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【入試問題研究】 慶應義塾大学 2019年度 理工学部
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【第1問】 (1) 次の設問に答えなさい。
   (i) $x > 0$ に対して $\sqrt{x}\log x> -1 $ であることを示しなさい。ただし、自然対数の底 $e$ の値は $2.718\cdots$ である。
   (ii) (i)の結果を用いて、$\lim_{x \rightarrow +0} x\log x=0$ を示しなさい。
(2) 複素数 $z$ が $|z-1|=\frac{\sqrt{5}-\sqrt{3}}{2}$ および $|z^2-1|=\frac{1}{2}$ を満たすとき、$z=$□(ア)である。
(3) 平面上のベクトル $(1,1)$ を $\vec{a}$ とし、実数 $\theta$ に対し $\vec{p}=(\cos \theta,\sin \theta)$ とする。実数 $x$ の関数 $|x\vec{a}-\vec{p}|^2$ の導関数を $x$ と $\theta$ を用いて表すと、□(イ)である。$\theta$ が実数全体を動くとき、$\int_{0}^{\sqrt{2}/4} \frac{(x\vec{a}-\vec{p}) \cdot \vec{a}}{ |x\vec{a}-\vec{p}|^2} dx$ の最大値は□(ウ)である。


【解】 (1)(i) $f(x)=\sqrt{x}\log x +1$ とおき、導関数を求めると
   $f'(x)=\frac{1}{2\sqrt{x} }\log x+ \sqrt{x}\frac{1}{x}=\frac{ \log x+2}{2 \sqrt{x}}$
$f(x)$ が極小になるのは $\log x =-2 \Rightarrow x=\frac{1}{e^2}$ のときである。極小値(=最小値) は
   $f(\frac{1}{e^2})=\frac{1}{e} (-2)+1=\frac{e-2}{e}=\frac{0.718\cdots}{2.718\cdots} >0$
よって、$\sqrt{x}\log x +1>0 $である。■
(ii) $\sqrt{x}\log x >-1$ の両辺に $\sqrt{x}$ を掛けて、$0<x<e$ の範囲で考えると
   $0> \sqrt{x}\cdot \sqrt{x}\log x>-\sqrt{x}$
ここで $x \rightarrow +0$ とすればはさみ打ちの論理により
   $0 \geq \lim x \log x \geq -0$
よって、$\lim \sqrt{x}\log x=0$ ■
(2) $|z+1|=\frac{|z^2-1|}{|z-1|}$ より
   $|z+1|=\frac{1/2}{ (\sqrt{5}-\sqrt{3})/2}=\frac{\sqrt{5}+\sqrt{3}}{2}$
   
