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【入試問題研究】 同志社大学 2019年度 全学部(理系) 2月4日実施
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【第1問】 次の□に適する数または式を、解答用紙の同じ記号のついた□の中に記入せよ。
(1) $i$ を虚数単位とする。等式 $(2+\sqrt{3}+i)\alpha+(1-i)\gamma=(3+\sqrt{3})\beta$ を満たす相異なる 3つの複素数 $\alpha,\beta,\gamma$ を考え、複素数平面上の 3点 $A(\alpha),B(\beta)<C(\gamma)$ を考える。$\triangle ABC$ において、$\angle A, \angle B$ の大きさを度数法で求めると $\angle A=$ □${}^\circ$(ア) , $\angle B=$ □${}^\circ$(イ) であり、2辺の比 $AB:AC$ は $AB:AC=\sqrt{2}:$□(ウ) である。$\alpha=1+i,\beta=3+i$ のとき、点 $A$ を中心として点 $B$ を $60^\circ$ だけ反時計回りに回転した点 $D$ を表す複素数は□(エ) であり、直線 $AC$ に関して点 $D$ と対称な位置にある点を表す複素数は□(オ) である。
(2) $n$ を 5以上の自然数とする。箱にコインが $n$ 枚入っており、その内訳は 1枚が表と裏の両面が白、2枚が両面が黒、残り $(n-3)$ 枚が表が白で裏が黒である。この箱から 2枚のコインを同時に取り出して同時に投げたとき、出た面の色が異なる事象を $A$, 出た面の色がともに白の事象を $B$, 出ていない面の色がともに黒の事象を $C$, 出ていない面の色が異なる事象を $D$ とする。コインは投げたときに表と裏が同じ確率で出るとすると、確率 $P(A)=$ □(カ), $P(B)=$ □(キ) であり、条件付き確率 $P_{B}(C)=$ □(ク), $P_{B}(D)=$ □(ケ) である。$P_{B}(C)=P_{B}(D)$ となるのは $n=$ □(コ) のときである。


【解】(1) $AB(\beta-\alpha),AC(\gamma-\alpha)$ を求めよう。与式より
   $(2+\sqrt{3}+i)\alpha+(1-i)(\gamma-\alpha)+(1-i)\alpha=(3+\sqrt{3})(\beta-\alpha)+(3+\sqrt{3})\alpha$,
   $(1-i)(\gamma-\alpha)=(3+\sqrt{3})(\beta-\alpha)$,
   $\frac{\beta-\alpha}{\gamma-\alpha}=\frac{1-i}{3+\sqrt{3}}$
長さの比を求めるために絶対値をとると
   $|\frac{\beta-\alpha}{\gamma-\alpha}|=\frac{|1-i|}{|3+\sqrt{3}|}=\frac{\sqrt{2}}{\sqrt{12+6\sqrt{3}}}=\frac{\sqrt{2}}{\sqrt{12+2\sqrt{27}}}=\frac{\sqrt{2}}{3+\sqrt{3}}$
   
よって、$AB:AC=\sqrt{2}:3+\sqrt{3}$……(ウの答)

偏角は
   $\frac{1-i}{3+\sqrt{3}}=r(\frac{1}{\sqrt{2}}-i\frac{1}{\sqrt{2}})=r \{\cos (-45^\circ)+i\sin(-45^\circ)\}$
より、$-45^\circ$ である。$AB$ は $AC$ を基準にして時計回りに $45^\circ$ 回転した位置になる。偏角の絶対値をとって $\angle A=45^\circ$……(アの答)
$\angle B$ の大きさを求めるために $BC$ の長さから計算しよう。
   $BC^2=AB^2+AC^2-2AB\cdot AC \cos 45^\circ=2+(3+\sqrt{3})^2-2\sqrt{2}(3+\sqrt{3})\frac{1}{\sqrt{2}}=8+4\sqrt{3}$,
   $BC=\sqrt{8+2\sqrt{12}}=\sqrt{6}+\sqrt{2}$
よって
   $\cos B=\frac{AB^2+BC^2-AC^2}{2AB\cdot BC}=\frac{2+(\sqrt{6}+\sqrt{2})^2-(3+\sqrt{3})^2}{2\sqrt{2}(\sqrt{6}+\sqrt{2}}=-\frac{1}{2}$,
   $B=120^\circ$……(イの答)

