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【問題演習】方程式・不等式
Copyright (C) virtual_high_school, 2016-19

目 次

【問題1】 $ax^{3}+bx^{2}+cx+d=0$($a,b,c,d$は整数) が有理数解を持つとき

【問題2】 $a^3-7a+6=0$を因数分解せよ。---

【問題3】 1回に750kgの重さまで運ぶことのできるエレベーターがある。このエレベーターで1個50kgの荷物を2人で何個か運びたい。2人の体重の合計が120kgのとき、荷物は1回に何個まで運ぶことができるか。---

【問題4】 方程式$\frac{x^2}{(0.90-\frac{1}{2}x)^2} =7^2$を解け。---

【問題5】 次の不等式を解け。---

【問題6】 自然数$x,y$は、$x<y$および$(1-1/x)(1-1/y)=2/3$を満たす。これらの条件を満たす自然数$x,y$の組をすべて求めよ。---

【問題7】 $a$が定数のとき、2次方程式

【問題8】 $0<a<1, 0<b<1$を満たす有理数$a,b$に対し、どのような偶数$n$に対しても

【問題9】 関数 $f(x)=ax/(1+ax)$ について、次の問いに答えよ。ただし、$a$ は $a>1$ を満たす定数とする。---

【問題10】 $p,q$ を整数とし、$f(x)=x^2+px+q$ とおく。$f(1),f(2)$ がともに2で割り切れないとき、方程式 $f(x)=0$ は整数の解を持たないことを示せ。---

【問題11】 次の絶対値記号を含む不等式を解け。---

【問題12】 $x^2+y^2=a,x^2-xy+y^2=b,x>0, y>0$ を満たす解が少なくとも1組存在するための実数 $a,b$ の満たすべき条件を図示せよ。---

【問題13】 連続する $7$ つの自然数がある。このうち初めの $4$ つの自然数の二乗の和が残りの $3$ つの自然数の二乗の和に等しくなるという。このような $7$ つの自然数の組を全て求めよ。---

【問題14】 次の連立方程式を解け。---

【問題15】 ランナーが $20km$ のうち、最初の $10km$ を $17km/h$, 後の区間を $21km/h$ で走行したときの平均速度を、調和平均で求めよ。---

【問題16】 次の連立方程式を解け。---

【問題17】 実数 $a,b$ に対し、$a \leq x <b$ を満たす整数 $x$ の個数 $N$ を $a,b$ を用いて不等式で表わせ。---

【問題18】 $P(x)=ax^4+(b-a)x^3+(1-2ab)x^2+(ab-10)x+2ab$ が $x^2-4$ で割り切れるときの $a,b$ の値を求めよ。---

【問題19】 不等式 $x-a|x|+3>0$ の解が $-6/11<x<b$ であるとき、定数 $a,b$ の組を求めよ。---

【問題20】 $x^2+2x+3=0$ の2つの解を $\alpha, \beta$ とするとき 2つの数 $(4\alpha^2+5\alpha+6)/(4\beta^2+5\beta+6), (4\beta^2+5\beta+6)/(4\alpha^2+5\alpha+6)$ を解とする2次方程式を1つ作れ。---


【問題1】 $ax^{3}+bx^{2}+cx+d=0$($a,b,c,d$は整数) が有理数解を持つとき
   $(ex^{2}+fx+g)(hx+i)=0$
($h,i$は互いに素な整数で$e,f,g$は整数)と変形でき、最初の式と恒等式とできる ということを証明せよ。---
数Ⅱ