上図を描いて考える。$z=x+yi$ とおけば
   $(x+1)^2+y^2=|z+1|^2=\frac{4+\sqrt{15}}{2}$
   $(x-1)^2+y^2=|z-1|^2=\frac{4-\sqrt{15}}{2}$
辺々引いて
   $x=\frac{\sqrt{15}}{4}$
これを上のいずれかの式に代入して
   $y^2=\frac{1}{16} \Rightarrow y=\pm \frac{1}{4}$
よって、$z=\frac{\sqrt{15}}{4}\pm \frac{1}{4}i$ ……(アの答)
(2)の【別解】
   $|z+1|^2=\frac{4+\sqrt{15}}{2}=(z+1)(\bar{z}+1)$
   $|z-1|^2=\frac{4-\sqrt{15}}{2}=(z-1)(\bar{z}-1)$
だから
   $z\bar{z}+(z+\bar{z})+1=\frac{4+\sqrt{15}}{2}$
   $z\bar{z}-(z+\bar{z})+1=\frac{4-\sqrt{15}}{2}$
辺々引いて
   $z+\bar{z}=\frac{\sqrt{15}}{2} \Rightarrow x= Re(z)=\frac{\sqrt{15}}{4}$
辺々足して
   $|z|^2=z\bar{z}=1 \Rightarrow x^2+y^2=1 \Rightarrow y^2=\frac{1}{16}$
(3) くだんの $x$ の関数を $t$ とおく。すなわち
   $t=|x\vec{a}-\vec{p}|^2=(x-\cos\theta)^2+(x-\sin\theta)^2$
である。その導関数は
   $\frac{dt}{dx}=2(x-\cos\theta)+2(x-\sin\theta)=4x-2(\cos\theta+\sin\theta)$ …… (イの答)
被積分関数の分子は、
   $(x\vec{a}-\vec{p})\cdot\vec{a}=(x-\cos\theta)+(x-\cos\theta)=2x-(\cos\theta+\sin\theta)=\frac{1}{2}\frac{dt}{dx}$
だから
   $A=\int_{0}^{\sqrt{2}/4} \frac{(x\vec{a}-\vec{p}) \cdot \vec{a}}{ |x\vec{a}-\vec{p}|^2} dx=\int_{0}^{\sqrt{2}/4} \frac{\frac{1}{2}\frac{dt}{dx}}{ t} dx=\int_{1}^{t_{0}} \frac{1}{2t}dt=[ \frac{1}{2} \log |t|]_{1}^{t_{0}}$
ここで、$t=(x-\cos\theta)^2+(x-\sin\theta)^2$ と置換積分したわけだから
   $t_{0}=(\frac{\sqrt{2}}{4}-\cos\theta)^2+(\frac{\sqrt{2}}{4}-\sin\theta)^2$
である。よって
   $A=\frac{1}{2} \log |(\sqrt{2}/4-\cos\theta)^2+(\sqrt{2}/4-\sin\theta)^2| $
これの最大値を求めるために微分して極大値を探る。
   $\frac{dA}{d \theta}= \frac{\sin\theta-\cos\theta}{(\sqrt{2}/4-\cos\theta)^2+(\sqrt{2}/4-\sin\theta)^2}$
分母は正だから、臨界点は分子に単振動の合成を行って
   $\sin\theta-\cos\theta=\sqrt{2} \sin(\theta-\frac{\pi}{4})$
であり、極大点は導関数が正から負に変わるところだから、
   $\theta=\frac{5\pi}{4}+2n\pi$
のとき、最大値(=極大値)は
   $A=\frac{1}{2} \log |(\frac{\sqrt{2}}{4}+\frac{\sqrt{2}}{2})^2+(\frac{\sqrt{2}}{4}+\frac{\sqrt{2}}{2})^2| $
   $=\frac{1}{2} \log \frac{9}{4}=\log\frac{3}{2}$ …… (ウの答)
★ついでだから、最小値(=極小値)も求めると
   $A(\frac{\pi}{4}+2n\pi)=\frac{1}{2} \log |(\frac{\sqrt{2}}{4} - \frac{\sqrt{2}}{2})^2 +(\frac{\sqrt{2}}{4} - \frac{\sqrt{2}}{2})^2|$
   $= \frac{1}{2} \log \frac{1}{4}=-\log 2$
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【第2問】 関数 $f(x)$ を 次の式で定める。
   $\left\{ \begin{array}{ll} x \geq 0 \mbox{のとき} & f(x)=2x^2-4x \\ x <0 \mbox{のとき} & f(x)=-\frac{9}{8}x^2-4x \end{array} \right. $
(1) $f(x)$ のすべての極値の和は□(エ) である。
(2) 曲線 $y=f(x)$ を $C$ とする。点 $(a,f(a))$ における $C$ の接線を $l_{1}$ とする。ただし、$a$ は $0$ でない実数である。また、直線 $l_{2}$ を点 $(a,f(a))$ を通り $l_{1}$ とは異なる曲線 $C$ の接線とし、$l_{2}$ が曲線$C$ と接する点の座標を $(b,f(b))$ とする。$b$ を $a$ の式で表すと、$a>0$ のとき $b=$ □(オ), $a<0$ のとき $b=$ □(カ) となる。
(3) (2)で定めた直線 $l_{1}$ と直線 $l_{2}$ が垂直に交わるような $a$ の値は全部で 4つある。それら 4つの中の最大値は□(キ) であり、最小値は□(ク) である。