$D(\delta)$ とすれば
   $\frac{\delta-\alpha}{\beta-\alpha}=\cos 60^\circ+i \sin 60^\circ=\frac{1+i\sqrt{3}}{2}$,
   $\delta=\alpha +\{(3+i)-((1+i)\}\frac{1+i\sqrt{3}}{2}=1+i+(1+i\sqrt{3})=2+(1+\sqrt{3})i$……(エの答)

直線 $AC$ で折り返せば、結局 $AB$ を反時計回りに $45-(60-45)=30^\circ$ 回転したのと同じだ。点の行先を $D'(\delta')$ とすれば
   $\delta'=\alpha+\{(3+i)-((1+i)\}\frac{\sqrt{3}+i}{2}=1+i+(\sqrt{3}+i)=(1+\sqrt{3})+2i$……(オの答)

(2) 3種類のコインをそれぞれ甲、乙、丙とする。事象 $A$ は (甲白, 丙黒)か、(乙黒, 丙白)か、(丙白, 丙黒)か、(甲白, 乙黒) であるから、それぞれ
   $\frac{1}{n} \times (\frac{n-3}{n-1}\cdot \frac{1}{2}) \times 2=\frac{2(n-3)}{2n(n-1)}$,
   $\frac{2}{n} \times (\frac{n-3}{n-1}\cdot \frac{1}{2}) \times 2=\frac{4(n-3)}{2n(n-1)}$,
   $\frac{n-3}{n} \times (\frac{n-4}{n-1}\cdot \frac{1}{2}) =\frac{(n-3)(n-4)}{2n(n-1)}$,
   $\frac{1}{n} \times \frac{2}{n-1} \times 2=\frac{8}{2n(n-1)}$
これらの和を取れば $P(A)=\frac{n^2-n+2}{2n(n-1)}$……(カの答)

事象 $B$ は (甲白, 丙白)か、(丙白, 丙白) しかないから、それぞれ
   $\frac{1}{n} \times (\frac{n-3}{n-1}\cdot \frac{1}{2}) \times 2=\frac{4(n-3)}{4n(n-1)}$,
   $(\frac{n-3}{n}\cdot \frac{1}{2}) \times (\frac{n-4}{n-1}\cdot \frac{1}{2}) =\frac{(n-3)(n-4)}{4n(n-1)}$
これらの和を取れば $P(B)=\frac{n(n-3)}{4n(n-1)}=\frac{n-3}{4(n-1)}$……(キの答)

$B$ かつ $C$ というのは、2枚とも丙である。事象 $B$ の中で、2番目の場合の (丙白, 丙白) が起こる確率であるから
   $P_{B}(C)=\frac{(n-3)(n-4)}{4n(n-1)} \div \mbox{キック}=\frac{(n-3)(n-4)}{4n(n-1)} \times \frac{4(n-1)}{n-3}=\frac{n-4}{n}$……(クの答)

$B$ かつ $D$ というのは、甲と丙が出るときである。事象 $B$ の中で、1番目の場合の (甲白, 丙白) が起こる確率である。これは今求めた事象の余事象であるから
   $P_{B}(D)=1- \frac{n-4}{n}=\frac{4}{n}$……(ケの答)

$P_{B}(C)=P_{B}(D)$ を解けばよい。
   $\mbox{ク}=\mbox{ケ} \Rightarrow \frac{n-4}{n}=\frac{4}{n} \Rightarrow n=8$……(コの答)