【証明】
【1】$ax^{3}+bx^{2}+cx+d=0$($a,b,c,d$は整数で、$a \neq 0$とします) が有理数解
   $x=-\frac{i}{h}$
を持つとします。($h,i$は互いに素な整数とする。) すると左辺は
   $x+\frac{ i}{h}$
で割り切れます(因数定理)。 実際に割り算をすると 商は
   $a x^{2} + (-a\frac{i}{h} + b)x +(a\frac{i^2}{h^2} -b\frac{i}{h} +c) $
余りは
   $-a\frac{i^3}{h^3} + b\frac{i^2}{h^2} -c\frac{i}{h} + d $
となります。 割り切れるのだから
   $-a\frac{i^3}{h^3} + b\frac{i^2}{h^2} -c\frac{i}{h} + d = 0$ …… (*)
となります。そして、所与の3次式は
   $(x+ \frac{i}{h})\{a x^2 + (-a\frac{i}{h} + b)x +(a\frac{i^2}{h^2} -b\frac{i}{h}+c)\} $
を変形して
   $(hx+ i)\{\frac{a}{h}x^2 + (-a\frac{i}{h^2} + \frac{b}{h})x +(a\frac{i^2}{h^3} -b\frac{i}{h^2} +\frac{c}{h})\} $
となります。 証明すべきことは、{ }の中の係数
   (ア) $\frac{a}{h}$
   (イ) $-a\frac{i}{h^2} + \frac{b}{h}$
   (ウ) $ a\frac{i^2}{h^3} -b\frac{i}{h^2} +\frac{c}{h}$
がすべて整数になることです。

(ア) (*)より
   $a\frac{i^{3}}{h^{3}} = b\frac{i^2}{h^2} -c\frac{i}{h} + d$
で、$h^{3}$ 倍して $ai^{3} = (bi^{2} -cih + dh^{2} )h$ 両辺ともに($i$と互いに素の)$h$ で割り切れるので、$a$ は $h$ で割り切れる。
よって $ \frac{a}{h} = a'$ は整数である。

(イ) (*)より
   $-a\frac{i^{3}}{h^{3}} + b\frac{i^{2}}{h^{2}} = c\frac{i}{h} - d $
で、$h^{3}$ 倍して $(-ai + bh) i^{2} = (ci - dh) h^{2}$ 両辺ともに($i^{2}$と互いに素の)$h^{2}$ で割り切れるので、$(-ai + bh)$ は $h^{2}$ で割り切れる。
よって $-a\frac{i}{h^{2}} + \frac{b}{h}$ は整数である。

(ウ) (*)より
   $a\frac{i^{3}}{h^{3}} - b\frac{i^{2}}{h^{2}} + c\frac{i}{h} = d$ で、$h^{3}$ 倍して $(ai^{2} - bhi + ch^{2}) i = d h^{3}$ 両辺ともに($i$と互いに素の)$h^{3}$ で割り切れるので、$(ai^{2} - bhi + ch^{2})$ は $h^{3}$ で割り切れる。
よって $a\frac{i^{2}}{h^{3}} - b\frac{i}{h^{2} }+ \frac{c}{h}$ は整数である。

【2】$ax^{3}+bx^{2}+cx+d=0$($a=0,b,c,d$は整数で、$b\neq0$とします) すなわち $bx^{2}+cx+d=0$ が有理数解
   $x=-\frac{i}{h}$
を持つとします。($h,i$は互いに素な整数とする。) このときどうなるかというと、【1】において $a=0$ とおけば、そのまま今の証明が通用します。

【3】$ax^3+bx^2+cx+d=0$($a=b=0,c,d$は整数で、$c\neq0$とします) すなわち $cx+d=0$ が有理数解
   $x=-\frac{i}{h}$
を持つとします。($h,i$は互いに素な整数とする。) このときどうなるかというと、【1】において $a=b=0 $とおけば、そのまま今の証明が通用します。 ■

【蛇足】 3次式に限らず、一般に整係数の $n$ 次方程式が有理数の解を持てば、2つの整係数の多項式の積に因数分解される、 という定理(ガウスの補題)が成り立ちます。証明は大学レベルです。

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【問題2】 $a^3-7a+6=0$を因数分解せよ。---数Ⅱ

【解】 因数定理を使います。詳しくは数学Ⅱの教科書を読んでください。
【答】 $(a-1)(a+3)(a-2)=0$ ■

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【問題3】 1回に750kgの重さまで運ぶことのできるエレベーターがある。このエレベーターで1個50kgの荷物を2人で何個か運びたい。2人の体重の合計が120kgのとき、荷物は1回に何個まで運ぶことができるか。---

