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【第2-5節】 条件付き確率(書きかけ)

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【第01講】 条件付き確率とは
【第02講】 ベイズの定理
【第03講】 ベイズの定理の応用

【第01講】 条件付き確率とは

【問題】 袋の中に赤玉2個、白玉2個が入っている。ここから連続して2個玉を取り出す。2個とも赤である確率を めよ。---

【解】 玉に 1, 2, 3, 4 と番号を付けよう。(1, 2 を赤とする。) 根元事象を座標のように順序対で表せば、全事象は

$\{ (1,2), (1,3), (1,4), (2,1), (2,3), (2,4), (3,1), (3, 2), (3,4),(4, 1), (4, 2), (4, 3) \}$

で、根元事象の個数は $_{4}P_{2}=12$個である。積の法則で求めるべき確率は

$\frac{2}{4} \times \frac{1}{3}=\frac{1}{6}$ …(答)


最後の等式を分析しよう。
被乗数の$\frac{2}{4}$ は1回目に赤が出る、すなわち$(1, *)$または$(2,*)$が出る(*は何でもよいという意味)確率であり、$\frac{6}{12}=\frac{2}{4}$である。
乗数の$\frac{1}{3}$ は1回目に赤が出た場合に2回目にも赤が出る、すなわち$(1, 2)$または$(2,1)$が出る確率であるが、$\frac{2}{12}$ではない。なぜなら

$\{ (1,2), (1,3), (1,4), (2,1), (2,3), (2,4) \}$

の中で

$\{ (1,2), (2,1) \}$

が起こる確率だから$\frac{2}{6}$なのである。この$\frac{2}{6}=\frac{1}{3}$のことを「A:1回目に赤が出たという条件のもとで、B:2回目に赤が出る条件付き確率」と言い、$P_{A}(B)$と表す。
したがって、次の公式が成り立つ。

【公式】(乗法定理)

$P(A \cap B)=P(A) \times P_{A}(B)$

言い換えれば

【公式】(条件付き確率の定義)

$P_{A}(B)=\frac{P(A \cap B)}{P(A)}$

ただし$P(A)=0$のときには、定義しない(高校では)。

確率がベン図の面積のことだとすると(長方形の面積は1になる)、条件付き確率は上図では、青色部分の面積の色付き部分全体の面積に対する比率(相対的面積)である。

注意。条件付き確率を求めるとき、最後に挙げた公式で計算する場合と、冒頭の問題で即座に$\frac{1}{3}$と出したように自明的に分かる場合とがある。

ところで、$P_{A}(B)$と$P(B)$は等しくならないのだろうか。冒頭の問題では$P(B)$とは$(*,1)$または$(*,2)$が出る、すなわち

$\{ (2,1), (3,1), (4,1), (1,2), (3,2), (4,2) \}$

が起こる確率だから$P(B)=\frac{6}{12}=\frac{1}{2}$であって、$P(B) \neq P_{A}(B)$ である。もし$P_{A}(B)=P(B)$だったら分母を払って

$P(A \cap B)=P(A) \times P(B)$

が成り立つ。そこでこの等式が成り立つとき、「事象AとBは独立」と言う。以前に出てきた「試行の独立」とはまったく異なる概念であることに注意しよう。

【問題】 空事象は任意の事象と独立であることを証明せよ。---

【証明】 $A \cap \emptyset =\emptyset$だから

$P(A \cap \emptyset)=P(\emptyset)=0$,
$P(A) \times P(\emptyset)=p \times 0=0$

により、独立の定義の等式が成立する。■

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【第02講】 ベイズの定理

【問題】 当たりくじ3本を含む7本のくじを、A, B2人がこの順で1本ずつ引く。(引いたくじは戻さない。次の条件付き確率を求めよ。
(1) Aが当たったときにBも当たる条件付き確率
(2) Bが当たったときにAが当たっている条件付き確率 ---

【解】樹形図は下図。

(1) くじが1本減った後の状態で考えれば、難しい計算は不要で、自明的に

$P_{A}(B)=\frac{2}{6}=\frac{1}{3}$

(2) Bが当たるのは樹形図の(ア)と(ウ)の場合であり、これを1として、AもBも当たる(ア)の相対的面積を測ればよいのだから

$P_{B}(A)=\frac{\mbox{(ア)} }{ \mbox{(ア)+(ウ)} }$

そこで(ア)と(ウ)を求めれば、次のように答が出る。

(ア)$=\frac{3}{7} \times \frac{2}{6}=\frac{6}{42}$,
(ア)+(ウ)$=\frac{3}{7} \times \frac{2}{6}+\frac{4}{7} \times \frac{3}{6}=\frac{6}{42}+\frac{12}{42}$,
$P_{B}(A)=\frac{6/42 }{6/42+12/42 }=\frac{6}{6+12}=\frac{1}{3}$

結局、(1)と(2)の答は等しい。

   
上図を参考にして、(2)を公式化すると次の定理を得る。

【公式】 ベイズの定理

$P_{B}(A)=\frac{P(A) \times P_{A}(B)}{ P(A) \times P_{A}(B)+P(\bar{A}) \times P_{\bar{A}}(B) }$

【証明】


左辺$=\frac{P(A \cap B)}{P(B)}=\frac{P(A \cap B)}{ P(A \cap B)+P(\bar{A} \cap B) }=$右辺■
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【第03講】 ベイズの定理の応用

天才数学者エルデシュですら間違えたという、あるテレビのクイズ番組に関係した問題を取り上げてみよう。

【問題】 3つの箱のうちA, B, C のうち1つだけに賞金100万円が入っている。あなたはAの箱を選んだのだが、司会者のモンティ・ホールは残り2つの箱のうちのBを開けて見せ、「これは空っぽです。あなたの選ぶ箱をAからCに変更してもいいですよ」と言う。変更すれば当たる確率は高くなるか。(モンティ・ホールのパラドックス)---

【解】 樹形図は下図の通り。したがって
   
箱を変更せずに賞金がもらえる確率は
   $\frac{\mbox{(ア)}}{ \mbox{(ア)+(イ)}}=\frac{1/6}{1/6 + 1/3}=\frac{1}{3}$
であり、Cに変更した場合の当たる確率はその余事象だから2/3になる。したがって変更した方が確率は高い。■

箱を変えていいというのはBとCの2つの箱に(二股)賭けてよいというのと同じである。変えなければA1個に賭けることになるので、確率がそれの2倍になるのは当然だ。
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