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条件付き確率を計算する

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【条件付き確率とは】
B という事象が起こったという状況のもとで、A という事象も起こった(起こる)確率が、「B という条件の下で A が起こる
条件付き確率」であり、
   $P_{B}$$(A) = $$\frac{P(A \cap B)} {P(B) }$
がその値なのだが、直観的にすぐ分かる場合と、ベイズの定理で求める場合がある。
  
後者のときは樹形図を描いて考える。
分子は
  (ア) = $P(A \cap B) = P(A) \times P_{A}(B) $
(ここで事前確率$P(A)$も事後確率$P_{A}(B)$もその値が分かっているとする。)
分母は和の法則で
   $P(B) = (ア)+(ウ) = P(A) \times P_{A}(B) +P(\bar{A}) \times P_{\bar{A}}(B)$
となる。最右辺を「
全確率の公式」と言う。
結局
   $ P_{B}(A) = \frac{(ア)} {(ア)+(ウ)}$$ = \frac{P(A) \times P_{A}(B)} { P(A) \times P_{A}(B) + P(\bar{A}) \times P_{\bar{A}}(B) } $
となることが分かるが、これを「
ベイズの定理」と言う。


【例題1】 3つの箱のうち1つだけに賞金100万円が入っている。あなたはAの箱を選んだのだが、進行役は残り2つの箱のうちのBを開けて見せ、「これは空っぽです。あなたの選ぶ箱をAからCに変更してもいいですよ」と言う。変更した方が得か。(モンティ・ホールのパラドックス)---

(解)

箱を変更しないで賞金がもらえる確率は
   $\frac{\mbox{(ア)}}{ \mbox{(ア)+(イ)}}=\frac{1/6}{1/6 + 1/3}=\frac{1}{3}$
となりもとの確率に等しく、Cに変更した場合はその余事象だから2/3になる。したがって変更した方が得。■

(別解) 箱を変えていいというのはBとCの2つの箱に賭けてよいというのと同じである。変えなければA1個に賭けることになるので、それよりは2倍得だ。


【例題2】独房に私とAとBの3人の囚人がいる。このうち2人が死刑になり,残る1人は無罪放免にされるのだが,具体的に誰が助かるのかを私は知らない。
問(1)
私が死刑になる確率はいくらか。---


 (答1) 2/3 (助かる確率が1/3だから,1から引けばよい。)

問(2)私は誰が死刑になるのかを看守に聞いた。看守は「それは秘密だから教えられない」と言ったが,「本人に教えるのでなければいいではないか。AかBのどちらが死刑になるのかだけ,私にこっそり教えてくれてもいいだろ」と私はねばった。看守はしばらく考えていたが,「まあ,いいだろ。Aは死刑になるよ」と耳打ちしてくれた。あとはBか私のどちらかが死刑になるのだから,私が死刑になる確率は1/2であると言ってよいか。だとすると,私が死刑になる確率は問(1)に比べて減少したといって喜んでよいのか。---

 (答2A) 仮に看守が情報を教えてくれなくても,AかBかのいずれかが死刑になるのは当り前だ。すると,看守に聞かなくても初めから私が死刑になる確率は2/3であったのだ。(この解答では納得がいかない人が多いでしょう。)
 (答2B) 下図から、「A死」と言ったときの私が死刑になる条件付き確を求めればよい。
     
条件付き確率は
$ P = \frac{(ア)}{(ア)+(ウ)} = \frac{\frac{1}{3}} {\frac{1}{3}+\frac{1}{6} } = \frac{2}{3} $
で答は2/3。 確率の値は初めと比べて減少しない。
この死刑囚の問題の出典は、マーチン・ガードナーであるらしい。


【例題3】
 

 (答) 1/3

(別解)



【同型の3つの例題】
以上3つの例題は、パラドックスとかジレンマと呼ばれる変わった面白い問題であった。
3つに共通して言えることは、条件付き確率を使えば分かりやすく解明できるということである。しかも樹形図がまったく同じになるので、これら3つの問題は同型になるということも分かる。
また、3つとも条件付き確率なる概念を使わずに解明することもできるのだが、その場合には、3つは各々独自の方法で解決を図るようになる。(こっちの解法の方が初等的であるように見えるが、かえって理解するには難しいと思う。)


【練習問題】
5本中2本当たりのクジがある。阿部君→馬場君がこの順で1本ずつ引く。ただし引いたクジは元には戻さない。
(1) 下の樹形図を完成せよ。
(2) 馬場君が当たる確率はいくらか。
(3) 馬場君が当たったとき、阿部君も当たっている確率を求めよ。

【解】
(1)左の列は、2/5, 3/5 2列目は上から 1/4, 3/4, 2/4, 2/4 ア=2/20, イ=6/20, ウ=6/20, エ=6/20
アについて、 (A当たり)(B当たり) の確率は、積の法則で $P(A \cap B) = P(A) \times P_{A}(B) $ となるが、
$P_{A}(B) $のことを「Aが当たったときの、Bが当たる条件つき確率」という。だから$P_{A}(B)= \frac{P(A \cap B)}{P(A)} $だ。
(2) ア+ウ=8/20=2/5
(3)の条件付き確率はさっきと逆になる。アとウの世界の中で、アの起こる割合と考えればよい。
$P_{B}(A)= \frac{P(A \cap B)}{P(B)}=\frac{\mbox{ア}}{\mbox{ア+ウ}} =\frac{2/20}{2/20+6/20}=\frac{1}{4}$


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