【解】 これはSPIの問題です。作成元はリク○ート、当該の就職問題集には「12個」などと解答が出ています。
でも、ホントの正解は、
   $750 \div 50 = 15(個)$
その方法:
(1) A君は行先階のボタンを押した後、エレベーターが発車するのを防ぐため、開ボタンを押し続けます。
(2) B君はその間、1人で15個の荷物をエレベーターに載せます。
(3) 荷物を載せたB君は階段を使って行先階へ行きます。(階段は絶対あります。)
(4) 頃合いを見て、A君はエレベーターを発車させます。
(5) 行先階で待っていたB君は、エレベーターが到着したら開ボタンを押し続けて、エレベーターが他の階へ行くことを防ぎます。
(6) 階段で行先階に到着したA君は、1人で荷物を下ろします。
解答はマークシートなので上記のような答案を書くことはできず、明晰な頭脳の就職希望の高校生は不採用にされます。

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【問題4】 方程式$\frac{x^2}{(0.90-\frac{1}{2}x)^2} =7^2$を解け。---

【解】 分母を払って
   $x^2 = 7^2×(0.9-\frac{1}{2}x) ^2$
開平して
   $7 (0.9-\frac{1}{2}x ) = \pm x$
答は $x = \frac{7}{5}, \frac{63}{25}$
厳密に言うと、与方程式の分母をゼロにしないため、$x \neq 1.8$を確認しておきます。

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【問題5】 次の不等式を解け。---
   $|2x-4|< x+1$
   $|2x-4| \geq x+1$


【解】 $|A|<B ⇔ -B<A<B$
という公式を使います。連立不等式になります。
後半は
   $|A| \geq B ⇔ A \geq-B, B \leq A$
という公式を使います。前半は
   $-x-1<2x-4<x+1$
   $x>1,x<5$
   $1<x<5$ ……(答)
後半は
   $x\leq 1,5\leq x$ ……(答)

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【問題6】 自然数$x,y$は、$x<y$および$(1-1/x)(1-1/y)=2/3$を満たす。これらの条件を満たす自然数$x,y$の組をすべて求めよ。---

【解】
   $(1-1/x)(1-1/y)=2/3$
   $\frac{x-1}{x} \times \frac{y-1}{y} = \frac{2}{3}$
   $3(x-1)(y-1) = 2xy$
   $xy -3x -3y +3 =0$
   $(x-3)(y-3)=6$
$6$の因数分解のうち、$x-3<y-3$になるものは
   $(x-3, y-3)= (1,6), (2,3), (-6, -1), (-3,-2)$
の4組だけ。よって
   $(x,y)=(4,9),(5,6),(-3,2),(0,1)$
自然数でないものを除けば
   $(x,y)=(4,9),(5,6) $ ……(答)

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【問題7】 $a$が定数のとき、2次方程式
   $x^2+(a+5)x+3a+1=0$
の異なる2つの解$α,β(α<β)$に同じ数$k$を加えた$α+k,β+k$がともに2次方程式
   $x^2+(a+1)x+2a-2=0$
の解になるとき、$a,k,α,β$の値を求めよ。---
数Ⅱ

【解】 解と係数の関係から
   $α+β = -(a+5),$
   $αβ = 3a+1$
このとき
   $(α+k)+(β+k) = -(a+1), $
   $(α+k)(β+k) = 2a-2$
よって
   $a=-3, k=2$,$αとβ$は $2 と -4$ ……(答)

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【問題8】 $0<a<1, 0<b<1$を満たす有理数$a,b$に対し、どのような偶数$n$に対しても
   $f(n)=an^3+bn$
が偶数となる$a,b$の組のうち、$a$が最小であるものを求めよ。---