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【第2問】 定数 $a,b$ は $a>b$ とする。座標平面上で、3つの関数 $y=e^{-x},y=a\sin x,y=b \sin x$ に対するそれぞれのグラフの $0\leq x \leq 2\pi$ の部分を、それぞれ曲線 $C, D, E$ とする。さらに、2曲線 $C,D$ は共有点 $P$ をもち、点 $P$ で共通の接線をもつとする。また、2曲線 $C,E$ は共有点 $Q$ をもち、点 $Q$ で共通の接線をもつとする。この 2点 $P,Q$ の $x$ 座標をそれぞれ $p,q$ とする。次の問いに答えよ。
(1) $0\leq x \leq 2\pi$ のとき、方程式 $\sin x+\cos x=0$ を解け。
(2) $a,b,p,q$ の値をそれぞれ求めよ。
(3) 曲線 $C$ の $p\leq x \leq q$ の部分を $C_{1}$, 曲線 $D$ の $0\leq x\leq p$ の部分を $D_{1}$, 曲線 $E$ の $\pi\leq x\leq q$ の部分を $E_{1}$ とする。これら 3曲線 $C_{1},D_{1},E_{1}$ と $x$ 軸で囲まれた図形の面積を求めよ。

【解】(1) 単振動の合成をして
   $\sqrt{2}\sin (x+\frac{\pi}{4})=0$
だから
   $x+\frac{\pi}{4}=\pi,2\pi \Rightarrow x=\frac{3}{4}\pi,\frac{7}{4}\pi$……(答)

(2) $f(x)=g(x),f'(x)=g'(x)$ なる $x$ を求めればよい。
   $e^{-x}=a\sin x,-e^{-x}=a\cos x$
辺々足せば $a\neq 0$ だから
   $a(\sin x+\cos x)=0 \Rightarrow x=\frac{3}{4}\pi,\frac{7}{4}\pi$
(ア) $x=\frac{3}{4}\pi$ のとき
  $e^{-3\pi/4}=a\sin \frac{3}{4}\pi \Rightarrow a=\sqrt{2}e^{-3\pi/4}$
(イ) $x=\frac{7}{4}\pi$ のとき
  $e^{-7\pi/4}=a\sin \frac{7}{4}\pi \Rightarrow a=-\sqrt{2}e^{-7\pi/4}$
  こっちはさっきの $a$ より小さいから実は $a$ ではなく $b$ である。
これでどっちが $p$ か $q$ かも決まった。
   $a=\sqrt{2}e^{-3\pi/4},b=-\sqrt{2}e^{-7\pi/4},p=\frac{3}{4}\pi,q=\frac{7}{4}\pi$……(答)

(3) 下図の面積を求める。青色は余分な部分を引くことになる。求めるべき面積は
   
   $\int_{0}^{3\pi/4} a\sin x dx +\int_{3\pi/4}^{7\pi/4} e^{-x} dx -\int_{\pi}^{7\pi/4} b \sin x dx $
   $=-a[\cos x]_{0}^{3\pi/4} - [e^{-x} ]_{3\pi/4}^{7\pi/4} +b [\cos x]_{\pi}^{7\pi/4}$
   $=-a(-\frac{1}{\sqrt{2}} -1)-(e^{-7\pi/4} - e^{-3\pi/4}) +b(\frac{1}{\sqrt{2}}+1)$
   $=-\sqrt{2}e^{-3\pi/4}(-\frac{1}{\sqrt{2}} -1)-(e^{-7\pi/4} - e^{-3\pi/4}) -\sqrt{2}e^{-7\pi/4} (\frac{1}{\sqrt{2}}+1)$
   $=e^{-3\pi/4}(1+\sqrt{2}+1)+e^{-7\pi/4}(-1-1-\sqrt{2})=(e^{-3\pi/4}-e^{-7\pi/4})(2+\sqrt{2})$……(答)
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【第3問】 $xyz$ 空間において、原点 $O$ を中心とする $xy$ 平面上の半径 1の円を $C$ とする。円 $C$ 上の $y$ 座標の値が正であるような点 $P$ を考え、点 $P$ の $x$ 座標を $p$ とする。$zx$ 平面上に 2点 $A(1,0,1),B(\frac{2}{5},0,\frac{4}{5})$ をとる。次の問いに答えよ。
(1) 直線 $AB$ と $xy$ 平面の交点を $E$ とする。点 $E$ の座標を求めよ。
(2) $p\neq -\frac{1}{2}$ とする。(1) の点 $E$ に対して、直線 $EP$ と円 $C$ の交点で、点 $P$ と異なる点を $Q$ とするとき、点 $Q$ の $y$ 座標を $p$ を用いて表せ。
(3) 2点 $F,G$ は円 $C$ 上にあり、点 $F$ の $y$ 座標の値は正とする。$\vec{BG}=t\vec{AF}$ を満たす実数 $t$ が存在するとき、点 $F$ の $x$ 座標の値を求めよ。
(4) $p\neq -\frac{1}{2}$ とし、点 $P$ は (3) の点 $F$ と異なるとする。円 $C$ 上に点 $P$ と異なる点 $R$ を考える。2点 $A,P$ と直線 $BR$ 上の点 $U$ の3点が一直線上にあるとき、2点 $R,U$ の $y$ 座標をそれぞれ $p$ を用いて表せ。


