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【入試問題研究】 群馬大学 2019年度 前期日程 理工学部
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【第1問】 2次関数 $y=-x^2+ax+b$ のグラフ $F$ は 2点 $(-2,-7),(2,1)$ を通り、1次関数 $y=cx+d$ のグラフ $G$ は $F$ に接する。このとき次の問に答えよ。
(1) 定数 $a,b$ の値を求めよ。
(2) 定数 $d$ を $c$ の式で表せ。
(3) $F$ を2次関数 $y=-x^2$ のグラフに重ねる平行移動によって、$G$ が $G$ 自身に重なるとき、定数 $c,d$ の値を求めよ。
(4) (3) で定めた $G$ と、$F$ および直線 $x=k$ で囲まれる部分の面積が $9$ になるとき、定数 $k$ の値を求めよ。


【解】(1) 2点の中点は
   $(x_{0},y_{0})=\frac{(-2,-7)+(2,1)}{2}=(0,-3)$
で、2点を通る直線の傾きは
   $\frac{1-(-7)}{2-(-2)}=2$
である。よって、この直線と平行な接線の接点の $x$ 座標は $x_{0}$ であり、$y$ 座標の方は $2$ だけ離れれば
   $-2^2=-4$
だけ落ちるから、$y_{0}$ に $4$ だけ足して $y_{0}+4=-3+4=1$ としてやればよい。
   
結局、接点と接線はそれぞれ
   $(0,1),y=2x+1$
となる。つまり $F$ の式を $x=0$ においてテイラー展開すれば
   $y=-x^2+2x+1$
になる。したがって $a=2,b=1$ ……(答)
【別解】(1) 2点の座標を与式に代入して
   $\left\{ \begin{array}{lcl} -4-2a+b& =& -7\\ -4+2a+b& =& 1 \end{array}\right.$
この連立方程式を解いて、$a=2,b=1$ ……(答)

【解】(2) 一般に接線の方程式は
   $y=f'(\alpha)(x-\alpha)+f(\alpha)$
だから、今の $f(x)=-x^2+2x+1$ の場合は
   $y=(-2\alpha+2)(x-\alpha)-\alpha^2+2\alpha+1$,
すなわち
   $y=(-2\alpha+2)x+\alpha^2+1$
になるから、$y=cx+d$ と係数比較をして
   $c=-2\alpha+2,d=\alpha^2+1$
ここから $\alpha$ を消去して
   $d=\alpha^2+1=(\frac{c-2}{2})^2+1=\frac{c^2-4c+8}{4}$ ……(答)
【別解】(2)$y=-x^2+2x+1,y=cx+d$ より $y$ を消去して
   $x^2+(c-2)x+(d-1)=0$
の判別式を 0 とおいて
   $(c-2)^2-4(d-1)=0 \Rightarrow d=\frac{(c-2)^2}{4}+1$ ……(答)

【解】(3) $F$ の式を平方完成すれば
   $y=-x^2+2x+1=-((x-1)^2-1)+1=-(x-1)^2+2$
だから、この平行移動は $x$ 軸方向に $1$, $y$ 軸方向に $2$ だけ動かすものだと分かる。$G$ を移動しても自身に重なるということは、平行移動の方向と直線 $G$ が平行であるということを意味する。よって傾きを比較して
   $c=\frac{2}{1}=2$,
   $d=\frac{(2-2)^2}{4}+1=1$ ……(答)
【別解】(3) 直線 $G$ は 放物線 $F$ にも、それを移動した放物線にも接する(2曲線の共通接線)。$y=-x^2,y=cx+d$ より $y$ を消去して
   $x^2+cx+d=0$
の判別式を 0 とおいて
   $c^2-4d=0$
これに $d=\frac{c^2-4c+8}{4}$ を代入して
   $c^2-(c^2-4c+8)=4c-8=0$
したがって
   $c=2,d=1$ ……(答)

