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【入試問題研究】 関西大学 2019年度 全学部 2/7実施 理系
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【第1問】 $a$ を定数とし、関数 $f(x)=x(e^{-x^2}+a)$ の変曲点はすべて $x$ 軸上にあるとする。このとき次の問いに答えよ。
(1) $a$ の値を求めよ。
(2) 曲線 $y=f(x)$ の漸近線を求めよ。必要なら $\lim_{t \rightarrow \infty}te^{-t}=0$ を用いてもよい。
(3) $f'(x)=0$ を満たす実数解はちょうど 2個あり、それらを $\alpha,\beta$ $(\alpha<0<\beta)$ とする。曲線 $y=f(x)$ の概形と(2)で求めた漸近線を解答欄の座標平面上にかけ。そのとき必要なら $\alpha,\beta$ を用いてよい。ただし、曲線の凹凸は調べなくてもよい。
(4) $x$ 軸と曲線 $y=f(x)$ とで囲まれた 2つの部分の面積の和 $S$ を求めよ。


【解】(1) 変曲点を調べるために2回まで微分する。
   $f'(x)=(e^{-x^2}+a)-2x^2 e^{-x^2}=(1-2x^2)e^{-x^2}+a$,
   $f''(x)=-4xe^{-x^2}-2x(1-2x^2)e^{-x^2}=(4x^3-6x)xe^{-x^2}$
変曲点を与える $x$ 座標は
   $4x^3-6x=4x(x^2-\frac{3}{2})=0 \Leftrightarrow x=0,\pm\sqrt{\frac{3}{2}}$
変曲点の $y$ 座標は
   $f(0)=0,f(\pm\sqrt{\frac{3}{2}})=\pm\sqrt{\frac{3}{2}}(e^{-3/2}+a)=0$
だから
   $a=-e^{-3/2}$ ……(答)

(2) 直線の式との差を取ればよい。
   $f(x)-ax=xe^{-x^2}$
で、 $\lim te^{-t}=0$ より
   $\lim_{x \rightarrow \pm\infty} xe^{-x^2}=\lim \frac{1}{x}x^2 e^{-x^2}=0 \cdot 0=0$
だから
   $\lim_{x \rightarrow \pm\infty}(f(x)-ax)=0$
したがって、$x \rightarrow \pm\infty$ のときの漸近線は
   $y=ax$,
すなわち
   $y=-e^{-3/2}x$ ……(答)

(3) $f'(x)=(1-2x^2)e^{-x^2}-e^{-3/2}$ のグラフはどうなるかというと、まず偶関数であり
   $\lim (1-2x^2)e^{-x^2}=\lim(e^{-x^2}-2 \lim x^2e^{-x^2}=0-0=0$
だから下図のようになって、$x=-\beta(=\alpha),\beta$ において 0 になる。すなわち
   $f'(\beta)=(1-2\beta^2)e^{-\beta^2}+a=0$
   
$f(x)$ は奇関数であり、そのグラフは $x=\alpha=-\beta$ の前後で減少から増加に変わり、$x=\beta$ の前後ではその逆になる。よって極大点は
   $(\beta,f(\beta))$
だが、
   $f(\beta)=\beta(e^{-\beta^2}+a)=\beta(e^{-\beta^2}-(1-2\beta^2)e^{-\beta^2})=2\beta^3e^{-\beta^2}$
となる。よって $f(x)$ の増減表は下のようになる。
   