【解】(1) $zx$ 平面($y=0$)上の直線 $AB$ の方程式は
   $z-1=\frac{1-4/5}{1-2/5}(x-1) \rightarrow z-1=\frac{1}{3}(x-1)$
だから、$z=0$ を代入して
   $\frac{1}{3}(x-1)=-1 \rightarrow x=-2$
よって、$E(-2,0,0)$……(答)

(2) $xy$ 平面($z=0$)上の直線 $EP$ と円 $C$ の方程式は
   $y=\frac{\sqrt{1-p^2}}{p+2}(x+2),x^2+y^2=1$
だから、$y$ を消去して
   $x^2+\frac{1-p^2}{(p+2)^2}(x+2)^2=1 \Rightarrow (p+2)^2x^2+(1-p^2)(x+2)^2=(p+2)^2$,
   $(4p+5)x^2+4(1-p^2)x-p(5p+4)=0$,
   $((4p+5)x+5p+4)(x-p)=0$
$P$ と異なる点だから $x=-\frac{5p+4}{4p+5}$ である。($p\neq -\frac{1}{2}$ だから重解にはならない。) よって
   $y_{Q}=\frac{\sqrt{1-p^2}}{p+2}(-\frac{5p+4}{4p+5}+2)=\frac{3\sqrt{1-p^2}}{4p+5}$……(答)

(3) $F(f,\sqrt{1-f^2},0),G(g,\sqrt{1-g^2},0)$ とする。
$\vec{BG}=(g-\frac{2}{5},\sqrt{1-g^2},-\frac{4}{5}),\vec{AF}=(f-1,\sqrt{1-f^2},-1)$ だから
   $(g-\frac{2}{5},\sqrt{1-g^2},-\frac{4}{5})=t(f-1,\sqrt{1-f^2},-1)$
   
$z$ 成分から $t=\frac{4}{5}$ が出るから
   $g-\frac{2}{5}=\frac{4}{5}(f-1),1-g^2=\frac{16}{25}(1-f^2)$,
   $f=-\frac{5}{16}$
よって、$x_{F}=f=-\frac{5}{16}$……(答)

(4) 平面 $ABP$ を考える。点 $U$ は直線 $AP$ 上の点だから、当然平面 $ABP$ 上に乗っている。そして、ベクトル $\vec{BU}$(したがって $\vec{BR}$ も)は平面 $ABP$ 上に乗っている。
   
したがって点 $R$ は平面 $ABP$ 上のベクトルだから
   $\vec{OR}=\vec{OA}+m\vec{AB}+n\vec{AP}$
と表すことができる。成分表示して
   $(x_{R},y_{R},0)=(1,0,1)+m(-\frac{3}{5},0,-\frac{1}{5})+n(p-1,\sqrt{1-p^2},-1)$
$z$ 成分から
   $1-\frac{1}{5}m-n=0$
であり、$R$ が円周上にあることから
   $\{ 1-\frac{3}{5}m+n(p-1) \}^2+n^2(1-p^2)=1$
この 2式から $m=5(1-n)$ を消去して
   $(4p+5)n^2-4(p+2)n+3=0$,
   $\{ (4p+5)n-3\} (n-1)=0$
ここで $n=1$ とすると 2点 $P,R$ が一致してしまうので
   $n=\frac{3}{4p+5}$
よって、$y_{R}=\frac{3\sqrt{1-p^2}}{4p+5}$……(答)

