frac{3}{2}) (2x +1) +\frac{1}{2}$
したがって
$ 2x^{2} +4x +2 = (2x+3) (x +\frac{1}{2}) +\frac{1}{2},$
$(2x^{2} +4x +2) \div (2x+3) =x +\frac{1}{2} \cdots \frac{1}{2}$
となる。
問題は整係数÷整係数であったが、商も余りも整係数でなく有理係数になります。つまり、整係数上では整除法はできないのです。
小学校で習った整数の整除法に対して、高校において対応するものは有理係数上での整除法なのです。けっして整係数上での整除法はありません。(そんなものはないのですが。)
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