【解】(4)2曲線 $y=-x^2+2x+1,y=2x+1$ (上述したように、点 $(0,1)$ で接している)で挟まれた図形の面積である。カバリエリの原理により $y=2x+1$ だけ真下に引きずり降ろせば、原点を中心にして左右に $k$ だけ行ったところまで
   $y=-x^2$
を積分すればよい。よって $k>0$ とするとき
   $\int_{0}^{k}|-x^2|dx=\frac{1}{3}k^3=9 \Rightarrow k=3$
原点の左側では、$k'=-k(k>0)$ とおいて偶関数の性質を使って
   $\int_{-k}^{0}|-x^2|dx=\int_{0}^{k}|-x^2|dx=9 \Rightarrow k=3$
だから、$k'=-k=-3$ を得る。したがって $k=\pm3$ ……(答)
【別解】(4) $k>0$ とする。
   $\int_0^k (2x+1-(-x^2+2x+1))dx =\int_0^k x^2 dx = \frac{1}{3}k^3=9 \Rightarrow k=3$

   $\int_{-k}^0 x^2 dx = -\frac{1}{3}(-k)^3=9 \Rightarrow k=3$
より、求めるべき $k$ の値は $k=3,-3$ ……(答)
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【第2問】次の問に答えよ。
(1) $x-\frac{1}{2},y=\frac{1}{8}$ のとき、$\log_{x}y$ の値を求めよ。
(2) $x,y$ が正の数で、$\log_{x}y=t$ とするとき、$\log_{x}y+\log_{y}\frac{x^3}{y^4}$ を $t$ で表せ。
(3) 連立不等式
   $0<x<1,0<y<1,\log_{x}y+\log_{y}\frac{x^3}{y^4}<0$
の表す領域を、$xy$ 平面上に図示せよ。ただし、この領域で $\log_{x}y>0$ が成り立つことを用いてよいとする。

【解】(1) 底を $2$ にして底の変換公式を使う。
   $\log_{x}y=\frac{\log_2 y}{\log_2 x}=\frac{-3}{-1}=3$ ……(答)

(2) 底を $x$ にして底の変換公式を使う。
   $\log_{x}y+\log_{y}\frac{x^3}{y^4}=t+\log_{x}\frac{x^3}{y^4}/\log_{x}y$
   $=t+\frac{3-4\log_x y}{t}=t+\frac{3-4t}{t}=t+\frac{3}{t}-4$ ……(答)

(3) $0<x<1,0<y<1$ ならば当然 $t=\log_x y>0$ である。前問の答より
   $t+\frac{3-4t}{t}=t+\frac{3}{t}-4<0,t>0$
だから
   $t^2-4t+3<0 \Leftrightarrow (t-1)(t-3)<0\Leftrightarrow 1 <t<3$
すなわち
   $1=\log_x x<\log_x y< \log_x x^3$
底が $0<x<1$ であることに注意して
   $x^3 <y<x$
したがって領域は下図の赤色部分(境界は含まない)。
   
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【第3問】 次の 2条件によって定められる数列 $\{a_{n}\}$ がある。
   1. $a_{1}>0,a_{n+1} \neq a_{n}$ $(n=1,2,3,\cdots)$
   2. 初項 $a_{1}$ から第 $n$ 項 $a_{n}$ までの和を $S_{n}$ とするとき、$S_{n}=a_{n}^2+na_{n}-4$ $(n=1,2,3,\cdots)$
このとき次の問を答えよ。
(1) 初項 $a_{1}$ を求めよ。
(2) $b_{n}=a_{2n-1},c_{n}=a_{2n}$ $(n=1,2,3,\cdots)$ とするとき、数列 $\{a_{n}\},\{b_{n}\}$ の一般項をそれぞれ求めよ。
(3) $a_{k}=0$ を満たす $k$ を求めよ。

【解】(1) $a_{1}=S_{1}=a_{1}^2+1\cdot a_{1}-4$ より
   $a_{1}^2-4=0,(a_{1}+2)(a_{1}-2)=0$
$a_{1}>0$ であるから、$a_{1}=2$ ……(答)

