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【入試問題研究】 東京工業大学 2019年度 前期日程 全学部
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【第1問】 (1) $h>0$ とする。座標平面上の点 O$(0,0)$, P$(h,s)$, Q$(h,t)$ に対して、三角形の面積を $S$ とする。ただし、$s<t$ とする。三角形 OPQ の辺 OP, OQ, PQ の長さをそれぞれ $p,q,r$ とするとき、不等式
   $p^2+q^2+r^2 \geq 4 \sqrt{3}S$
が成り立つことを示せ。また、等号が成立するときの $s,t$ の値を求めよ。
(2) 四面体 ABCD の表面積を $T$, 辺 BC, CA, AB の長さをそれぞれ $a,b,c$ とし、辺 AD, BD, CD の長さをそれぞれ $l,m,n$ とする。このとき、不等式
   $a^2+b^2+c^2+l^2+m^2+n^2 \geq 2 \sqrt{3} T$
が成り立つことを示せ。また、等号が成立するのは四面体 ABCD がどのような四面体のときか答えよ。


【解】(1) まず
   
   $S=\triangle OPQ=\frac{1}{2}rh=\frac{1}{2}(t-s)h$
であり、三平方の定理より
   $p^2=h^2+s^2$,
   $q^2=h^2+t^2$,
   $r^2=(t-s)^2$
だから
   $p^2+q^2+r^2 - 4 \sqrt{3}S$
   $=2h^2+2s^2+2t^2-2ts -2\sqrt{3}(t-s)h$
   $=2(h-\frac{\sqrt{3}(t-s)}{2})^2-\frac{3(t-s)^2}{2} +2s^2+2t^2-2ts$
   $=2(h-\frac{\sqrt{3}(t-s)}{2})^2+\frac{1}{2}(t+s)^2 \geq 0$
よって、平方完成により
   $p^2+q^2+r^2 \geq 4 \sqrt{3}S$
であり、等号が成り立つのは
   $t+s=0,h=\frac{\sqrt{3}(t-s)}{2}$
だから
   $s=-t,h=\sqrt{3}t$
結局、等号成立の $a,t$ の値は
   $s=-\frac{h}{\sqrt{3}},t=\frac{h}{\sqrt{3}}$ ……(答)

   

これで一応、答なのだが次問で形を問われるので、求めておくとこのとき $\triangle OPQ$ は正三角形である。
(2) 四面体の4面について
   $\triangle ABC: a^2+b^2+c^2 \geq 4 \sqrt{3} \triangle ABC$,
   $\triangle ABD: c^2+l^2+m^2 \geq 4 \sqrt{3} \triangle ABD$,
   $\triangle BCD: a^2+m^2+n^2 \geq 4 \sqrt{3} \triangle BCD$,
   $\triangle CAD: b^2+n^2+l^2 \geq 4 \sqrt{3} \triangle CAD$
これら4式を辺々足せば
   $2(a^2+b^2+c^2+l^2+m^2+n^2) \geq 4 \sqrt{3}T$
両辺を2で割って、証明すべき不等式を得る。等号成立は4つの不等式とも等号が成り立つときだから、各面がいずれも正三角形であるときである。
(答)等号成立は、正4面体であるとき。
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【第2問】 次の等式が $1 \leq x \leq 2$ で成り立つような関数 $f(x)$ と定数 $A, B$ を求めよ。
   $\int_{1/x}^{2/x} |\log y| f(xy) dy =3x(\log x-1)+A+\frac{B}{x}$
ただし、$f(x)$ は $1 \leq x \leq 2$ に対して定義される連続関数とする。