よってグラフは下図の通り。
   

(4) 求める面積は
   $S=2\int_{0}^{\sqrt{3/2}}x(e^{-x^2}-e^{-3/2})dx$
   $=2 [-\frac{1}{2}e^{-x^2}-\frac{1}{2}e^{-3/2}x^2]_{0}^{\sqrt{3/2}}$
   $=2 \{-\frac{1}{2}(e^{-3/2}-1)-\frac{1}{2}e^{-3/2}\cdot \frac{3}{2} \}$
   $=-e^{-3/2}+1-\frac{3}{2}e^{-3/2}$
   $=-\frac{5}{2}e^{-3/2}+1$ ……(答)
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【第2問】次の□をうめよ。
座標平面と座標空間において、点の座標すべてが整数である点を格子点と呼ぶことにする。$m$ を正の整数とする。座標平面において、$m=1,2,\cdots$ に対して、連立不等式 $x+y\leq m,x \geq 0,y \geq 0$ で表される領域に含まれる格子点 $(x,y)$ の個数を $a_{m}$ で表す。$m=1$ のとき、$a_{1}$ は□①である。$x+y=m+1,x \geq 0,y \geq 0$ で表される線分上の格子点の個数は□②個だから、$a_{m+1}$ を $a_{m}$ と $m$ で表すと、□③である。この漸化式から $a_{m}$ を求めると、$a_{m}=$□④である。
$n$ を正の整数とする。座標空間において、$x+y+z\leq n,x\geq 0,y\geq 0,z\geq 0$ で定義された立体を $V_{n}$ で表す。$0\leq k \leq n$ である整数 $k$ に対して、$xy$ 平面と平行な平面 $z=k$ 上の格子点であり、かつ $V_{n}$ に含まれる格子点 $(x,y,z)$ の個数は□⑤個である。よって $V_{n}$ に含まれる格子点の個数 $b_{n}$ は $n$ の1次式の積で表せて、$b_{n}=(n+1)\cdot$□⑥であることがわかる。このとき
   $\sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{b_{n}}=\frac{1}{b_{1}} + \frac{1}{b_{2}} +\cdots +\frac{1}{b_{n}} +\cdots$
の値は□⑦である。


【解】 (1) $x+y\leq 1$ だから格子点は $(0,0),(0,1),(1,0)$ の3個で、$a_{1}=3$ ……(①答)
線分 $x+y=m+1$ 上には $(0,m+1),(1,m),\cdots,(m+1,0)$ の $m+2$個 ……(②答)
の格子点が載っている。
   
よって、
   $a_{m+1}=a_{m}+m+2$ ……(③答)
階差数列:
   $a_{m}-a_{m-1}=m+1$
   $\cdots \cdots$
   $a_{2}-a_{1}=3$
を辺々足して
   $a_{m}=a_{1}+ \sum_{i=3}^{m+1} i=3+\frac{(m+1)(m+2)}{2}-(1+2)$
   $=\frac{(m+1)(m+2)}{2}$ ……(④答)
   