【解】 (1) 2つの関数を次のようにおく。すなわち
   $f_{+}(x)=2x^2-4x=2(x-1)^2-2 $,
   $f_{-}(x)=-\frac{9}{8}x^2-4x =-\frac{9}{8}(x+\frac{16}{9})^2+\frac{32}{9}$
である。その導関数はそれぞれ
   $f_{+}'(x)=4x-4 $,
   $f_{-}'(x)=-\frac{9}{4}x-4$
であり、$x=\xi$ における接線の方程式はそれぞれ
   $y-(2\xi^2-4\xi )=(4\xi-4)(x-\xi)$,
   $y-(-\frac{9}{8}\xi^2-4\xi )=(-\frac{9}{4}\xi-4)(x-\xi)$
である。$x=0$ における接線は($\xi=0$ だから)いずれも
   $y=-4x$
である。だからこれが原点における共通接線である。しかも、$y=f(x)$ は原点を境にして左は上に凸、右は下に凸だから、原点が変曲点になっている。(下図参照。) この事実は意外と大切である。
極値の和は
   $f_{+}(1)+ f_{-}(-\frac{16}{9})= -2 +\frac{32}{9}=\frac{14}{9}$ ……(エの答)
(2) $a>0$ のとき、点 $(a,f_{+}(a))$ を通る接線 $l_{2}$ は、$x<0$ における接線でなければならない。その接点の座標が $(b,f_{-}(b))$ ($b<0$) であり、接線 $l_{2}$ の方程式は
   $y-(-\frac{9}{8}b^2-4b )=(-\frac{9}{4}b-4)(x-b)$
これが点 $(a,f_{+}(a))=(a,2a^2-4a)$ を通るのだから
   $2a^2-4a-(-\frac{9}{8}b^2-4b )=(-\frac{9}{4}b-4)(a-b)$,
   $(3b-8a)(3b+2a)=0$
$b<0$ であるから、
   $b=-\frac{2}{3}a$ ……(オの答)
一方、$a<0$ のとき、点 $(a,f_{-}(a))$ を通る接線 $l_{2}$ は、$x>0$ における接線でなければならない。その接点の座標が $(b,f_{+}(b))$ ($b>0$) であり、接線 $l_{2}$ の方程式は
   $y-(2b^2-4b )=(4b-4)(x-b)$,
これが点 $(a,f_{-}(a))=(a,-\frac{9}{8}a^2-4a )$ を通るのだから
   $-\frac{9}{8}a^2-4a-(2b^2-4b )=(4b-4)(a-b)$,
   $(4b-9a)(4b+a)=0$
$b>0$ であるから、
   $b=-\frac{1}{4}a$ ……(カの答)
(3) 直交する2つの接線の接点の $x$座標は片方が正、他方が負になる。
   
したがって
   $a>0 \mbox{ かつ } (4a-4)(-\frac{9}{4}b-4)=-1$,
   $a<0 \mbox{ かつ } (-\frac{9}{4}a-4)(4b-4)=-1$
ところが前問より、$a>0 \Rightarrow b=-\frac{2}{3}a,a<0 \Rightarrow b=-\frac{1}{4}a$ だったから、それぞれに代入して
   $a>0 \mbox{ かつ }6a^2-22a+17=0$.
   $a<0 \mbox{ かつ }9a^2+52a+68=0$
となる。この2次方程式を解くと
   $a=\frac{11 \pm \sqrt{19}}{6},-2,-\frac{34}{9}$
これで4つの $a$ がすべて求まった。この中の最大値は
   $a=\frac{11 + \sqrt{19}}{6}$ ……(キの答)
で、最小値は
   $a=-\frac{34}{9}$……(クの答)
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【第3問】 $n$ を $4$ 以上の自然数とする。数字の $1$ から $n$ が書かれたカードが $1$ 枚ずつ、合計 $n$ 枚のカードが入った箱がある。この箱の中からカードを $1$ 枚ずつ取り出し、$3$ つの連続した数字のカードが取り出されたところで終了する。ただし、一度取り出したカードは箱に戻さないものとする。例えば、$n=6$ の場合で
   $1 \rightarrow 3 \rightarrow 5 \rightarrow 2$
の順で取り出したとき、$3$ つの連続した数字 $1,2,3$ のカードが取り出されたので、$4$ 枚目で終了する。
(1) $n=6$ の場合を考える。$3$ 枚目で終了する確率は□(ケ)であり、$5$ 枚目で終了する確率は□(コ)である。$5$ 枚目で終了するという条件の下で、$5$ 枚目のカードに書かれた数字が $2$ である条件付き確率は□(サ)である。
(2) $n \geq 4$ の場合を考える。$4$ 枚目で終了し、かつ、取り出したカードに書かれた $4$ つの数字が連続している確率を $n$ を用いて表すと□(シ)となる。$4$ 枚目で終了する確率を $n$ を用いて表すと□(ス)となる。