【解】 まず絶対値記号を外そう。$\frac{1}{x} \leq 1\leq \frac{2}{x}$ だから
   $\mbox{左辺}=\int_{1}^{2/x} \log y f(xy) dy -\int_{1/x}^{1} \log y f(xy) dy =\int_{1}^{2/x} \log y f(xy) dy +\int_{1}^{1/x} \log y f(xy) dy $
ここで、$x$ が邪魔だから置換積分する。$x$ を固定して(定数扱いして) $xy=t$ とおく。$x dy=dt$ だから
   $\mbox{左辺}=\int_{x}^{2} \frac{1}{ x} ( \log t-\log x) f(t) dt +\int_{x}^{1} \frac{1}{x} ( \log t-\log x) f(t) dt =-\frac{1}{x}\int_{2}^{x} ( \log t-\log x) f(t) dt -\frac{1}{x} \int_{1}^{x} ( \log t-\log x)f(t) dt $
   $=-\frac{1}{x}\{ \int_{2}^{x} \log t f(t) dt + \int_{1}^{x} ( \log tf(t) dt \} +\frac{ \log x}{x} \{\int_{2}^{x} f(t) dt + \int_{1}^{x} f(t) dt \}$
   $ =3x(\log x-1)+A+\frac{B}{x}$
ここで微積分学の基本定理:$\frac{d}{dx}\int_{a}^{x} f(t)dt=f(x)$ を使おう。上式の両辺を $x$ 倍した、
   $-\{ \int_{2}^{x} \log t f(t) dt + \int_{1}^{x} \log tf(t) dt \} + \log x \{\int_{2}^{x} f(t) dt + \int_{1}^{x} f(t) dt \} =3x^2(\log x-1)+Ax+B$ ……(*)
を微分すれば
   $- 2\log x f(x) + \frac{1}{ x} \{\int_{2}^{x} f(t) dt + \int_{1}^{x} f(t) dt \} +\log x \cdot 2f(x)=6x\log x-3x+A$
これまた $x$ 倍すれば
   $\int_{2}^{x} f(t) dt + \int_{1}^{x} f(t) dt =6x^2 \log x -3x^2 +Ax$ ……(**)
さらにこれも微分して
   $2 f(x) =12x \log x+A$
よって
   $f(x) =6x \log x+\frac{A}{2}$
あとは定数 $A$ を求めればよい。(**) に $x=1,2$ を代入すればそれぞれ
   $\int_{2}^{1} f(t) dt=-3+A$,
   $\int_{1}^{2} f(t) dt=24 \log 2 -12+2A$
だから、これら2式を辺々足せば
   $3A+24\log 2-15=0$
   $\Rightarrow A=-8\log 2+5$ ……(答)
であるので、
   $f(x) =6x \log x+\frac{A}{2}=6x \log x-4\log 2+\frac{5}{2}$ ……(答)
ところで定数 $B$ も求めなければならない。(*) に $x=1,2$ を代入すればそれぞれ
   $-\int_{2}^{1}\log t f(t) dt=-3+A+B$
   $-\int_{1}^{2}\log t f(t) dt+\log 2 \int_{1}^{2}f(t)dt=12 \log 2-12 +2A+B$
これら2式を辺々足せば
   $\log 2 \int_{1}^{2}f(t)dt=12 \log 2-15+3A+2B$
ここで左辺は先ほど求めてあったので、それを代入して
   $-\log 2 (-3+A)=12 \log 2-15+3A+2B$
よって
   $B=\frac{1}{2}\{ -9\log 2-(\log 2+3)A+15 \}$
   $=\frac{1}{2}\{ -9\log 2-(\log 2+3)A+15 \}$
   $=\frac{1}{2}\{ -9\log 2-(\log 2+3)(-8\log 2+5)+15 \}$
   $=\frac{1}{2}\{ 8(\log 2)^2+10 \log 2\}$
   $=4(\log 2)^2+5 \log 2$ ……(答)
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【第3問】 $i$ を虚数単位とする。実部と虚部が共に整数であるような複素数 $z$ により $\frac{z}{3+2i}$ と表される複素数全体の集合を $M$ とする。
(1) 原点を中心とする半径 $r$ の円上またはその内部に含まれる $M$ の要素の個数を $N(r)$ とする。このとき、集合 $\{ r | 10 \leq N(r) <25\}$ を求めよ。
(2) 複素数平面の相異なる2点 $z,w$ を結ぶ線分を $L(z,w)$ で表すとき、6つの線分 $L(0,1),L(1,1+\frac{i}{2}),L(1+\frac{i}{2},\frac{1+i}{2}),L(\frac{1+i}{2},\frac{1}{2}+i),L(\frac{1}{2}+i,i),L(i,0)$
で囲まれる領域の内部または境界に含まれる $M$ の要素の個数を求めよ。