(2) $a_{n}=S_{n}-S_{n-1}$ の関係式を使う。
   $b_{n}=a_{2n-1}=S_{2n-1}-S_{2n-2}=\{a_{2n-1}^2+(2n-1)a_{2n-1}-4 \}-\{a_{2n-2}^2+(2n-2)a_{2n-2}-4\}$,
   $b_{n}^2+(2n-2)b_{n}-c_{n-1}^2-(2n-2)c_{n-1}=0$,
   $(b_{n}-c_{n-1})(b_{n}+c_{n-1}+2n-2)=0$
だが、$b_{n}=a_{2n-1} \neq a_{2n-2}=c_{n-1}$ だから
   $b_{n}+c_{n-1}+2n-2=0$
また
   $c_{n}=a_{2n}=S_{2n}-S_{2n-1}=\{a_{2n}^2+2na_{2n}-4 \}-\{a_{2n-1}^2+(2n-1)a_{2n-1}-4\}$,
   $c_{n}^2+(2n-1)c_{n}-b_{n}^2-(2n-1)b_{n}=0$,
   $(c_{n}-b_{n})(c_{n}+b_{n}+2n-1)=0$
だが、$b_{n}=a_{2n-1} \neq a_{2n}=c_{n}$ だから
   $c_{n}+b_{n}+2n-1=0$
出てきた2つの式から辺々引けば
   $c_{n}-c_{n-1}+1=0$
これは公差が $-1$ の等差数列であることを意味する。初項は
   $S_{2}=a_{1}+a_{2}=a_{2}^2+2a_{2}-4 \Rightarrow a_{2}^2+a_{2}-6=0$
より
   $(a_{2}+3)(a_{2}-2)=0$
だが $a_{2} \neq a_{1}$ より $a_{2}=-3$ と求まる。よって
   $c_{n}=-3-(n-1)=-n-2$ ……(答)
$b_{n}$ の方は先ほど導いた等式から
   $b_{n}=-c_{n}-(2n-1)=n+2-(2n-1)=-n+3$ ……(答)

(3) $b_{n}=a_{2n-1}=-n+3=0$ とおいて $n=3$ だから $2n-1=5$, すなわち $a_{5}=0$ となるから $k=5$.
$c_{n}=a_{2n}=-n-2=0$ とおいたら $n=-2$ だから $2n=-4$, 負になるから不適。
したがって求める値は $k=5$ ……(答)
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【第4問】 原点を中心とする半径 $\sqrt{3}$ の円 $C_{1}$ と媒介変数 $\theta$ を用いて $x=\frac{1}{\cos\theta},y=\tan\theta(-\frac{\pi}{2}<\theta<\frac{\pi}{2})$ で表される曲線 $C_{2}$ について、次の問に答えよ。
(1) $C_{1}$ と $C_{2}$ の交点で、第1象限にあるものの座標を求めよ。
(2) (1) で求めた交点における $C_{2}$ の接線の方程式を求めよ。
(3) $C_{1}$ と $C_{2}$ で囲まれた原点を含まない図形を $y$ 軸のまわりに1回転してできる立体の体積を求めよ。

【解】(1) 公式 $1+\tan^2\theta=\frac{1}{\\cos^2\theta}$ に代入して
   $1+y^2=x^2,x>0$
よって $C_{2}$ は双曲線 $x^2-y^2=1$ の2つの分枝のうちの右側である。
   
これと
   $C_{1}:x^2+y^2=3$
を連立して解けば
   $(x,y)=(\sqrt{2},\pm 1)$
だが、第1象限に限れば
   $(x,y)=(\sqrt{2}, 1)$ ……(答)

(2) $C_{2}$ の導関数は
   $\frac{d}{dx}\sqrt{x^2-1}=\frac{x}{\sqrt{x^2-1}}$
だから、微分係数は $x=\sqrt{2}$ を代入して $\sqrt{2}$ である。よって接線は
   $y-1=\sqrt{2}(x-\sqrt{2})$ ……(答)