三角錐を水平平面 $z=k$ で裁断すると $x+y=n-k$ という直線が現れるから、この水平面上には格子点は
   $a_{n-k}=\frac{(n-k+1)(n-k+2)}{2}$ 個 ……(⑤答)
だけある。よって、これの総和をとって
   $b_{n}=\sum_{k=0}^{n} a_{n-k}=\sum\frac{(n-k+1)(n-k+2)}{2}$
   $=\frac{1}{2}\sum \{k^2-(2n+3)k+(n+1)(n+2)\}$
   $=\frac{1}{2} \{ \frac{1}{6}n(n+1)(2n+1) -(2n+3)\frac{1}{2}n(n+1) +(n+1)^2(n+2) \}$
   $=\frac{1}{12}(n+1) \{n(2n+1)-3n(2n+3)+6(n+1)(n+2) \}$
   $=\frac{1}{6}(n+1)(n^2+5n+6)=\frac{1}{6}(n+1)(n+2)(n+3)$
よって□の中は
   $\frac{1}{6}(n+2)(n+3)$ ……(⑥答)
$b_{n}$ の逆数をとって、部分分数分解しよう。
   $\frac{1}{b_{n}}=\frac{6}{(n+1)(n+2)(n+3)}=\frac{a}{n+1}+\frac{b}{n+2}+\frac{c}{n+3}$
分母を払って係数比較をすると
   $\left\{ \begin{array}{lcc}a+b+c & = &0 \\ 5a+4b+3c &= &0 \\ 6a+3b+2c &=& 6 \end{array} \right.$
これを解いて
   $a=3,b=-6,c=3$
よって
   $\frac{1}{b_{n}}=\frac{3}{n+1}-\frac{6}{n+2}+\frac{3}{n+3}$
   $=3(\frac{1}{n+1}-\frac{1}{n+2})-3(\frac{1}{n+2}-\frac{1}{n+3})$
これの総和は
   $\frac{1}{b_{1}}+\frac{1}{b_{2}}+\frac{1}{b_{3}}+\cdots +\frac{1}{b_{n}}$
   $=3(\frac{1}{2}-\frac{1}{3})-3(\frac{1}{3}-\frac{1}{4})$
   $+3(\frac{1}{3}-\frac{1}{4})-3(\frac{1}{4}-\frac{1}{5})$
   $+3(\frac{1}{4}-\frac{1}{5})-3(\frac{1}{5}-\frac{1}{6})$
   $+\cdots \cdots$
   $+3(\frac{1}{n+1}-\frac{1}{n+2})-3(\frac{1}{n+2}-\frac{1}{n+3})$
   $=3(\frac{1}{2}-\frac{1}{n+2})-3(\frac{1}{3}-\frac{1}{n+3})$
これの極限をとると
   $\sum_{n=1}^{\infty}b_{n}=3(\frac{1}{2}-0)-3(\frac{1}{3}-0)=\frac{1}{2}$ ……(⑦答)
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【第3問】 四面体 OABC と $0<x<1$ に対して、辺 OA を $(1-x):x$ に内分する点を P, 辺 BC を $x:(1-x)$ に内分する点を Q, 線分 PQ を $x:(1-x)$ に内分する点を R とする。ベクトル $\vec{OA},\vec{OB},\vec{OC}$ を $\vec{OA}=\vec{a},\vec{OB}=\vec{b},\vec{OC}=\vec{c}$ で表す。このとき次の問いに答えよ。
(1) ベクトル $\vec{OR}$ を $x$ と $\vec{a},\vec{b},\vec{c}$ を用いて表せ。
(2) 四面体 OABC の底面 ABC 上の点を S とする。ベクトル $\vec{OS}$ を、実数 $s,t,u$ を用いて $\vec{OS}=s\vec{a}+t\vec{b}+u\vec{c}$ と表したとき、$s+t+u=1$ を示せ。
(3) 直線 OR と四面体 OABC の底面 ABC の交点を T とする。このとき実数 $k$ を用いて $\vec{OT}=k\vec{OR}$ と表すことができる。$k$ を $x$ を用いて表せ。さらに $x$ が $0<x<1$ の範囲を動くとき、$k$ の最大値を求めよ。


【解】(1) 順次ベクトルを求めると
   
   $\vec{OP}=(1-x)\vec{OA}=(1-x)\vec{a}$,
   $\vec{OQ}=(1-x)\vec{OB}+x\vec{OC}=(1-x)\vec{b}+x\vec{c}$,
   $\vec{OR}=(1-x)\vec{OP}+x\vec{OQ}=(1-x)^2\vec{a}+x\{(1-x)\vec{b}+x\vec{c}\}$
   $=(1-x)^2\vec{a}+x(1-x)\vec{b}+x^2\vec{c}$ ……(答)

(2) 直線 AS と直線 BC との交点を D とする。もし点 S が頂点 A と一致したら、点 D が決まらないが、このときは $\vec{OS}=\vec{a},s=1,t=u=0$ なので問題ない。
   
実数 $y(0 \leq y \leq 1)$ が存在して、
   $\vec{OD}=(1-y)\vec{b}+y\vec{c}$,
実数 $z(0 < z \leq 1)$ が存在して、
   $\vec{OS}=(1-z)\vec{a}+z\vec{OD}$
だから
   $\vec{OS}=(1-z)\vec{a}+z \{(1-y)\vec{b}+y\vec{c}\}=(1-z)\vec{a}+(1-y)z\vec{b}+yz\vec{c}$
よって
   $s=1-z,t=(1-y)z,u=yz$
   $\Rightarrow s+t+u=1-z+(1-y)z+yz=1$ ■

