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αを解とする方程式(最小方程式)を作る
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【問題1】 $x=3+\sqrt{2}$ が解となる方程式を1つ作れ。---

似たような問題が数学Ⅱの「解と係数の関係」に出ていたということで、つい次のような答案を書きそうになる。

【解1】 $\alpha=3+\sqrt{2}, \beta=3-\sqrt{2}$ とおけば、
$\alpha+\beta=6, \alpha \beta =7$ だから
   $x^{2}-6x+7=0$■

どこがおかしいのだろうか。

  1. $\alpha=3+\sqrt{2}$が解であっても、$\beta=3-\sqrt{2}$も解であるとは言えない。
    解の公式を見れば一目瞭然だと思う方もいるかも知れない。でもそれは、2次方程式$ax^{2}+bx+c=0$の係数が有理数の場合である。
  2. 問題からして、「有理数を係数とする代数方程式($n$次方程式)を作れ」と明示していないことがおかしい。実数係数でよければ$x-3-\sqrt{2}=0$と、自明な方程式を作ればよくなる。

問題を若干変えて、

【問題2】 $x=3+\sqrt{2}$ が解となる有理数係数の代数方程式を1つ作れ。---

ならば、

【解2】 $x=3+\sqrt{2}$ より、$x-3=\sqrt{2}$を2乗して
   $x^{2}-6x+9=2$
よって
   $x^{2}-6x+7=$■

解と係数の関係を使わない分、ストレートであり、しかも2乗した段階で$x-3=-\sqrt{2}$すなわち$x=3-\sqrt{2}$という無縁根が出てくることが分かる。

次は教科書によくある問題だ。

【問題3】 $x=-1,3$ を2解とするの2次方程式を作れ。---

【解3-1】 $x+1=0,x-3=0$ を辺々掛け合わせて
   $(x+1)(x-3)=0$
すなわち
   $x^{2}-2x-3=0$■

【解3-2】無縁根が出る出ないに注意して、真ん中が$(-1+3)/2=1$より
   $| x-1 |=2$
の両辺を2乗して
   $(x-1)^{2}=4$
すなわち
   $x^{2}-2x-3=0$■

3つ目は教科書が好きなやり方。

【解3-3】 $\alpha=-1, \beta=3$ とおけば、
$\alpha+\beta=2, \alpha \beta =-3$ だから
   $x^{2}-2x-3=0$■

蛇足。上の答を「$k(x^{2}-2x-3)=0$, ただし$k$は任意の0でない定数」と書くべきと言うのはウルトラ厳密主義。そこは当然だからはしょって良かろう。
蛇足2。$(x+1)(x-3)(x-5)=0$でも$x=-1,3$ を2解とするが、2次方程式でないからダメだ。だから問題文から「2次方程式を作れ」または「最小次数の方程式を作れ」の言葉は外せない。

高校の教科書には余り出ていない例題を次に。

【問題4】 $x=3+\sqrt{2}+i$ が解となる有理数係数の最小方程式を作れ。---

【解4-1】 $x-3=\sqrt{2}+i$を2乗して
   $x^{2}-6x+9=1+2\sqrt{2}i$
   $x^{2}-6x+8=2\sqrt{2}i$
これをさらに2乗して
   $x^{4}-12x^{3}+52x^{2}-96x+72=0$■

答の方程式を解けば$x=3\pm \sqrt{2} \pm i$(複号任意)になる筈である。

【解4-2】 4次方程式の解と係数の関係から
$\alpha+\beta+\gamma+\delta=12$
$\alpha \beta+\alpha \gamma +\alpha \delta+ \cdots=?$
いやー、こりゃとてもやってられないな。やーめた。■

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