(3) この回転体は中空の立体だから、外側の体積($x^2+y^2=3$) から内側の体積($x^2-y^2=1$) を引けばよい。よって
   $V=\pi\int_{-1}^{1}(3-y^2)dy -\pi\int_{-1}^{1}(1+y^2)dy$
   $=2\pi\int_{0}^{1}(2-2y^2)dy=2\pi[2y-\frac{2}{3}y^3]_{0}^{1}$
   $=\frac{8}{3}\pi$ ……(答)
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【第5問】 座標空間において原点 $O$, 点 $A(1,-2,2)$, 点 $B(3,-4,5)$ をとり、3点 $O,A,B$ が定める平面を $\alpha$ とする。このとき次の問に答えよ。
(1) ベクトル $\vec{OA}$ と同じ向きの単位ベクトル $\vec{e}$ を成分表示せよ。
(2) 平面 $\alpha$ 上に点 $F$ をとる。$F$ の位置ベクトル $\vec{f}$ は $\vec{OA}$ と垂直な単位ベクトルであり、$\vec{f}$ と $\vec{OB}$ のなす角 $\theta$ は不等式 $0<\theta<\frac{\pi}{2}$ を満たしている。このとき点 $F$ の座標を求めよ。
(3) 点 $P(0,0,2)$ の位置ベクトルを $\vec{p}$ とおく。$s,t$ がそれぞれ実数全体を動くとき、$|\vec{p}-(s\vec{e}+t\vec{f})|$ の最小値を求めよ。

【解】(1) $\vec{OA}=(1,-2,2)$ だからその絶対値で割って
   $\vec{e}=\frac{1}{\sqrt{1^2+(-2)^2+2^2}}(1,-2,2)=(\frac{1}{3},-\frac{2}{3},\frac{2}{3})$ ……(答)

(2) $F$ が3点 $O,A,B$ の作る平面上にあるから、
   $\vec{f}=m\vec{a}+n\vec{b}$
とおける。(ただし $\vec{a}=\vec{OA},\vec{b}=\vec{OB}$ である。)
$\vec{f}$ と $\vec{a}$ が垂直だから
   $\vec{f}\cdot\vec{a}=m|\vec{a}|^2+n\vec{a}\cdot\vec{b}=0$
である。ところで
   $|\vec{a}|^2=1^2+(-2)^2+2^2=9$,
   $\vec{a}\cdot\vec{b}=1\cdot 3+(-2)\cdot(-4)+2\cdot5=21$,
   $|\vec{b}|^2=3^2+(-4)^2+5^2=50$
に注意すれば
   $9m+21n=0 \Rightarrow 3m+7n=0$ …①
である。次に $\vec{f}$ が単位ベクトルであることから
   $|\vec{f}|^2=m^2|\vec{a}|^2+2mn \vec{a} \cdot \vec{b} +n^2|\vec{b}|^2=1$
だから
   $9m^2+42mn+50n^2=1$ …②
①から $m=-\frac{7}{3}n$ を②に代入して
   $n^2=1$
よって
   $(m,n)=(-\frac{7}{3},1),(\frac{7}{3},-1)$
と候補が2つ出るが、
   $\vec{f}\cdot\vec{b}=|\vec{f}||\vec{b}|\cos \theta>0$
だから
   $\vec{f}\cdot\vec{b}=m\vec{a}\cdot\vec{b}+n|\vec{b}|^2=21m+50n>0$
により、採用されるのは前者である。したがって
   $\vec{f}=-\frac{7}{3}\vec{a}+1\vec{b}=(\frac{2}{3},\frac{2}{3},\frac{1}{3})$ ……(答)

(3) まず絶対値記号の中を成分表示すると
   $\vec{p}-(s\vec{e}+t\vec{f})=\frac{1}{3}(-s-2t,2s-2t,6-2s-t)$
だから、これの絶対値の2乗は
   $|\vec{p}-(s\vec{e}+t\vec{f})|^2=\frac{1}{9}\{(-s-2t)^2+(2s-2t)^2+(6-2s-t)^2\}$
   $=\frac{1}{9}(9s^2+9t^2-24s-12t+36)$
   $=s^2+t^2-\frac{8}{3}s-\frac{4}{3}+4$
これを平方完成すると
   $=(s-\frac{4}{3})^2-\frac{16}{9}+(t-\frac{2}{3})^2-\frac{4}{9}+4$
   $=(s-\frac{4}{3})^2-\frac{16}{9}+(t-\frac{2}{3})^2-\frac{4}{9}+4$
   $=(s-\frac{4}{3})^2+(t-\frac{2}{3})^2+\frac{16}{9}$
よって最小になるのは $s=\frac{4}{3},t=\frac{2}{3}$ のときで、最小値は
   $|\vec{p}-(s\vec{e}+t\vec{f})|=\sqrt{\frac{16}{9}}=\frac{4}{3}$ ……(答)
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