点 $U$ は 2直線 $AP, BR$ の両方に乗っている (上図参照) ので
   $\vec{OU}=(1-k)\vec{OA}+k\vec{OP}=(1-l)\vec{OB}+l \vec{OR}$
   $(x_{U},y_{U},z_{U})= (1-k)(1,0,1)+k(p,\sqrt{1-p^2},0)=(1-l)(\frac{2}{5},0,\frac{4}{5})+l (x_{R},\frac{3\sqrt{1-p^2}}{4p+5},0)$
$y$ 成分と $z$ 成分より
   $k \sqrt{1-p^2}= l \cdot \frac{3\sqrt{1-p^2}}{4p+5}$,
   $1-k=\frac{4}{5} (1-l)$
あとの式から $k=\frac{4l+1}{5}$ を前の式に代入して
   $\frac{4l+1}{5}= l \frac{3}{4p+5} \Rightarrow (4p+5)(4l+1)=15l \Rightarrow (16p+5)l =-(4p+5) \Rightarrow l=-\frac{4p+5}{16p+5}$
よって
   $y_{U}=-\frac{4p+5}{16p+5}\cdot \frac{3\sqrt{1-p^2}}{4p+5}= -\frac{3\sqrt{1-p^2}}{16p+5}$……(答)
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【第4問】 $n$ を 9以上の自然数とする。区間 $0<x<1$ で定義された関数 $f(x)=\frac{1}{x(\log x)^n}$ を考える。次の問いに答えよ。
(1) $f'(x)=0$ となる $x$ の値を $a_{n}$ とする。$a_{n}, f(a_{n})$ を求めよ。また、$f(a_{n})$ が極大値であるか極小値であるかを判定せよ。
(2) $f(x)$ は 2つの変曲点をもつことを示せ。また、それら 2つの変曲点を $(b_{n},f(b_{n})),(c_{n},f(c_{n})) (b_{n}<c_{n})$ とするとき、$b_{n}$ を求めよ。
(3) (1) の $a_{n}$ と (2) の $b_{n}$ は、9以上のすべての自然数 $n$ に対して、次の不等式を満たすことを示せ。
   $1-\frac{1}{n}-\frac{5}{n^2} \leq \frac{\log b_{n}}{\log a_{n}} \leq 1-\frac{1}{n}$
(4) 不定積分 $\int f(x)dx$ を求めよ。
(5) 曲線 $y=f(x) (0<x<1)$ と 2直線 $x=a_{n},x=b_{n},$ および $x$ 軸で囲まれた図形の面積を $S_{n}$ とするとき、$\lim_{n\rightarrow \infty}n^nS_{n}$ を求めよ。


【解】(1) $f'(x)=-\frac{(\log x)^n+x\cdot n(\log x)^{n-1}\cdot \frac{1}{x}}{x^2(\log x)^{2n}}=-\frac{\log x+n}{x^2 (\log x)^{n+1}}=0$
より
   $\log x=-n \Rightarrow x=e^{-n}$
(ちなみに $0<e^{-n}<1$ である。)
よって、$a_{n}=e^{-n},f(a_{n})=\frac{1}{e^{-n}(-n)^n}=(-\frac{e}{n})^n$……(答)

$x=e^{-n}$ のとき $f'(x)=-\frac{\log x+n}{x^2 (\log x)^{n+1}}=-\frac{\log x+n}{e^{-2n} (-n)^{n+1}}$ の分母は $n$ が奇数のとき正、偶数のとき負である。
よって、$n$ が奇数のとき $x=a_{n}$ の前後で $f'(x)$ の符号は正から負に変わるので極大偶数のときはその反対だから極小である。……(答)