【解】 $n$にいろいろな偶数を代入してみよう。(とは言っても、$0$を代入しても意味だし、負の偶数も正の偶数を代入するのと効果は変わらない。)
   $f(2)=8a+2b=2(4a+b)$が偶数。
ここからは、$4a+b$が整数ということくらいしか分からない。
   $f(4)=64a+4b=4(4a+b)+48a$が偶数。
$偶数-偶数=偶数$だから
   $48a$は偶数、$24a$は整数
が分かる。よって、$a$を既約分数とするなら、その分母は$24$の約数でなければならない。そのような分数で、かつ$0<a<1$の範囲で最小のものは
   $a=1/24$
である。あとは、$(a,b)=(1/24, ?)$で所与の条件を満たすものが実際に存在すれば、これが答になる。
前述のように、$4a+b=(1/6)+b$は整数でなければならないから、$b=5/6$とせざるをえない。そこで
   $f(n)=\frac{1}{24}n^3+\frac{5}{6}n$
とすれば、どのような偶数$n$に対しても偶数となることを示そう。
   $f(2k)=\frac{1}{3}k^3+\frac{5}{3}k=\frac{k(k^2+5)}{3}$
だが、この分数は$3$で約分できる。実際、$k=3l$なら
   $\frac{k(k^2+5)}{3}=\frac{3l(9l^2+5)}{3} = l(9l^2+5)$
だし、$k=3l\pm 1$なら
   $\frac{k(k^2+5)}{3}=\frac{(3l\pm1)(9l^2\pm6l+6)}{3} =(3l\pm1)(3l^2\pm2l+2)$
だからである。
【答】 $a=1/24$
【別解】 $n$が偶数なら
   $f(n+2)-f(n)=6an^2+12an+8a+2b$
も偶数。先述のように$f(2)=8a+2b$も偶数だから、
   $6an^2+12an=6an(n+2)$は偶数、$3an(n+2)$は整数
である。$n=2,4,6,\cdots$を代入すれば
   $3an(n+2)=24a,72a,144a,\cdots$
はすべて整数、既約分数$a$の分母は少なくとも$24$の約数でなければならない。これ以降の論理は先の【解】と同じである。

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【問題9】 関数 $f(x)=ax/(1+ax)$ について、次の問いに答えよ。ただし、$a$ は $a>1$ を満たす定数とする。---
(1) 実数 $t$ が $f(f(t))=f(t)$ を満たすとき、$f(t)=t$ も満たすことを示せ。
(2) $x$ についての不等式 $f(f(x)) \geq f(x)$ を解け。


【証明】 $y = \frac{ax}{1+ax} = 1 - \frac{1}{a(x+ 1/a)}$
のグラフは双曲線になるので、$1:1$ の関数であり、逆関数が作れます。($1:1$ と言いましたが、厳密に言うと $-1/a \mapsto \infty, \infty \mapsto 1$ と考えています。)
   
さて、不動点の集合
   $H = \{ h | f(h)=h \}$
を考えます。これは双曲線と $y=x$ のグラフの交点ですから
   $H =\{ 0, 1-\frac{1}{a} \}$
という、2点からなる集合です。
(1) いま、$f(t)\in H$ とします。すると
   $f(t) = 0$ または $=1-1/a$
$f$ の逆関数を考えて、
   $t = 0$ または $=1-1/a$
よって、$t \in H$
すなわち
   $f(t) = t$ ■
【別証明】 合成関数を求めると
   $f(f(t))=af(t)/(1+af(t))$
   $=a \{at/(1+at)\} /\{ 1+a^2t/(1+at)\} $
   $=a^2t/\{(a^2+a)t+1 \}$
これが
   $f(t)=at/(1+at)$
と等しいとおいて
   $a^2t/\{(a^2+a)t+1 \}=at/(1+at)$ ……(*)
分母を払って
   $a^2t(1+at)=at \{ (a^2+a)t+1 \}$
これより
   $t=0, (a-1)/a$
これを $f(t)$ に代入すると
   $f(0)=0$,
   $f((a-1)/a) =(a-1)/a$
だから、たしかに両者とも $f(t)=t$ を満足している。■
(2) 今度は
   $H' = \{h | f(h) \geq h \}$
なる集合を考え、これを「不動点もどき」と呼びましょう。グラフから $H'$ は
   $H'= \{ h |h<-1/a \} \cup \{ h| 0 \leq h \leq 1-1/a \}$
なる実数の集合です。いま、$f(x) \in H'$ というのですから
   $f(x)< -1/a$ または $0 \leq f(x) \leq 1-1/a$
となります。この2つの不等式を別々に解きます。
前者は
   $f(x)=-1/a \Rightarrow ax/(1+ax)=-1/a \Rightarrow x=-/(a^2+a)$
に注意して
   $-\frac{1}{a} < x < -\frac{1}{a^2+a}$
後者は
   $0 \leq x \leq 1-\frac{1}{a}$
【答】 $-\frac{1}{a} < x < -\frac{1}{a^2+a}, 0 \leq x \leq 1-\frac{1}{a}$

