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相加平均と相乗平均(多変数)

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【1】 相加平均≧相乗平均 の不等式は、2変数でも3変数でも成り立つ。
すなわち、下記の(1), (2)が成り立つ。


 その証明であるが、下記(3), (4)のように置き換えれば累乗根が出てこなくなるので扱いやすい。


   


 上記の2つの不等式が成立することから、(1), (2)が証明できる。


【2】 実は、相加平均≧相乗平均 は、一般に $n$ 変数でも成り立つ。
すなわち、以下の (5) が成り立つ。


(5) を証明しよう。それには、これと同値な (6) を数学的帰納法で示す。
(6) が成り立つことを仮定し、$n+1$ 変数のときにも成り立つことを言えばよい。
微分法を使って、
   
よって、$f(x) \geq 0$ となって、(6) が $n+1$ 変数のときにも成り立つことが分かった。

【3】 別証明を考えてみる。(1)はどの高校教科書にも載っている基本的なものなので、これを利用しよう。
4変数なら(1)を繰り返し2回使用して
   $\frac{x_{1}+x_{2}+x_{3}+x_{4} }{4} = \frac{1}{2} ( \frac{x_{1}+x_{2}}{2}+\frac{x_{3}+x_{4} }{2} ) $
   $\geq \frac{1}{2} (\sqrt{x_{1}x_{2}} +\sqrt{x_{3}x_{4}}) \geq \sqrt{\sqrt{x_{1}x_{2}} \sqrt{x_{3}x_{4}} }$
   $= \sqrt[4]{x_{1}x_{2}x_{3}x_{4}}$
が出てくる。これは(1)を2回使ったのであるが、3回、4回、…と使うと、$n=2^{3},2^{4},\cdots$ の場合の不等式が証明される。
次に、$n$が$2^{m}$でない場合の不等式を証明する。例えば$n=6$のときを証明してみる。$n=2^{3}=8$が証明できたとして
   $\frac{x_{1}+x_{2}+x_{3}+x_{4}+x_{5} +x_{6}}{6} = \frac{1}{8} ( \frac{8}{6}x_{1}+ \cdots + \frac{8}{6}x_{6})$
   $=\frac{1}{8} \{ x_{1}+\cdots +x_{6}+\frac{2}{6}(x_{1}+ \cdots + x_{6}) \}$
   $=\frac{1}{8} \{ x_{1}+\cdots +x_{6}+\frac{1}{6}(x_{1}+ \cdots + x_{6})+\frac{1}{6}(x_{1}+ \cdots + x_{6})\}$
ここで
   $A=\frac{1}{6}(x_{1} + \cdots +x_{6}),B=\sqrt[6]{x_{1}\cdot \cdots \cdot x_{6}}$
とおけば
   $A \geq \sqrt[8]{ x_{1} \cdot \cdots \cdot x_{6} \cdot A \cdot A}=\sqrt[8]{ B^{6} A^{2}}$
となる。ここで両辺を$\sqrt[8]{A^{2}}$で割ると
   $\sqrt[8]{A^{6}} \geq \sqrt[8]{ B^{6} }$
最後に両辺を$\frac{8}{6}$乗して
   $A \geq B$


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