(2) 2階微分すると
   $f''(x)=-\frac{\frac{1}{x}\cdot x^2(\log x)^{n+1}-(\log x+n)(2x(\log x)^{n+1}+x^2\cdot (n+1)(\log x)^n\cdot\frac{1}{x}) } {x^4(\log x)^{2n+2}}$
   $=-\frac{(\log x)-(\log x+n)(2(\log x)+ (n+1)) } {x^3(\log x)^{n+2}}=\frac{2(\log x)^2+3n\log x+n(n+1)}{x^3(\log x)^{n+2}}$
であり、分母は $0<x<1$ において正定か負定である。分子が正になったり負になったりすれば変曲点ができる。それは分子が 0になる点だが、$t=\log x (-\infty<t<0)$ とおけば
   $2t^2+3nt+n(n+1)=0$
の解を求めることに帰着される。
判別式が $D=n(n-8)>0$ で正で、放物線の頂点の横座標 $t=-\frac{3n}{4}$ が負で、$t=0$ の関数値が $n(n+1)$ で正だから、解は2個ともに $t<0$ の範囲にある。
その値の小さい方は
   $t=\log x=\frac{-3n\pm\sqrt{n^2-8n}}{4}$
である。だから、$b_{n}=e^{(-3n-\sqrt{n^2-8n})/4}$……(答)
(複号で $+$ を採用したものが $c_{n}$ である。)

(3) $\frac{\log b_{n}}{\log a_{n}}=\frac{-3n- \sqrt{n^2-8n}} {4}/(-n)=\frac{3n+\sqrt{n^2-8n}}{4n}$ だが、これから $1-\frac{1}{n}$ を引いたものを評価することにしよう。
   $A=\frac{\log b_{n}}{\log a_{n}}-(1-\frac{1}{n})=\frac{\sqrt{n^2-8n}-(n-4)}{4n}$
とおく。$(n^2-8n)-(n-4)^2=-16<0$ より $(n^2-8n)<(n-4)^2 \Rightarrow \sqrt{n^2-8n}<n-4$ だから$A<0$
反対側の不等式は
   $A+\frac{5}{n^2}=\frac{n\sqrt{n^2-8n}-n(n-4)+20}{4n^2}=\frac{\sqrt{n^4-8n^3}-(n^2-4n-20)}{4n^2}=\frac{\sqrt{n^4-8n^3}-\sqrt{(n^2-4n-20)^2}}{4n^2}$
が 0以上であることを言えばよい。
   $(n^4-8n^3)-(n^2-4n-20)^2=24n^2-160n-400=24(n-\frac{10}{3})^2-\frac{2000}{3}$
でグラフは下に凸の放物線で、$n\geq 9$ だから
   $(n^4-8n^3)-(n^2-4n-20)^2 \geq 24\cdot 9^2-160\cdot 9-400=104>0$
よって
   $A+\frac{5}{n^2}>0$
まとめると
   $-\frac{5}{n^2}<A<0$,
   $1-\frac{1}{n}-\frac{5}{n^2}<A+1-\frac{1}{n}<1-\frac{1}{n}$,
   $1-\frac{1}{n}-\frac{5}{n^2}<\frac{\log b_{n}}{\log a_{n}} <1-\frac{1}{n}$■

(4) 部分積分する。
   $\int f(x)dx=\int \frac{1}{x(\log x)^n} =\log x\cdot \frac{1}{(\log x)^n}+n\int \log x\frac{1}{(\log x)^{n+1}}\cdot \frac{1}{x} dx$
   $=\frac{1}{(\log x)^{n-1}}+n\int \frac{1}{x(\log x)^n} dx$
移項して
   $(1-n)\int f(x)dx =\frac{1}{(\log x)^{n-1}}+C$,
   $\int f(x)dx =\frac{1}{(1-n)(\log x)^{n-1}}+C$……(答)