こでf の逆関数を考えて
0 ≦ x ≦ 1-1/a
【別解】 (*) の等号を不等号に変えて
   $a^2t/\{(a^2+a)t+1 \} \geq at/(1+at)$
を解けばよい。分母を払うのだが、正数を掛けるのでなければ不等号の向きが変わるので、分母の2乗を両辺に掛ける。
   $a^2t(1+at)^2 \{(a^2+a)t+1 \} \geq at(1+at) \{(a^2+a)t+1 \}^2 $
   $at(1+at) \{(a^2+a)t+1 \} [a(1+at)- \{(a^2+a)t+1 \}] \geq 0$
   $t(at+1) \{(a^2+a)t+1 \} [at-a+1] \leq 0$
これは4次不等式である。これを解けば(ゼロ割になる $t=-1/(a^2+a),-1/a$ の2点を除くことに注意しつつ)
   $-\frac{1}{a} < x < -\frac{1}{a^2+a}, 0 \leq x \leq \frac{a-1}{a}$
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【問題10】 $p,q$ を整数とし、$f(x)=x^2+px+q$ とおく。$f(1),f(2)$ がともに2で割り切れないとき、方程式 $f(x)=0$ は整数の解を持たないことを示せ。---

【証明】
   $f(1)=1+p+q$
   $f(2)=4+2p+q$
がともに奇数だから、差をとって $3+p$ は偶数なので、
   $p$ は奇数
であり、$1+p+q$ が奇数であることから
   $q$ も奇数
ということが分かる。さて
   $x^2+px+q=0$ ……(*)
が、もし整数解 $x$ を持つとしたら $x = 2n$ か $x = 2n+1$ のどちらか。これらを(*)の左辺に代入すると
   $f(2n)=4n^2+2pn+q$ は奇数
   $f(2n+1)=4n^2+4n+1+2pn+p+q$ は奇数
で、いずれも奇数になり、0(偶数)にはならない。よって $f(x)=0$ は整数解を持たない。■
【別証明】 上の証明を $\pmod{ 2}$ の合同式の形に表わす。
   $f(1)=1+p+q \equiv 1$
   $f(2)=4+2p+q \equiv 1$
の差をとって $f(2)-f(1)=3+p \equiv 0$ だから
   $p \equiv -3 \equiv 1$
また $q \equiv 1-1-p \equiv -1 \equiv 1$
さて
   $x^2+px+q=0$ ……(*)
が、もし整数解 $x$ を持つとしたら $x \equiv 0$ か $x \equiv 1$ のどちらか。これらを(*)の左辺に代入するとそれぞれ
   $f(x) \equiv 0^2+ 1 \times 0 +1 \equiv 1$
   $f(x) \equiv 1^2+1 \times 1+ 1 \equiv 3 \equiv 1$
で、いずれも $\equiv 0$ にならない。よって $f(x)=0$ は整数解を持たない。■
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【問題11】 次の絶対値記号を含む不等式を解け。---
(1) $x^2-3 |x-1| >7$
(2) $|x^2-2x-3| \geq 3-x$


【解】(1) 絶対値記号の中 $x-1$の零点、すなわち $x = 1$ が決め手でここで場合分けしろとなります。つまり、$1$ の左と右で場合分けです。
(ア) $x\geq 1$のとき
   $x^2-3(x-1) >7$
   $x^2-3x-4>0$
   $(x+1)(x-4)>0$
   $x<-1,4 <x$
前提条件と合わせて
   $4<x$
(イ) $x <1$のとき
   $x^2+3(x-1) >7$
   $x^2+3x-10>0$
   $(x+5)(x-2)>0$
   $x<-5,2 <x$
前提条件と合わせて
   $x<-5$
(ア)、(イ)の合併集合を考えて
   $x<-5,4<x$ ……(答)
(2) 絶対値記号の中 $x^2 -2x -3=(x+1)(x-3)$の零点、すなわち $x = -1,3$ が決め手でここで場合分けしろとなります。つまり、$-1$ と $ 3$ の左サイド、センター、右サイドに場合分けします。
(ア) $x \leq -1, 3 \leq x$のとき
   $x^2-2x-3 \geq 3-x$
   $x^2-x-6 \geq 0$
   $(x+2)(x-3) \geq 0$
   $x \leq -2,3 \leq x$
前提条件と合わせて
   $x \leq -2,3 \leq x$
(イ) $-1 <x <3$のとき
   $-(x^2-2x-3) \geq 3-x$
   $x^2-3x \leq 0$
   $x(x-3) \leq 0$
   $0 \leq x \leq 3$
前提条件と合わせて
   $0 \leq x <3$
(ア)、(イ)の合併集合を考えて
   $x \leq -2,0 \leq x $ ……(答)
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【問題12】 $x^2+y^2=a,x^2-xy+y^2=b,x>0, y>0$ を満たす解が少なくとも1組存在するための実数 $a,b$ の満たすべき条件を図示せよ。---