【解】 取り出したカードは「七並べ」のように $1$ から $n$ までの番号の付いた場所(枠)に玉を入れていくと考える。
(1) ●$6$ つの枠に $3$ 個の玉を入れる方法が $_{6}C_{3}$ 通りで、そのうち連続する方法が $6-3+1=4$ 通りある。よって求めるべき確率(ケ)は
   $\frac{4}{_{6}C_{3}}=\frac{1}{5}$ ……(ケの答)
●ところで、必ず $5$ 枚以下でゲームは終了するということは少し考えると分かる。だから、(コ)の確率は $1$ から、「$4$ 枚以下で終了する」確率を引けばよい。
そこでキーになるのは、仮に $3$ 枚目でビンゴしても、さらにカードを最後の $n$ 枚目まで引き続けるとするという考え方である。この考えに従って、$4$ 枚以下で終了する確率を求めよう。
   $4$ つの数字が連続するパターンが $6-4+1=3$ 通りあり(下図ア)、
   $3$連続が端にあるパターンが $2 \times 2=4$ 通り(下図ア)で
   $3$連続が端でないパターンが $2 \times 1=2$ 通り(下図ウ)、
ある。
   
よってその確率は
   $\frac{3+4+2}{_{6}C_{4}}=\frac{3}{5}$
となるので、(コ)の確率は
   $1-\frac{3}{5}=\frac{2}{5}$ ……(コの答)
●次の条件付き確率は、「$2$ に玉が入って初めてビンゴになる確率」÷「$5$ 枚目で終了する確率」のことである。
後者は今求めたばかりである。
前者が生じるのには、$123$ の $3$連続が完成してビンゴになる場合として下図のアとイがあり、$234$ の $3$連続が完成してビンゴになる場合は下図のイのみである。
   
イはだぶって数えているので、結局アとイの $2$ 通りの方法しかない。
この確率を、リーチの状態からビンゴになる状況をイメージして求めると
   $\frac{1}{_{6}C_{4}} \times \frac{1}{2} +\frac{1}{_{6}C_{4}} \times \frac{1}{2} =\frac{1}{15}$
したがって、求めるべき条件付き確率は
   $\frac{1}{15} \div \frac{2}{5}=\frac{1}{6}$ ……(サの答)
(2) ●まずリーチの状態を考える。(下図)
   
作られるべき $4$ 連続の置き方が $n-4+1=n-3$ 通りあり、$4$ 連続の中にあるすき間が左から2番目か3番目かで $2$ 通りずつできるので、リーチになる確率は
   $\frac{2(n-3)}{_{n}C{3}}=\frac{12(n-3)}{n(n-1)(n-2)}$
である。ここからビンゴになることを考えれば、(シ)の確率は
   $\frac{12(n-3)}{n(n-1)(n-2)} \times \frac{1}{n-3}=\frac{12}{n(n-1)(n-2)}$ ……(シの答)
●最後の答は、次のように求める。(シ)以外の方法でビンゴになる確率を求め、それを(シ)の答と足せばよい。
(シ)以外のビンゴは下図のパターンである。($3$ 連続+離れて $1$ 個)
   
このパターンは何通りあるかというと、(コ)を求めたときに使った分類のうちイとウが使えて、
   $3$連続が端にあるパターンが $2(n-4)$ 通りで、
   $3$連続が端でないパターンが $(n-5+1) \times (n-5)=(n-4)(n-5)$ 通り
ある。よってその確率は
   $\frac{2(n-4) +(n-4)(n-5)}{_{n}C_{4}}=\frac{24(n-4)}{n(n-1)(n-2)}$
ところが、この中には $3$ 枚目をめくった時点で既にビンゴになっていたものが紛れ込んでいるので、そうでないものだけを拾い出さねばならない。上図において、4枚目のカードがA, B, C, D のうち A, B, C (「離れて $1$ 個」の方ではなく「$3$ 連続」に所属する方) であればよいから、4枚目で4連続でないパターンでビンゴになる確率は
   $\frac{24(n-4)}{n(n-1)(n-2)} \times \frac{3}{4}=\frac{18(n-4)}{n(n-1)(n-2)} $
結局、(ス)は(シ)に今出した確率を足せば求まる。
   (ス)$=\frac{12}{n(n-1)(n-2)}+\frac{18(n-4)}{n(n-1)(n-2)}=\frac{18n-60}{n(n-1)(n-2)}$ ……(スの答)
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【第4問】 正の実数 $b$ に対し、連立方程式 $0 \leq y \leq e^{-bx},x \geq 0$ の表す領域 $D$ をとする。ただし、$e$ は自然対数の底である。図のように領域 $D$ 内に長方形 $R_{1},R_{2},R_{3},\cdots$ を、次の規則に従って配置する。