【解】 $z=a+bi$ ($a,b$ は整数)とおき、変換後の複素数を $x+yi$ とする。すなわち
   $x+iy=\frac{a+bi}{3+2i}$
これは $(a,b)$ 平面から $(x,y)$ 平面への変換である。これの逆変換は
   $a+bi=(3+2i)(x+iy)$
であるから
   $a+bi=(3x-2y)+(2x+3y)i$
であり、座標で表すと
   $(a,b)=(3x-2y,2x+3y)$ ……(*)
である。ところで (*) で絶対値をとると
   $\sqrt{a^2+b^2}=\sqrt{13}\sqrt{x^2+y^2}$
半径 $r$ の円板(disc) 上に点 $(x,y)$ があれば、
   $\sqrt{a^2+b^2} \leq \sqrt{13} r$
この不等式を満たす格子点 $(a,b)$ の個数が10~25個のときの $r$ を求めよう。
   
$(a,b)$ 平面上で原点中心、半径 $2$ の円板なら格子点は $13$ 個ある。これより少しで小さな円板だと一挙に $9$個に減ってしまう。
一方、大きい方では半径を $2\sqrt{2}$ にすると $25$ 個だから、$25$ 個未満にするには半径をこれより少しでもいいから小さくすればよい。
よって、
   $2 \leq \sqrt{13}r <2\sqrt{2}$
すなわち
   $\frac{2}{\sqrt{13}} \leq r <\frac{2\sqrt{2}}{\sqrt{13}}$ ……(答)
(2) 6つの複素数
   $x+yi=0,1,1+\frac{i}{2},\frac{1+i}{2},\frac{1}{2}+i,i$
すなわち
   $(x,y)=(0,0),(1,0),(1,\frac{1}{2}),(\frac{1}{2},\frac{1}{2}),(\frac{1}{2},1),(0,1)$
に対して逆変換 (*) を施すと
   $(x,y)=(0,0),(3,2),(2,\frac{7}{2}),(\frac{1}{2},\frac{5}{2}),(-\frac{1}{2},4),(-2,3)$
この問題の逆変換は、複素数 $3+2i$ 倍だから、原点中心に $\sqrt{13}$ 倍に相似拡大し、かつ回転させたものである。それに気づけば図は楽に描ける。
   
図中、赤点の個数を数えると、12個 ……(答)
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【第4問】 $H_{1},\cdots,H_{n}$ を空間内の相異なる $n$ 枚の平面とする。$H_{1},\cdots,H_{n}$ によって空間が $T(H_{1},\cdots,H_{n})$ 個の空間領域に分割されるとする。例えば、空間の座標を $(x,y,z)$ とするとき、
  ● 平面 $x=0$ を $H_{1}$, 平面 $y=0$ を $H_{2}$,平面 $z=0$ を $H_{3}$ とすると $T(H_{1},H_{2},H_{3})=8,$
  ● 平面 $x=0$ を $H_{1}$, 平面 $y=0$ を $H_{2}$,平面 $x+y=1$ を $H_{3}$ とすると $T(H_{1},H_{2},H_{3})=7,$
  ● 平面 $x=0$ を $H_{1}$, 平面 $x=1$ を $H_{2}$,平面 $y=0$ を $H_{3}$ とすると $T(H_{1},H_{2},H_{3})=6,$
  ● 平面 $x=0$ を $H_{1}$, 平面 $y=0$ を $H_{2}$,平面 $z=0$ を $H_{3}$, 平面 $x+y+z=1$ を $H_{4}$ とすると $T(H_{1},H_{2},H_{3},H_{4})=15,$
である。
(1) 各 $n$ に対して $T(H_{1},\cdots,H_{n})$ のとりうる値のうち最も大きいものを求めよ。
(2) 各 $n$ に対して $T(H_{1},\cdots,H_{n})$ のとりうる値のうち2番目に大きいものを求めよ。ただし $n \geq 2$ とする。
(3) 各 $n$ に対して $T(H_{1},\cdots,H_{n})$ のとりうる値のうち3番目に大きいものを求めよ。ただし $n \geq 3$ とする。

【解】 (1) これによく似た問題に、「平面上の相異なる $n$ 本の直線による平面領域の分割数」がある。直線がどの2本も平行でなく、どの3本も1点で交わらない(これを一般の位置にあると言う) ときの分割数を $a_{n}$ とすると
   
   $a_{1}=2,a_{n+1}=a_{n}+n+1$ ……(A)
だから
   $a_{n}=a_{1}+\sum_{k=1}^{n-1} (k+1)=2+\frac{n(n-1)}{2} +(n-1)=\frac{n^2+n+2}{2}$
(具体的には、$a_{1}=2,a_{2}=4,a_{3}=7,a_{4}=11,a_{5}=16,\cdots$)
さて、空間分割数を最大にするために、