(5) $0<a_{n}=e^{-n}<1, 0<b_{n}<e^0=1$ であり、(3) で証明したことから
   $\frac{-\log a_{n}}{-\log b_{n}}=\frac{\log a_{n}}{\log b_{n}}\leq 1-\frac{1}{n}<1$,
   $-\log a_{n} <-\log b_{n}$,
   $\log a_{n} >\log b_{n}$,
   $a_{n} > b_{n}$
である。これでどこからどこまで積分すればよいか分かった。
   $S_{n}=|\int_{b_{n}}^{a_{n}} f(x) dx|=|[\frac{1}{(1-n)(\log x)^{n-1}}]_{b_{n}}^{a_{n}} |=\frac{1}{n-1} | \frac{1}{(\log a_{n})^{n-1}} -\frac{1}{(\log b_{n})^{n-1}} |$
だから
   $n^n S_{n}=\frac{n}{n-1}| (\frac{n}{\log a_{n}})^{n-1} - (\frac{n}{\log b_{n}})^{n-1} | =\frac{n}{n-1}| (\frac{n}{-n})^{n-1} - (\frac{4n}{-3n-\sqrt{n^2-8n}})^{n-1} | $
   $=\frac{n}{n-1}| (-1)^{n-1}\{ 1 - (\frac{4n}{3n+\sqrt{n^2-8n}})^{n-1} \} |=\frac{n}{n-1}| 1 - (\frac{4n}{3n+\sqrt{n^2-8n}})^{n-1} | $
ここで $\lim\frac{n}{n-1}=\lim\frac{1}{1-1/n}=1$ は簡単に分かるから、あとは $B_{n}=(\frac{4n}{3n+\sqrt{n^2-8n}})^{n-1}$ の極限が分かればよい。そこで (3) の結論、すなわち
   $1-\frac{1}{n}-\frac{5}{n^2} \leq \frac{(-3n-\sqrt{n^2-8n})/4}{-n}\leq 1-\frac{1}{n}$,
   $1-\frac{1}{n}-\frac{5}{n^2} \leq \frac{3n+\sqrt{n^2-8n}}{4n}\leq 1-\frac{1}{n}$
を使おう。この不等式から
   $(1-\frac{1}{n}-\frac{5}{n^2})^{n-1} \leq \frac{1}{B_{n}}\leq (1-\frac{1}{n})^{n-1}$……(*)
となるので、はさみ打ちだ。上から押さえる方は
   $\lim (1-\frac{1}{n})^{n-1}=\lim (\frac{n-1}{n})^{n-1}=\lim \{1/(1+\frac{1}{n-1})^{n-1} \}=\frac{1}{e}$
でうまくいく。下から押さえる方は、
   $ (1-\frac{1}{n}-\frac{5}{n^2})^{n-1} =(\frac{n^2-n-5}{n^2})^{n-1}= \{1/(1+\frac{n+5}{n^2-n-5}) \}^{n-1}$
と考えて、
   $n^2-n-5>n^2-n-30=(n+5)(n-6)$,
   $\frac{n+5}{n^2-n-5}<\frac{n+5}{(n+5)(n-6)}=\frac{1}{n-6}$,
   $(1+\frac{n+5}{n^2-n-5})^{n-1}<(1+\frac{1}{n-6})^{n-1}=(1+\frac{1}{n-6})^{n-6}\cdot(1+\frac{1}{n-6})^{5}$,
   $\lim(1+\frac{n+5}{n^2-n-5})^{n-1}\leq e \cdot 1$
となるが、それの逆数から $\lim (1-\frac{1}{n}-\frac{5}{n^2})^{n-1} =\lim \{1/(1+\frac{n+5}{n^2-n-5}) \}^{n-1}\geq \frac{1}{e}$ となる。まとめると (*) において極限をとると
   $\frac{1}{e}\leq \frac{1}{\lim B_{n}}\leq \frac{1}{e}$
だから $\lim B_{n}=e$ となって、
   $\lim n^nS_{n}=\lim \frac{n}{n-1}| 1 - B_{n} | =1 \cdot |1-e|=e-1$……(答)
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