   
  1. $R_{1}$ は、領域 $D$ 内に含まれ、下側の辺が $x$ 軸上にあり、左側の辺が $y$ 軸上にある長方形のうち、面積が最大となる長方形である。
  2. $R_{2}$ は、領域 $D$ 内に含まれ、下側の辺が $x$ 軸上にあり、左側の辺が $R_{1}$ の右側の辺上にある長方形のうち、面積が最大となる長方形である。
  3. 以降同様にして、$n=3,4,5,\cdots$ に対し $R_{n}$ は、領域 $D$ 内に含まれ、下側の辺が $x$ 軸上にあり、左側の辺が $R_{n-1}$ の右側の辺上にある長方形のうち、面積が最大となる長方形である。
長方形 $R_{n}$ ($n=1,2,3,\cdots$) の面積を $a_{n}$ とする。
(1) 関数 $f(x)=xe^{-bx}$ ($x \geq 0$) は、$x=$ □(セ) で最大値をとる。よって $a_{1}=$ □(ソ) である。
(2) 長方形 $R_{n}$ の右下の頂点の $x$ 座標 $p_{n}$ を $n$ と $b$ を用いて表すと $p_{n}=$ □(タ) である。求める過程を解答欄に記入しなさい。
(3) $S_{n}=\sum_{k=1}^{n} a_{k}$ を $n$ と $b$ を用いて表すと□(チ) である。また、$\lim_{n \rightarrow \infty} S_{n}=1$ となるとき、$b=$□(ツ)である。

【解】 (1) $f(x)=xe^{-bx}$ は横の長さが $x$ の長方形の面積である。微分すると
   $f'(x)=e^{-bx} -b xe^{-bx}=-(bx-1)e^{-bx}$
だから、導関数が正から負に変わる点は $x=\frac{1}{b}$ ……(セの答)
このときの長方形の面積は
   $a_{1}=f(\frac{1}{b})=\frac{1}{b}e^{-1}=\frac{1}{be}$ ……(ソの答)
(2) 長方形 $R_{n+1}$ の右下の頂点の $x$ 座標 $p_{n+1}$ を求めよう。
   $g(x)=(x-p_{n})e^{-bx}$
の導関数より
   $g'(x)=e^{-bx} -b (x-p_{n})e^{-bx}=\{ -b(x-p_{n})+1 \}e^{-bx}=0$
より $x$ の値を求めて
   $p_{n+1}=p_{n} + \frac{1}{b}$
結局、数列 $\{ p_{n}\}$ は公差 $\frac{1}{b}$ で、初項 $p_{1}=\frac{1}{b}$ の等差数列である。
   $p_{n}=\frac{1}{b}+\frac{1}{b}(n-1)= \frac{n}{b}$ ……(タの答)
(3) どの長方形の横の長さも $\frac{1}{b}$ と分かったから、1つの長方形の面積 $a_{n}$ は
   $a_{n}=\frac{1}{b} \times e^{-b\frac{n}{b}}=\frac{e^{-n}}{b}$
これの和 $S_{n}$ は
   $S_{n}=\frac{1}{b}( e^{-1} + e^{-2} + e^{-3} +\cdots +e^{-n} )$
括弧内は初項 $e^{-1}$, 公比 $e^{-1}$, 項数 $n$ の等比数列の和だから
   $S_{n}= \frac{1}{b} \frac{e^{-1}(1-e^{-n})}{1-e^{-1}} = \frac{1}{b(e-1)} (1-\frac{1}{e^n})$ ……(チの答)
これの極限は
   $\lim S_{n}=\frac{1}{b(e-1)}$
だから、$ \frac{1}{b(e-1)}=1$ より
   $b=\frac{1}{e-1}$ ……(ツの答)
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【第5問】 空間内の図形 O-ABCD は、OA=3 である正四角錐とする。ただし、正四角錐 O-ABCD とは、頂点が O, 底面が正方形 ABCD で 4つの側面が合同な二等辺三角形となる四角錐のことをいう。
(1) 点 O から平面 ABCD に垂線を下ろし、平面 ABCD との交点を H とする。$\angle AOH=\theta$ としたとき、線分 AC の長さを $\theta$ を用いて表すと□(テ) である。また、正四角錐 O-ABCD の体積を $\theta$ を用いて表すと□(ト) である。
以下、OA=3 であり、2点 O,A は固定されているとする。
(2) 図形 O-ABCD が正四角錐であるという条件を満たしながら、3点 B, C, D が動くとき、正四角錐 O-ABCD の体積の最大値は□(ナ) である。
(3) 正四角錐 O-ABCD の体積が□(ナ) であるという条件を満たしながら、3点 B, C, D が動くとする。このとき、$\triangle OAC$ の周および内部が通過しうる範囲を $K_{1}$, $\triangle OAB$ の周および内部が通過しうる範囲を $K_{2}$ とする。$K_{1}$ の体積は□(ニ) であり、$K_{1}$ と $K_{2}$ の共通部分の体積は□(ヌ) である。