方針①:一般の位置(1番目の●のような位置関係)にある平面たちに対して、次の平面も 4番目の●のように必ず一般の位置に来るように追加する。

空間分割数を $T_{n}$ とする。$n+1$ 枚目の平面を追加すると、$n$ 枚の平面と $n$ 本の交線ができるから、空間領域が $a_{n}$ 個だけ増える。したがって
   $T_{1}=2,T_{n+1}=T_{n}+a_{n}$
だから
   $T_{n}=T_{1}+\sum_{k=1}^{n-1} a_{k}=2+\sum_{k=1}^{n-1} \frac{1}{2}(k^2+k+2)$
   $=2+\frac{1}{2}\{ \frac{n(n-1)(2n-1)}{6}-\frac{n(n-1)}{2}+2(n-1) \}$
   $=\frac{n^3+5n+6}{6}$ ……(答)
(具体的には、$T_{1}=2,T_{2}=4,T_{3}=8,T_{4}=15,T_{5}=26,\cdots$)
(2) 2番目の●のように、3枚の平面で作られる 3本の交線が平行であれば、分割数が少し減る。今度の空間分割数を $T'_{n}$ とする。

方針②:初めから $n-1$ 枚目までは (1) のように一般の位置にあるように追加していき、最後の$n$ 枚目を2平面 $\alpha,\beta$ が作っている交線を通る平面 $\gamma$(ただ1つしかない)をほんの少しだけ平行移動した位置に設定する。
   

既に $2$枚以上平面が(一般の位置で) 存在すれば交線が必ずあるから、方針②が実行できて、
   $T'_{k}=T_{k}\mbox{ }(2 \leq k \leq n-1),$
   $T'_{n}=T_{n-1}+b_{n-1}$
である。ただし、ここに出てきた数列 $\{ b_{n} \}$ は「平面上の $n$ 本(そのうち 2本1組のみ平行)の直線による平面領域の分割数」である。
   
一般項 $b_{n}$ を求めよう。初めの 2本の直線が平行だとすれば、
   $b_{1}=2,b_{2}=3$
漸化式は、$n$ 本の直線があるところに $n+1$ 本目の直線をぶつけると $n$個の交点ができるから
   $b_{n+1}=b_{n}+n+1$
これは (A) の漸化式と同じで、違いは第2項だから
   $b_{n}=b_{2}+\sum_{k=2}^{n-1} (k+1)=3+\frac{n(n-1)}{2} +(n-1)-2=\frac{n^2+n}{2}\mbox{ }(n\geq 2)$
(具体的には、$b_{1}=2,b_{2}=3,b_{3}=6,b_{4}=10,b_{5}=15,\cdots$)
いよいよ、2番目に大きな分割数 $T'_{n}$ を求めよう。
   $T'_{n}=T_{n-1}+b_{n-1}$
   $=\frac{(n-1)^3+5(n-1)+6}{6}+\frac{(n-1)^2+(n-1)}{2}$
   $=\frac{n^3+5n}{6}\mbox{ }(n-1 \geq 2)$
ただし $n$ の値の取り得る範囲は初めに最低 2枚の平面がなければならないから、$n-1 \geq 2$ すなわち$n \geq3$ であるのに、問題では $n=2$ の場合も含めて答えることが期待されている。平面が $n=2$ 枚なら分割数は $T'_{2}=3$ となるべきだが、これは上に求めた一般項に当てはまる。だがそれは偶然の一致である。なぜなら $n=2$ のときには方針②が貫徹されていないからである。
答は
   $T'_{n}=\frac{n^3+5n}{6}\mbox{ }(n \geq 2)$ ……(答)
(具体的には、$T'_{2}=3,T'_{3}=7,T'_{4}=14,T'_{5}=25,\cdots$)
(3) 3番目に大きな分割数は、たぶん
   $T''_{n}=\frac{n^3+5n-6}{6}$
ではないかと予想できる。さて、

方針③:初めから $n-2$ 枚目までは (1) のように一般の位置にあるように追加していき、$n-1$ 枚目をある2平面 $\alpha,\beta$ が作っている交線を通る平面 $\gamma$(ただ1つしかない)をほんの少しだけ平行移動した位置に設定し、$n$ 枚目は今使った交線とは別の交線を通る平面をほんの少しだけ平行移動した位置に設定する。