【解】 $x+y=v, xy=u$ とおくと、$x, y$ は $t^2-vt+u=0(=f(t)\mbox{とおく})$ の解であり、$x,y$ は正なので
(ア)判別式 $D \geq 0$ より
   $u \leq v^2/4$
(イ)$f(0)>0$ より
   $u>0$
(ウ)軸>0 より
   $v>0$
である。また、$x^2+y^2=a,x^2-xy+y^2=b$ の2式を変形して
   $v^2-2u=a$
   $v^2-3u=b$
この2式を $v^2$ と $u$ についての連立方程式と思って解くと、
   $v^2 = 3a -2b$
   $u = a - b$
これらと(ア)から
   $b \geq (1/2)a$ ……(1)
(イ)と組み合わせると
   $b <a$ ……(2)
(ウ)と組み合わせると
   $b < (3/2)a$ ……(3)
(1),(2),(3)の共通部分を求めて
   $(1/2)a \leq b <a$
図示すれば、下図。(境界は $b=(1/2)a$ は含むが、原点および $b=a$ は含まない。)
   
【別解】 所与の等式を辺々引けば $xy=a-b$ (双曲線)だから、これと円 $x^2+y^2=a$ が第1象限で交わればよい。ということは、$a-b>0$ であり、円の半径が双曲線と原点との間の距離以上であればよい。
   
ところで、双曲線と原点との間の距離は、$y=x$ と双曲線との交点と原点との間の距離に等しい。したがって
   $\sqrt{a} \geq \sqrt{2} \times \sqrt{a-b}$
よって
   $a \geq 2(a-b)$
   $b \geq (1/2)a$
はじめに出した条件と合わせれば
   $(1/2)a \leq b <a$
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【問題13】 連続する $7$ つの自然数がある。このうち初めの $4$ つの自然数の二乗の和が残りの $3$ つの自然数の二乗の和に等しくなるという。このような $7$ つの自然数の組を全て求めよ。---

【解】 $(x-3)^2 + (x-2)^2 + (x-1)^2 + x^2 = (x+1)^2 + (x+2)^2 + (x+3)^2$
   $4x^2 -12x +14 = 3x^2 +12x + 14$
   $x^2 -24x = 0$
   $x(x -24) = 0$
$x-3>0$ より $x=24$
【答】 $21,22,23,24,25,26,27$ の1組しかない。
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【問題14】 次の連立方程式を解け。---
   $\left \{ \begin{array}{ccl} a + b - 2c +d & = & 0 \\ a + 2b - 3c +d & = & 0 \\ a + 3b - 4c +d & = & 0 \end{array} \right. $


【解】 等式が3つしかないので(ランク=階数が1下がります)、未知数4つのうち $d$ 1つを定数扱いにする。3つの等式から文字1つ、$a$ を消去すると、第2式-第1式と、第3式-第2式から、
   $\left \{ \begin{array}{ccl} b - c & = & 0 \\ b - c & = & 0 \end{array} \right. $
同じ(同値な)等式しか得られないので(さらにランクが1下がります)、$c$ も定数扱いにして解くことにします。いま、
   $b=c$
と $b$ が求まったので、あとは $a$ を求めるだけ。
   $a=-b+2c-d=-c+2c-d=c-d$
【答】 $\left \{ \begin{array}{ccl} a & = & c-d \\ b & = & c \end{array} \right. $
($c,d$ はパラメータで、任意の実数値を取る。)
【蛇足】 ランクが2下がったので、解空間の次元は2増えて2次元になります。【答】のように、解はパラメータ2個で表わされるので、たしかに解空間は2次元です。昔の高校(旧制中学?)ではこういう場合「解は不定」の一言で片付けられてしまいましたが、(まったくの「不定」ではないので) 現在ではこのようにパラメータで解を表現します。
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【問題15】 ランナーが $20km$ のうち、最初の $10km$ を $17km/h$, 後の区間を $21km/h$ で走行したときの平均速度を、調和平均で求めよ。---