【解】 (1) $AC=2 OA \sin \theta=6 \sin \theta$ ……(テの答)
   
底面の正方形の対角線 $AC$ の長さが分かったから、正方形の1辺の長さが分かる。錐の高さは $OH=OA\cos \theta$ だから、錐の体積は
   $\frac{1}{3} \times (\frac{6 \sin \theta}{\sqrt{2}})^2\times 3 \cos \theta=18\sin^2\theta\cos\theta$ ……(トの答)
(2) $\theta$ を $0$ から $\frac{\pi}{2}$ まで変化させたときの体積 $f(\theta)=18\sin^2\theta\cos\theta$ の最大値を求めればよい。
   $f(\theta)=18(1-\cos^2 \theta)\cos\theta$
だから、$t=\cos\theta$ ($0<t<1$)と置き換えて
   $f(t)=18t(1-t^2)$
の最大値問題を考える。
   $f'(t)=18 \{(1-t^2)-2t^2 \}=-18(3t^2-1)$
臨界点は $t=\pm \frac{1}{\sqrt{3}}$ だが、定義域に注意して、$t=\frac{1}{\sqrt{3}}(=\cos\theta)$ のとき最大で、最大値は
   $f(t=\frac{1}{\sqrt{3}})=18 \cdot \frac{1}{\sqrt{3}} \cdot \frac{2}{3}=4\sqrt{3}$ ……(ナの答)
(3) 直線 OA を回転軸として回転させた回転体の体積を求める問題である。とはいえ、出てくる回転体はすべて円錐である。

   

まず (テ) より $AC=6\sin\theta=6 \sqrt{1-\frac{1}{3}}=6 \frac{\sqrt{6}}{3}=2 \sqrt{6}$ と分かるから、余弦定理より
   $\cos\angle AOC=\frac{3^2+3^2-(2\sqrt{6})^2}{***}<0$
だから、$\angle AOC$ は鈍角である。これに注意して図を描くと上図のようになる。立体 $K_{1}$ は
   「$\triangle ACH'$ の回転体」-「$\triangle OCH'$ の回転体」
である。必要な箇所の長さを求めると
   $CH'=3 \sin 2\theta=6\sin\theta\cos\theta=6 \cdot \frac{\sqrt{6}}{3} \cdot \frac{1}{\sqrt{3}}=2\sqrt{2}$,
   $OH'=3\cos(\pi-2\theta)=-3\cos 2\theta=-3(2 \cos^2\theta-1)=1$
だから、$K_{1}$ の体積は
   $\frac{1}{3} \cdot \pi(CH')^2 \cdot 4 -\frac{1}{3} \cdot \pi(CH')^2 \cdot 1$
   $=\frac{1}{3} \cdot \pi(CH')^2 \cdot 3=8\pi$……(ニの答)
次に $K_{2}$ のことを考える。必要な箇所の長さを求めると
   $AB=\frac{AC}{\sqrt{2}}=2\sqrt{3}$,
   $\cos\angle AOB=\frac{3^2+3^2-(2\sqrt{3})^2}{2\cdot 3 \cdot 3}=\frac{1}{3}$,
   $OH''=3\cos\angle AOB=1$,
   $BH''=\sqrt{OB^2-OH''^2}=2\sqrt{2}$
それでは、共通部分を回転させた体積を求めよう。そのために、上図において 2直線 AC と OB の交点を求める。O を原点とし、直線 OA を $x$ 軸とする。2直線の方程式はそれぞれ
   AC: $y=-\frac{2\sqrt{2}}{4}(x-3)$,
   OB: $y=2\sqrt{2}x$
となるので交点 P の座標は
   $(x,y)=(\frac{3}{5},\frac{6\sqrt{2}}{5})$
である。共通部分の回転体は
   「$\triangle OPH'''$ の回転体」+「$\triangle APH'''$ の回転体」
だから、その体積は
   $\frac{1}{3} \cdot \pi(PH''')^2 \cdot OH''' +\frac{1}{3} \cdot \pi(PH''')^2 \cdot AH'''$
   $=\frac{1}{3} \cdot \pi(\frac{6\sqrt{2}}{5})^2 \cdot 3=\frac{72}{25}\pi$……(ヌの答)
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