(3) $\vec{OT}=k\vec{OR}$ に (1), (2) の結果を適用して
   $s\vec{a}+t\vec{b}+u\vec{c}=k\{(1-x)^2\vec{a}+x(1-x)\vec{b}+x^2\vec{c}\},s+t+u=1$
だから
   $s=k(1-x)^2,t=kx(1-x),u=kx^2,s+t+u=1$
よって
   $k\{(1-x)^2+ x(1-x) +x^2\}=1$,
   $k=\frac{1}{x^2-x+1}$ ……(答)
$k$ が最大になるのは分母が最小になるときだから
   $x^2-x+1=(x-\frac{1}{2})^2+\frac{3}{4}\geq \frac{3}{4}$
より、$x=\frac{1}{2}$ のとき $k$ は最大値
   $k=\frac{1}{3/4}=\frac{4}{3}$ ……(答)
をとる。
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【第4問】 次の□をうめよ。
(1) 座標平面上に 2点 $A(2,1),B(a,2)$ をとる。線分 AB の垂直二等分線が $(1,3)$ を通るような $a$ の値は□①である。
(2) $-\pi<\theta<\pi$ において、$\frac{1-\cos\theta}{\sin\theta}=-1$ を満たす $\theta$ は□②である。
(3) 極座標 $(r,\theta)$ に関する極方程式
   $r(1+2\sin\theta)=3$
を直交座標 $(x,y)$ に関する方程式で表すと
   □③$x^2+(y-2)^2=1$
である。
(4) $-2,1,1,2,4,4$ と書かれたさいころを 3回投げ、出た目の数を順に $a,b,c$ とする。積 $abc$ が 8となる確率は□④である。
(5) $9^n+55$ が平方数であるような自然数 $n$ のうちで最大の $n$ は□⑤である。ここで平方数とは、自然数の 2乗で表される数のことである。

【解】(1) 垂直二等分線は
   $y-\frac{3}{2}=-(a-2)(x-\frac{a+2}{2})$
だから、これが所与の点を通るとして
   $\frac{3}{2}=-(a-2)(-\frac{a}{2})$,
   $a^2-2a-3=0$,
   $(a-3)(a+1)=0 \Rightarrow a=3,-1$ ……(①答)

(2) 分母を払って
   $1-\cos\theta+\sin\theta=0$,
単振動の合成を行って
   $\sqrt{2}\sin(\theta-\frac{\pi}{4})=-1$,
$-\frac{5}{4}\pi <\theta-\frac{\pi}{4} <\frac{3}{4}\pi$ に注意して
   $\theta-\frac{\pi}{4} =-\frac{3}{4}\pi,-\frac{1}{4}\pi \Rightarrow \theta=-\frac{1}{2}\pi,0$
だが、後者は元の方程式の分母を 0にするので除く。したがって
   $\theta=-\frac{1}{2}\pi$……(②答)

(3) $x=r\cos\theta,y=r\sin\theta,x^2+y^2=r^2$ より
   $\sqrt{x^2+y^2}+2y=3$,
   $x^2+y^2=(3-2y)^2$,
   $x^2-3y^2+12y-9=0$
両辺を $-3$ で割って
   $-\frac{1}{3}x^2+(y-2)^2=1$
よって□は $-\frac{1}{3}$ ……(③答)

(4) 3つの数の積が 8になる組合せは
   $4\times 2 \times 1,2 \times 2\times 2,2 \times (-2)\times (-2)$
は 3通りである。順序も込めて、確率を求めると
   $3! \times \frac{2}{6} \cdot \frac{1}{6}\cdot \frac{2}{6} + (\frac{1}{6})^3 + _{3}C_{2} \times \frac{1}{6} \cdot(\frac{1}{6})^2$
   $=\frac{24}{6^3}+\frac{1}{6^3}+\frac{3}{6^3}=\frac{28}{6^3}=\frac{7}{54}$ ……(④答)

(5) $9$ も $55$ も奇数だから、和は偶数の 2乗になる。
   $9^n+55=(2k)^2$
とおけば
   $(2k)^2-(3^n)^2=55$,
   $(2k+3^n)(2k-3^n)=55$
右辺の因数分解を考えれば $55=55 \times 1=11 \times 5$ だから
   $(2k+3^n,2k-3^n)=(55,1),(11,5)$
   $(k,n)=(14,3),(4,1)$
$n$ の最大値は 3 である。 ……(⑤答)
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