【解】 前半 $10km$ を走るのに要する時間を $x_{1}$ 時間、後半 $10km$ を走るのに要する時間を $x_{2}$ 時間とすれば
   $x_{1}=\frac{10}{17},x_{2}=\frac{10}{21}$
よって、平均速度 $v[km/h]$ は
   $v =\frac{20}{x_{1}+x_{2}} $
   $= \frac{20}{\frac{10}{17}+\frac{10}{21} }$
   $=\frac{2}{\frac{1}{17}+\frac{1}{21} }=\frac{357}{19}$ ……【答】
結局
   $\frac{1}{v} = \frac{\frac{1}{17}+\frac{1}{21} }{2}$
となります。$1/v$ は $1/17$ と $1/21$ の平均になっていますが、このとき「$v$ は $17$ と $21$ の調和平均」と言います。
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【問題16】 次の連立方程式を解け。---
   $\left \{ \begin{array}{rcl} 2x+y+3z & = & 1 \\ -y+z & = & a \\ x+y+z & = & b \end{array} \right. $


【解】 第1式と第2式、第2式と第3式から $z$ を消去すれば
   $\left \{ \begin{array}{rcl} 2x+4y & = & 1-3a \\ x+2y & = & b-a \end{array} \right. $
この2つの等式は係数が同じだから、ランクが1下がる。
【答】
(ア) $1-3a=2(b-a)$ すなわち $a+2b-1=0$ のときは
   $\left \{ \begin{array}{rcl} x & = & -2 t+(1-3a)/2 \\ y & = & t \\ z & = & t +a \end{array} \right. $
($t$ はパラメータで任意の実数値を取る。$a$ は定数。)(図形にすると直線になる。)
(イ) $a+2b-1 \neq 0$ のときは
   解なし
(集合の言葉で言えば、空集合。)
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【問題17】 実数 $a,b$ に対し、$a \leq x <b$ を満たす整数 $x$ の個数 $N$ を $a,b$ を用いて不等式で表わせ。---

【解】
   

$a,b$ が上図の赤丸のところにあり、2つの赤丸の間に整数が $N(=3)$ 個あるとする。
区間の長さを比較すると、
   2つの赤丸を両端とする半開区間 $[a,b)$ の長さ $= b-a$
   2つの赤丸にはさまれた、整数を両端とする閉区間 $[A,B]$ の長さ $=N-1(=2)$
   2つの赤丸を覆う、整数を両端とする閉区間 $[A-1,B+1]$ の長さ $=N+1(=4)$
したがって上図に出ている3つの線分の長さを比較して、
   $N-1 < b-a$ かつ $b-a < N+1$
よって
   $b-a-1< N<b-a+1$ ……(答)
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【問題18】 $P(x)=ax^4+(b-a)x^3+(1-2ab)x^2+(ab-10)x+2ab$ が $x^2-4$ で割り切れるときの $a,b$ の値を求めよ。--- 数Ⅱ

