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事象の独立
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事象の独立と試行の独立は、言葉は似ているがまったく異なる概念である。
『事象の独立』の方は、直観的には分からないのである。
【例題1】 1個のサイコロを振るという試行において,素数の目が出る事象と2の倍数の目が出る事象は独立か。
【解】 独立な事象とは
P(A∩B)=P(A)×P(B) ……(1)
となることである。
素数(2, 3, 5) の確率=1/2,
2の倍数(2,4, 6) の確率=1/2,
素数かつ2の倍数(2) の確率=1/6,
$ \frac{1}{2} \times \frac{1}{2} \neq \frac{1}{6}$
だから従属(独立でない)。
【例題2】 1個のサイコロを振るという試行において,素数と3の倍数ではどうか。
【解】 3の倍数(3, 6) の確率=1/3,
素数かつ3の倍数(3) の確率=1/6,
$\frac{1}{2} $$\times \frac{1}{2} = \frac{1}{6}$
だから独立。
* * *
このように、事象の独立・従属はけっして自明ではない。
事象が独立か否かは,(1)が成立するかどうかを計算によって(直観でなく)判別するよりない。それが事象の独立の定義だから。
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