既に $3$枚以上平面が(一般の位置で) 存在すれば交線が 2本以上必ずあるから、方針③が実行できて、
   $T''_{n}=T_{n-2}+b_{n-2} +b_{n-1}$
ここで、$n-2 \geq 3$ すなわち $n \geq 5$ でなければならないことに注意する。この範囲なら
   $T_{n-2}+b_{n-2}=T'_{n-1}$
が成り立つから
   $T''_{n}=T'_{n}+b_{n-1}$
   $=\frac{(n-1)^3+5(n-1)}{6}+\frac{(n-1)^2+(n-1)}{2}$
   $=\frac{n^3+5n-6}{6}$
この等式が成り立つ $n$ の値の範囲は $n \geq 5$ であるのに、問題では $n=3,4$ の場合も含めて答えることが期待されている。平面が $n=3$ 枚なら分割数は3番目の●から $T''_{3}=6$ となるべきだが、偶然の一致で上に求めた一般項に当てはまる。
$n=4$ 枚のとき分割数が $T''_{4}=13$ になってくれれば偶然の一致ということになるが、本当に $T''_{4}=13$ になるだろうか、それを検討する。
(A) 3枚の平面が一般の位置に置かれている(1番目の●)とき。4枚目の平面が……
  ○ 一般に位置に置かれれば、【3本】アの図を参照して、$T_{4}=8+7=15$
  ○ ある交線を通る平面を少し平行移動したものであれば、【3本】イの図を参照して、$T'_{4}=8+6=14$ 
  ○ ある交線を通る平面そのものであるとき、【2本】オの図を参照して、分割数$=8+4=12$
  ○ 3枚の平面の交点(1点だけある)を通る平面であるとき、【3本】ウの図を参照して、分割数$=8+6=14$
   
(B) 3枚の平面が3交線が平行になるように置かれている(2番目の●)とき。4枚目の平面が……
  ○ できるだけ領域が多くなるように置かれれば 【3本】アの図を参照して、分割数$=7+7=14$
  ○ ある交線を通る平面を少し平行移動したものであリ、かつ第3の平面と平行でない場合であれば、【3本】エの図を参照して、分割数$=7+4=11$
  ○ ある交線を通る平面を少し平行移動したものであリ、かつ第3の平面と平行である場合であれば、【2本】カの図を参照して、分割数$=7+3=10$
  ○ ある交線を通る平面そのものであリ、かつ第3の平面と平行でない場合であれば、【2本】カの図を参照して、分割数$=7+3=10$
  ○ ある交線を通る平面そのものであリ、かつ第3の平面と平行である場合であれば、【1本】キの図を参照して、分割数$=7+2=9$
(C) 3枚の平面のうち2枚が平行であるように置かれている(3番目の●)とき。4枚目の平面が……
  ○ 2本の交線と平行でなければ、分割数=$6+6=12$。
  ○ 交線を通る平面を少し平行移動したものであれば、、【3本】エの図を参照して、分割数=$6+4=10$。
  ○ ある交線を通る平面そのものであれば、【2本】カの図を参照して、分割数=$6+3=9$
(D)3枚の平面がすべて平行であるように置かれているとき。4枚目の平面が……
  ○ 既に存在する平面と交わるならば、分割数=$4+4=8$。
  ○ 既に存在する平面と平行ならば、分割数=$4+1=5$。
結局、3番目に多い分割数、すなわち $T''_{n}$ の $n=4$ における値は
   $T''_{4}=12$
であって、$13$ にはなり得ないことが分かる。よって、
   $T''_{3}=6$,
   $T''_{4}=12$,
   $T''_{n}=\frac{n^3+5n-6}{6}$ $(n \geq 5)$ ……(答)
【別解】 領域数=12なら、簡単に作れる。例えば、3番目の●における3平面を第4の平面が横断するように一刀両断にすれば領域は一挙に2倍になって 12 だ。あとは、13が作れないことを確認すればよい。そこで
   (3枚による空間領域数)+(4枚目の平面上に現れる平面領域数)
の値が 13 にはならないことを示そう。$8+5$ はありえないので、可能性としてあるのは $7+6$ と $6+7$ である。
(ア) 2番目の●の状態に対し、【3本】イの図を生じさせることはできない。