【解】 $P(x)$ を $x^2-4$ で実際に割っていると計算が面倒。そこで、因数定理を使う。
$x^2-4=(x-2)(x+2)$ で割り切れるから、 $P(x)$ は $x-2$ でも $x+2$ でも割り切れるので、
   $P(2)=P(-2)=0$
よって
   $16a+8(b-a)+4(1-2ab)+2(ab-10)+2ab=0$ ……(1)
   $16a-8(b-a)+4(1-2ab)-2(ab-10)+2ab=0$ ……(2)
あとは、(1),(2)の連立方程式を解けばよい。
(1)と(2)を辺々足せば
   $16a+4(1-2ab)+2ab=0 \Rightarrow 3ab-8a-2=0$ ……(3)
同じく、辺々引けば
   $8(b-a)+2(ab-10)=0 \Rightarrow ab-4a+4b-10=0$ ……(4)
(3),(4)から $ab$ を消去すれば
   $4a-12b+28=0 \Rightarrow a=3b-7$
これを(4)に代入すれば、
   $b^2-5b+6=0 \Rightarrow (b-3)(b-2)=0$
これより
   $a=2,b=3$ または $a=-1,b=2$ ……(答)
【別解】 (1),(2)の連立方程式の解き方だが、次のような方法もある。2式をそれぞれ展開した後、因数分解する。
   $ab-2a-2b+4=0 \Rightarrow (a-2)(b-2)=0$
   $ab-3a+b-3=0 \Rightarrow (a+1)(b-3)=0$
このように因数分解できるとはよほど運がいいと言わねばならない。
第1式から、$a=2$ または $b=2$ だが
(ア) $a=2$ ならば 第2式により $3(b-3)=0 \Rightarrow b=3$
(イ) $b=2$ ならば 第2式により $-(a+1)=0 \Rightarrow a=-1$
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【問題19】 不等式 $x-a|x|+3>0$ の解が $-6/11<x<b$ であるとき、定数 $a,b$ の組を求めよ。---

【解】 不等式の左辺を $f(x)$ とおく。$f(x)$ は1次式と絶対値記号の和だから、グラフは折れ線になる。
   
よって
   $f(-\frac{6}{11})=-\frac{6}{11}-\frac{6}{11}a+3=0 \Rightarrow a=\frac{9}{2}$
また
   $f(b)=b-\frac{9}{2}|b|+3=0$
ここで、$b \geq 0$ なら $-\frac{7}{2}|b|+3=0 \Rightarrow b=\frac{6}{7}$ で、$b<0$ なら $\frac{11}{2}|b|+3=0 \Rightarrow b=-\frac{6}{11}$ となるが、題意から
   $-\frac{6}{11}<b$
でなければならないから、
   $a=\frac{9}{2}, b=\frac{6}{7}$ ……(答)
【蛇足】 実際に $f(x)=x-\frac{9}{2}|x|+3$ のグラフを描くと下図のようになる。
   
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【問題20】 $x^2+2x+3=0$ の2つの解を $\alpha, \beta$ とするとき 2つの数 $(4\alpha^2+5\alpha+6)/(4\beta^2+5\beta+6), (4\beta^2+5\beta+6)/(4\alpha^2+5\alpha+6)$ を解とする2次方程式を1つ作れ。--- 数Ⅱ

【解】 $4x^2+5x+6$ を $x^2+2x+3$ で割り算すると
   $4x^2+5x+6=4(x^2+2x+3)-3x-6$
だから、ここに $\alpha,\beta$ を代入すれば
   $4\alpha^2+5\alpha+6=-3(\alpha+2)$
   $4\beta^2+5\beta+6=-3(\beta+2)$
だから
   $(4\alpha^2+5\alpha+6)/(4\beta^2+5\beta+6) = (\alpha+2)/(\beta+2),$
   $(4\beta^2+5\beta+6)/(4\alpha^2+5\alpha+6) = (\beta+2)/(\alpha+2)$
のように簡単化できる。
ところで
   $A=(\alpha+2)/(\beta+2), B=(\beta+2)/(\alpha+2)$
を2解とする2次方程式は
   $x^2 -(A+B)x +AB=0$
だから、あとは解と係数の関係を使おう。
   $\alpha+\beta=-2,$
   $\alpha\beta=3$
から
   $A+B=\frac{(\alpha+2)^2+(\beta+2)^2}{(\alpha+2)(\beta+2)}$
   $=\frac{(\alpha+\beta)^2-2\alpha\beta+4(\alpha+\beta)+8}{\alpha\beta+2(\alpha+\beta)+4}=-\frac{2}{3},$
   $AB=1$
と求まり、求めるべき方程式は
   $x^2+\frac{2}{3}x+1=0$
両辺を 3倍して
   $3x^2+2x+3=0$ ……(答)
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