なぜなら、はじめ3平面 $\alpha,\beta,\gamma$ があったところに第4の平面 $\pi$ がぶつかったとして、点 $P$ が2平面 $\alpha,\gamma$ の交線上の点であり、点 $Q$ が2平面 $\beta,\gamma$ の交線上の点であるとする。下図の右側を見れば分かるように、それら2本の交線が平行であるから、$\pi$ と $\gamma$ が一致しない限り、$\alpha,\beta$ の交線と交わる。ということは【3本】イの図において平行線が交わるという矛盾が起きる。

(イ) 2番目の●の状態に対し、【3本】ウの図を生じさせることはできない。

ウを見ると 3平面が少なくとも 1点で交わることが分るが、それは不可能であるからだ。

(ウ) 3番目の●の状態に対し、【3本】アの図を生じさせることはできない。

2平面が平行であるから、ここに出てくる交線のうち2本は平行でなければならないからだ。

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【第5問】 $a=\frac{2^8}{3^4}$ として、数列
$b_{k}=\frac{(k+1)^{k+1}}{a^k k!}$ $(k=1,2,3,\cdots)$
を考える。
(1) 関数 $f(x)=(x+1)\log (1+\frac{1}{x})$ は $x>0$ で減少することを示せ。
(2) 数列 $\{ b_{k} \}$ の項の最大値 $M$ を既約分数で表し、$b_{k}=M$ となる $k$ をすべて求めよ。


【解】(1) 導関数:
   $f'(x)=\log (1+\frac{1}{x})+(x+1)\frac{-1/x^2}{1+1/x}$
   $= \log (1+\frac{1}{x})-\frac{1}{x}$
が負であることを示せばよい。そのためにさらに微分して
   $f''(x)= \frac{-1/x^2}{1+1/x}+\frac{1}{x^2}=\frac{1}{x^2(x+1)}>0$
だから $f'(x)$ は単調増加だが
   $\lim_{x \rightarrow \infty} f'(x)=\lim \{ \log(1+\frac{1}{x})-\frac{1}{x}) \}=0-0=0$
となり、$x>0$ において
   $f'(x)<0$ ■
(2) 次の項との比率が 1 以上であればその項で増加状態だ。つまり
   $\frac{b_{k+1}}{b_{k}} \geq 1$
なる $k$ を探す。左辺は
   $\frac{(k+2)^{k+2}}{a^{k+1} (k+1)!} \times \frac{a^k k!}{(k+1)^{k+1}}$
   $=\frac{(k+2)^{k+2}}{(k+1)^{k+1}}\times \frac{1}{a(k+1)}$
   $=\frac{1}{a}(1+\frac{1}{k+1})^{k+2}$
と変形できるから
   $(1+\frac{1}{k+1})^{k+2}\geq a$
すなわち
   $(1+\frac{1}{k+1})^{k+2}\geq \frac{2^8}{3^4}$ ……(*)
両辺の対数をとれば
   $(k+2)\log (1+\frac{1}{k+1}) \geq \log \frac{2^8}{3^4}$
左辺は単調減少だと分かっているので、不等号でなく等号になる $k$ を求め、$k$ 以下のところで最大を探せばよい。
(*) の分母から見当を付けると $k=2$ が怪しい。実際、$k=2$ だと
   $(1+\frac{1}{3})^{2+2}=\frac{2^8}{3^4}$
となるので、等号が成立。すなわち
   $\frac{b_{3}}{b_{2}} = 1 \Leftrightarrow b_{2}=b_{3}$
これが $k<2$ だと不等号だけが成立するので、$k=1$ だと
   $\frac{b_{2}}{b_{1}} > 1 \Leftrightarrow b_{1}<b_{2}$
で最大にならない。結局、最大値を与える $k$ の値は
   $k=2,3$ ……(答)
であり、最大値 $M$ は
   $M=b_{2}=\frac{3^3}{a^2 2!}=\frac{3^3}{2}\times (\frac{3^4}{2^8})^2=\frac{3^{11}}{2^{17}}$
この分母・分子の高ベキの計算だが、例えば
   $2^{17}=2^{10} \times 2^7=1024 \times 128=131072$,
   $3^{11}=3^4 \times 3^4 \times 3^3=81 \times 81 \times 27=177147$
のようにやる。よって最大値は
   $M=\frac{177147}{131072}$ ……(答)
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